1:かrは人か:前
とある街に中学校あり 別に不思議なことは無し
廃校でもない限りそこにいるのは生徒と教師 別に可笑しなことは無し
そこにいる人々は 学び 遊び 最近では人の道を外れることも 別に珍しいことは無し
さてここに生徒一人 階段の踊り場に倒れる男子あり
べつに『男子』のままでも良いのだが 語るためには『木月 斗守』と呼ぶべきか
その状況は異質である種の凄惨だった
彼の上には机の山 その数ぱっと見100ちょっと 一クラス32~35人が3クラス 一学年分の机の下敷きとは痛々しい 赤いの流れてるし
階段の上には同学年の生徒か 男女入り混じり見物といったところ
椅子を投げ捨てるものがいるのは つまりそういうこと なんともまぁ
最後は皆笑顔で去っていった いやいやいや
斗守の意識は消えかけていた
もはや 悲しみ無く 憎しみ無く
最初から 悲しみ無く 憎しみ無く
死の淵にあって穏やかな彼の目には
「―――」
なんにんかの ひとのあしが みえた
二月後の大通り 学生賑う時間帯
道に面した商店街に 2tトラックが投げ込まれた
投げ込んだのは異形の姿
されどその者は人間だった
先日投稿したものの本編です
苦情の一つでも言っていただけたら幸いです