運命を変える日
兄貴が旅立って数日後、俺のスマホにメールがきた。誰からだ?
(あっゲンさんからのメールだ)
ゲンさんとは日本の治安を守る秘密組織の人だ。昔俺が誘拐された時に何度も救ってくれた恩人だ。
そのあともお茶やお菓子を食べながら話をしたり、護身術を教えてくれたり、遊んでくれたりしてくれたとてもいい人だ。
「山」
「川」
秘密基地についた俺は合言葉いうと扉が開き奥に進んだ。奥にはゲンさんがいた。白い道着が着、服越しでもわかる筋肉質な体はとても六十代には見えなかった。
「よくぞきたな歓迎するぞしー坊」
「しー坊はやめてくださいって前に言ったじゃないですか」
子どもの頃から知っているとはいえ、高校三年生になってまで、そのあだ名は恥ずかしい。
「すまんすまんつい癖でかー坊と呼んでしまう」
ゲンさんは頭をかいて誤魔化した。
毎回こう言っては、次会った時にはまたシー坊呼ばわりするんだよなぁ~
「正式隊員なるまでにやめてくださいね」
そう俺は将来ゲンさんの組織に入るつもりだ。俺みたいな人を助けるために。
そのために鍛錬はかかさないし、勉強だって頑張ってる。
まだ認められていないけど、これからも精進するつもりだ
「・・・」
ゲンさんの顔色が悪くなっていった。どうしたんだろう?
「ゲンさん?どうしたんですか?顔色が悪いですよ?」
「!なんでもないんじゃ、今日寝違えて寝てしまっただけなのじゃ」
なんだ寝違えたのか~寝違えたのにそんな首を振って大丈夫なの?
「そうですかお大事に。そういえば今日はハンゾウさん、チヨメさん、サスケさんはいなんですね?」
ゲンさんの組織には武術の達人ハンゾウさん、情報のプロフェッショナルで紅一点のチヨメさん、百発百中のスナイパー、サスケさんがいる。ちなみにサスケさんは麻酔弾しか使わないらしい。
「ああサスケは仕事を丸投げして、あと二人はアメリカに行ってしもうたからな」
アメリカって兄貴と同じ場所じゃないか!
「あの2人アメリカ行ったんですか?俺の兄貴もアメリカに行ったんですよ。偶然ですね」
「そ、そうじゃな。偶然とは恐ろしいものがあるのう。ところで今日呼んだのはほかでもない、翔あぬしの母を助けるときがきたのじゃ」
ゲンさん汗さっきからすごいけど大丈夫かな?ってなんだってー!
「!ほ、本当ですか?」
母さんを助けることができる・・・何人もの医者に診せてもだめで諦めていたのに
「母を助けるには」
お金か?今は学生だけど、バイトして稼ぐ覚悟はあるし、ドナーも喜んで引き受けよう。
「助けるには」
俺は固唾を呑みながら、ゲンさんの言葉を待った。
「[ファスタリア]に行き薬の原料となる花を手に入れるのじゃ」
ファスタリアってなんだ?国か?地域か?名前的にヨーロッパか南北アメリカか?
「どこにあるんですかその・・・ファスタリアって?」
「うむ、ファスタリアがあるのは・・・異世界じゃ」
ゲンさんが何を言っているのか俺にはわからなった。




