御前会議Ⅰ
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「では会議を始めさせていただきます。司会はワースグールが務めさせていただきます」
円卓の席にはいくつかの空席があった。
「おい、プロフェッサー、バーサーカー、キャプテン、マタギがきていないぞ」
「プロフェッサーは新薬の開発、バーサーカーは国境警護のため、キャプテンとマタギは・・・」
「マタギの爺さんは山に引き籠って、キャプテンは陸には来たくないのでしょう」
「そもそもキャプテンは海賊、犯罪者だ。くる必要はない」
「彼女は義のある御仁じゃ。中傷は許さぬ」
「・・・申し訳ありません」
「では、始めさせていただきます。今回の議題はテラについてです」
「うむ」
「テラの方々には三か月の訓練を終了したのち、十二士討伐に向かってもらいます」
「いいんじゃないか」
「いきなり実戦投入するわけにもいかないしね~」
「異議ないようなので、それで進めさせていただきます。それにあたって、ハナガタ君の教官をサクソン、ケイシ君をアルシェ、ハバシラ君、モンクにお願いしたいのですが?」
「わかった」
「いいの?わたしつまみ食いしちゃうかも~」
「このオレについてこられるかな?」
「三人とも問題ないようですね。では――」
「もう一人いたでしょ?あの子はどうするの?」
「商人なんて戦いの役にたたん」
「そうだ。まったく一人だけはずれとは。恥ずかしくないのかあの男は」
「クラスってのは自分でどうこうできるもんじゃないんだ、その言い方は失礼じゃないのかい?」
「ふん、成り上がりが言うと説得力がなるな」
「なに?やるかいあたいはかまわないよ?まぁ自分じゃ戦えないかあんたは」
「自分自身で戦うことだけが戦闘じゃなんだよ。まったく平民上がりは教養がなくて困る」
「やめろ。陛下の御前だぞ」
「くっ」
「ふん」
「クサナギ君には、リリアントガーデンに向かってもらいます」
「リリアントガーデン?リゾート地に送ってどうする?」
「冷蔵庫代わりにするつもりか?」
「それはいい。リリアントガーデンに行けば鮮度のいい魚が食えるな」
「ちょっと可愛そうでしょ~」
「マザーからの要望です」
「「「!!!」」」
「マザーが?」
「今リリアントガーデンにおられるのか」
「あの方には何か考えがあるのだろう」
「どうやら、これにも異議がなさそうですのでクサナギ君はリリアントガーデンに明日転送します。これで今日の議題は終了です。みなさんお疲れ様でした」
「国王様」
「なんじゃフランク?」
「今日誰も転送を使わないなら、あたいに使わせてほしいんだけど」
「き、貴様、転送を便利な馬車に思っているのか?」
「よい。何かあるのか?」
「プロフェットからニーズに不吉な影があるって聞いて」
「ニーズか。たしかにここからニーズには馬でも一週間かかるのう。よかろう」
「感謝するよ」
「そういうことなら、ニーズの付近の兵に連絡をしておきますね」
「別にいらないよワイズマン。あたいたちギルドだけで十分だ」
「お、俺も行こうか?」
「あんたには、テラの教官って仕事があるだろうが」
「・・・」
「じゃ、あたいは行くよ」
こうして御前会議は終了した。
これにてプロローグは終了です




