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木枯らしに
スズメバチと、あれほど近くに対峙することはなかったし
今後も、近づきたいとは思わないが
『カチカチ』と、歯(?)を鳴らす、威嚇音は、聞こえなかったな
と、漠然と思いつつ、玄関先で空を見ると
そのスズメバチより、ひとまわり大きく黒いスズメバチが、低空を飛んでいた
大きいなと、思うまもなく、一際強い風が吹く
一度は風に抗うそぶりを見せたが、そのスズメバチはその後
抗うこともできず、体勢を整えるのがやっとのようすで
低空から中空へ、そして、もっと
空高く、風に乗って運び去られていった
あれは、どこかのスズメバチのコロニーの存亡を
DNAを託された、女王だったのだろうか
上手く言えないのだけれど、
その姿は、愛おしくもあり
憎くもあった




