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一日一詩  作者: 時ノ宮怜
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夢刻

 カラカラと風車が回る

 風に吹かれて

 頬をなでるように優しい風が

 カラカラと風車を回す

 まるで時計のように

 時間とともに風が流れていく


 夢を見ていた

 いつか穏やかに死ぬ夢を

 何もかもをやり遂げたあと、

 自分が満足している夢を

 風車が回り切って、

 命の歯車がねじ切れるほどに回り切った

 そんな夢


 そんな最後の夢を


 カラカラと風車が回る

 風が強くなってきた


 吹き付ける風は涼しくて

 火照った体に心地いい

 でも少しだけ前が見づらくなった

 風に目を開けていられない

 風車はまだ回っている

 まるで自分を時間の流れに置いていくように

 激しく回る


 夢を見ていた

 いつかは成し遂げるはずの夢

 いつも途中で覚める夢

 自分が満足している今を

 風車が回り切って、

 命の歯車がねじ切れるほどに回り切った

 そんな夢


 カラカラと回る時計のように

 夢の中で置いていかれる

 風が吹く

 風車が回る

 夢に刻んだ

 今を見て


 風車はそれでも回ってる

風車が回る

その姿を見て風を感じるけれど

熱に負けた私は風の吹かない家の中

なんですね

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