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蒼き輪廻の果てに 〜転生したら青い鳥だった件〜  作者: 水猫
第二章 「緑の国」
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52話 緑白の女子の戦い

そして平和そうに眠っているエバーをおいて三人と二匹は家を出て野外闘技場へむかった。今回はガチのバトルでもないが、模擬戦でもないようだ。いったいどういうことなのだろう?


「おい、ライト!ミント!こんな試合なんの意味があるんだよ!これこそお前たちが止めてくれよ!」


コバルトがそういうと二匹は同時にため息をついた。もうこれはどうしようもないだろうと。


「あのな、コバルト、二人の意思がここまで固くて互いに同意の上で行われるんだから俺やミントには止めようがないんだよ。これはあの二人の問題なんだから」


「いや、だからといってそれこそ味方同士でこんなことしなくても」


(そもそもあんたがハッキリしないのが悪いんでしょ)


コバルトのいちゃもんに対してミントが心の中で呟く。はあーこれだから煮え切らない男ってダメなのよね。女心を全くわかってないと。


(ま、顔面偏差値は相当高いからあの二人が躍起になるのも無理ないか)


ミントがコバルトを見ながらそう思う。強いし、優しいし、カッコいいし、これは年頃の女の子なら絶対ほっとかないよなあ、このレベルの男の子。それにハンタみたいな肉食系女子ならなおさらだ。


こうして闘技場にたどり着いき、試合が始まる。ルールはコバルトとハンタが戦った時と同様だが、ピュアが武器を持っていないので、ハンタも今回は武器をもたずに戦うことになった。


「ピュア、あんたなにももってないからあたしも丸腰で戦ってあげる。勝負は公平にね」


「へー、ハンタ、そんなこと言っていいのかな?ま、私はいいけどあとで後悔しても知らないよ」


とりあえずめんどくさそうにライトが合図を出すと試合が始まった。ライトはすぐに客席に戻ってミントとコバルトと一緒に鑑賞をした。今回は二人の都合による戦いなので審判は不要なのだ。


「おい、ミント!そういうえばハンタに武器を持たせなくても、平気なのか?ハンタ、丸腰でやるっていうのもどうなんだ?」


「あーコバルト、相手はハンタだよ?ピュアだって丸腰なんだし、これではいいハンデでしょ?むしろ武器を持たせたらピュアが危ないって」


「あちゃー、そうじゃなくてわかってないんだよな。ハンタの方が危ないんだって」


ライトはそういうと頭を抱えた。あんなに怒り心頭なピュアを見るのは初めてだ。普段は大人しくて優しいが怒らせたら結構怖いんだよあの子。


「え?ライト、ハンタの方が危ないってどういうことだ?相手はあのハンタだぞ?」


「コバルト、メイズとの戦いの時に、ピュアはあの大技を食らって唯一立ち上がれた魔族だぞ。普通に戦えばあいつはそんじょそこらの魔族じゃ相手にならないくらい強いんだよ。あの時、コバルトを守ることに必死だったからそこまで頭が回らなかったけど、それにあそこまで怒らせたらピュアは俺でも手に負えるかどうか・・・。」


ライトがそういうと確かにピュアの魔力指数は高いことに気づく。それにメイズとも対等に戦うことができたし、ただ今までピュアの戦いを見たことがないコバルトは府に落ちなかった。相手はあのハンタだしと。


(美少女も キレるとやっぱ 怖いかも)ライト 心の俳句


一人と二匹がそんな会話をしている中、試合は進む。そしてなぜかライトは手にオペラグラスを持っていた。


「はぁー!」


ピュアが突然走り出してハンタに突っかかる。ハンタは嬉しそうにピュアの攻撃を待ち構えて受け身の姿勢をとる。


「エピセス!」


ピュアがそう叫ぶとピュアの右手がポウっと白く光り、ハンタに殴りかかる。ハンタは左腕を内側に構えると、そこに木のシールドを生み出し、その打撃を受け止める。


ガキン!という大きな音と共にピュアの右ストレートがハンタの左腕に入る。ハンタの腕をコーティングした木は粉々に砕け散り、ハンタは吹っ飛ぶ。


(な、なんて威力・・・!)


ピュアのものすごい一撃にハンタは驚いた。割と大人しい女の子で戦闘向きではないと思っていたがこの威力。侮れない!


コバルトとミントはその様子を見て唖然としていた。なんだ、あのものすごいパンチは!あ、あれがピュアの攻撃力なのか?


「どう?驚いた?あれがメイズのサンダーストームをも防いだ白魔法アミナの攻撃型バージョン、エピセスさ。わかりやすくいうとホーリーブロウだな」


ライトがオペラグラスでその様子を見ながら得意げにそう話す。ああ、あの防御魔法!攻撃魔法も使えたのか?ピュアは。


「んで、ライト、お前さっきから何やってんだよ?」


「ん?まあ気にすんな。覗けたらいうし、コバルト、あとでお前にも貸してやるよ」


「どういう意味だよ?」


「そんなの決まってんだろ?ハンタはハーパンだけどピュアはスカート履いてるんだからこういう戦いでパンツ覗くチャンスじゃないか。多分あいつは純白だな」


ライトがよだれを垂らしながら二人の戦いを覗き込む。コバルトはブチ切れてライトのオペラグラスを取り上げて粉々に砕いた。ミントも当然ながらブチ切れて針を逆立てライトのほっぺたに強烈な頭突きをお見舞いする。


「ライト!(あんた)(お前)いい加減にしろよな!」


コバルトとミントの声が同時にハモった。ライトは粉々になったオペラグラスの残骸を見つめながら血が流れる頬を抑えて悲しそうにしていた。


(イタタタタ、ああ、俺のパンツを覗く夢が・・・!)


その後、ミント怒り心頭では縄を持ってきてライトを縛り上げ、なにも怪しい動きができないようにした。ライトはシクシクと涙を流しながら戦いを鑑賞した。全く油断も隙もありゃしないやつだ。


(それにしてもピュア、ハンタに一撃をお見舞いするとはやるじゃん!もしかしたら本当にハンタに勝っちゃうかもな)


コバルトは初めて見るピュアの戦いに興味津々で見ていた。そしていったいどう決着をするのか、どうなるのかを誰も想像もできないままピュアvsハンタの戦いは始まったのだった。

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