介護士は待つ
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「そこまでだ。」
熊獣人の村に到着したら、虎獣人と戦っていた。
ちょっと驚いたが、それ以上に虎獣人たちの様子が気になった。まるで「蛇」の洗脳されたメンバーのようだ。理性がないというより、意識がない感じで、素早いゾンビがいたらこういう動きをするのだろうと思わせるような戦い方をしている。見ていて気持ち悪い光景だ。
「最優先目標を確認。攻撃を開始せよ。」
俺を見つけた虎獣人は、一斉に動きを止めてこっちを見ていた。
その中の1人が、他の虎獣人たちに指示を出す。
「くたばれ、イレギュラー!」
虎獣人たちが一斉に襲いかかってきた。
タフな虎獣人に木刀では歯が立たない。
「むんっ!」
だから刀で峰打ちにすることにした。
一瞬動きを止めて、虎獣人たちはバタバタと倒れていく。
「さて、何があったのかな?」
刀を納めて、ボロボロの熊獣人に尋ねた。
熊……というか、パンダ獣人? まあ、パンダは熊か。
とにかく、まずはボロボロだ。範囲回復魔法で、倒れている熊獣人たちもろとも治す。
「あ、ありがとう……俺はロロだ。」
名乗られたので、名乗り返す。
「う……。」
「ここは……。」
「……俺たちは……?」
熊獣人たちが目を覚まして起き上がった。
それからちょっと混乱があった。敗北必至の状況で気絶して、気づいたら逆転していたのだから、混乱するのは当然だろう。落ち着くまで黙って待っておいた。ロロが頑張って状況を説明していた。うむ、ご苦労。
「「ありがとうございました!」」
熊獣人たちに感謝された。
笑顔でうなずいておく。
その間に、頭の中でタスクを並べて、早く終わりそうな順番を考える。
まずは仕事を完了させよう。
「荷物を届けに来ました。受取人は、どちらでしょうか?」
すぐに受取人が出てきてくれたので、受取証にサインを貰って、仕事は完了した。
「それで、何があったのですか?」
しかし、返ってきた答えは「自分たちにもよく分からない」というものだった。
全員がお互いに顔を見合わせて首をかしげている。ついでに情報が1つ手に入った。虎獣人たちは、普段は理性的らしい。
そういえば「蛇」のリーダーだったおっさんが、洗脳装置は謎の男が調達してくれたと言っていた。その男は「蛇」壊滅のときには捕まっていない。逃れて、ここで暗躍しているという事だろうか。
熊獣人からは、これ以上の情報は得られないようなので、今度は虎獣人たちを起こしてみる。
目を覚ました虎獣人たちは正気に戻っており、自分たちがやらかした事を認識すると、深く反省していた。そのまま、どうやって償うかの話し合いが始まってしまったので、終わるまで待つ。
やはりこの話が一番時間がかかるようだ。その間に、俺たちは軽く食事を済ませておく。割り込んでこっちの話を先にしてもいいが、そのメリットは少ないと俺は思っている。記憶というのは、だいぶ雑に保管されているもので、思い出して説明するという行為は、同じ内容を3回ぐらいやって、ようやく理路整然と話せるようになるものだ。熊獣人との話し合いで俺が聞きたい話も出るだろうから、そこでしどろもどろに話して練習してもらう。
俺たちは、その後で虎獣人たちに話を聞いた。狙い通り、理路整然と説明できて、分かりやすかった。そして予想通り、洗脳された当時の記憶はなくなっていた。おそらく「蛇」の時と同じ方法で洗脳されていたのだろう。
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