死神の不気味な笑み
「どうやら面白い人形がいるようだな」
2人の男はモニター越しにこの島の人間を眺めていた。
「そうだな。1人で40ポイントを取れるほどの人形は何年ぶりだろうか」
「運動能力は化け物。あんたを超えることもあるんじゃないか?」
男は不適な笑みを浮かべて挑発するように言った。
「ふっ、そんなわけないだろう。この私があいつに負けることはない」
「ここに来るまで楽しみにしておくといい」
「あぁ」
私たちはただ葉の下を歩いていた。
「エマさん。どうして私を生かしてくれたのですか?私は弱くて利用価値も低いと思うのですが、、、」
ギク!!エマの急に肩が上に上がった。
「えーっと、それはね、、、えーと」
私は目玉はぎょろぎょろといろんな方向を向いていた。可愛いからなんて言えないよなー。どうしよう、
あ、そうだ。嘘つけばいいんだ!
「あなたには秘めた力があるの。それにいつか気づく日が来るわ。だからその日まで待ち続けるのよ」
「秘めた力、、、」
彼女はそう言って自分の手を見た。
「適当な嘘ついちゃったなー」
「何か言いましたか?」
と聞いてきた。意外と耳いいな、こいつ。
「何も言ってないわよ。それより名前を聞いてなかったわね。名前はなんていうの?」
「私はリアネと言います」
「リアネ、ね」
「はい」
その時後ろから殺意の混じる視線を感じた。
私は足の動きをそっと止めた。
「どうしたんですか?」
その質問と同時にリアネも足を止める。
「後ろに誰かいる。あなたが戦ってみて。ほら後ろにいるでしょ」
そう言って振り向いた。
「本当だ。本当にいます。どうやって気がついたんですか?」
「それは後で。ほら戦ってみなさい。何かあったら私が助けてあげるわよ」
そう言って背中に手を置いて前に押した。
「え、ちょっと」
私は後ろに2歩下がった。
「うぅ、やるしかない」
そう言ってリアネは魔法陣を作り出した。相手が姿を現す。フードを被っていて顔は見えない。ボロボロの黒いローブを着ていて長い鎌を持っている。見た目はまるで死神だ。
「怖い、死神みたい」
リアネがそう言った瞬間にその男は地面を踏み切った。蹴られた地面からは土が飛び散る。リアネはすぐに赤色の魔力壁を地面から作り出した。しかしその魔力壁も豆腐のように簡単に真っ二つにされてしまった。そしてその鎌はリアネの方へ向かってゆく。
リアネはすぐに横に飛び込んだ。しかし脛からから血が飛び散る。
「うっ!」
そこまで深い傷ではなかったがリアネに取っては十分泣き出してしまうような苦しみだった。
「リアネ!あなたはこんな奴に負けていいの!?そんな傷で倒れてていいの!?勝ってみなさい!そして生き残りなさい!」
「うっ、、、ふぅ」
リアネは深く息を吐いてから傷を押さえていた手を離して魔力を使い、そいつの足場を全て自分のドロドロとした魔力に変えた。
「あ?」
そいつは沈んでいるというのに焦ることもなくただ足を眺めていた。そいつは少しずつ姿を魔力で隠していった。
「勝った、の?」
リアネが一息いているとそいつがまるで本物の死神のように浮かんできていた。そして口元しか見えない顔でもわかるくらいに不気味な笑顔を浮かべて言った。
「お嬢ちゃん。始めよう。殺戮をな」




