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炎歌
森が燃えている
森に息づくあらゆる命が燃えている
灼熱の光も
貪欲な木々、そのエネルギーを
ただの一欠けだって逃さない様に
その広げた葉で吸収していく
茹るような日々において
そんな気温を忘れたかのようなその森で、
しかし、そんな涼しさをかき消すような命の炎が煌々としていた
夏の代名詞
蝉時雨
なるほど、叩きつけるような鳴き声だ
それはまるで大きな大きな火が薪を割り砕くような音
それこそが命の炎
こちらを見つめる瞳
警戒心を剥き出しにした野生
この季節にはあまりにも重そうなその毛を
それでも、人にはない俊敏さで翔けていく
そんな命の炎
あらゆるものが
あらゆる循環の中で
息づいていた
ここは炎の中心
生きとし生けるものが営む
炎の街
そこに私も息をしていた
近くの森から蝉の声が聞こえたんですよ
もうそんな季節ですか
蝉はどちらかと言えば苦手ですが、
それでも、その声が虫の声の代表だと思うのです




