第5話 何かしら付いてきました? (20)
「あの……。でも、姫様、怒りませんか?」
家臣の一名が恐る恐る "わらわ" に尋ねてきました。
「別に怒りはしません! 早く申しなさい!」
もう見ていてイライラしてきます、それこそ、『男って奴は!』ですね。
皆処分してやろうかと、思わず思ったぐらいですから。
「では、失礼ながら申します──!」
「はい、どうぞ──!」
「あの私共も出来れば、ストレス解消の為に春を売るお店へと繰り出して遊びたいのですが……。あの……。姫様、駄目で御座いましょうか?」
はあ、この者達は、一体何を考えているのでしょうか?
これが彼等の話しを聞き、 "わらわ" の脳裏にかすめた言葉なのですが。
もうこの後は直ぐに、"わらわ" のカミナリが落ちました。
と、いう事です……。
「はぁ、あああああああああああああああっ! 貴方達は一体何を私に述べているのですか? ほっ、本当に、八つ裂きにされたいのですか──?」
この言葉を憤怒しながら家臣達に述べた後に。
もう男って奴は……。本当にどうにもなりませんね。
と、呟きたくなりましたよ。
家の主人も、そうだったのですが。神話の時代からあれ程必死に "わらわ" が、一心不乱に探索をしていたのに。
いざ見つけると、複数の女性に囲まれて嬉しそうに鼻の下伸ばして歩いていたのですよ。
だからあの時は、悔しくて悔しくて、仕方のない "わらわ" でしたよ。
美と豊穣の女神フレイヤが相手の女性達に "あの人" を返してくださいと嘆願したぐらいですからね。
ううう……。また思い出すと本当にはらわた煮えクリ返りそうですよ。頭にきて……。
と、過去の事を思い出してイライラしても仕方がないので、『ジロッ』と、再度辺りを見渡しました。
「「「す、すいません!」」」
「「「姫様申し訳ございませんでした!」」」
「「「フレイヤさま、申し訳ございません!」」」
すると家臣達慌てて謝罪を入れてきたのですが。う~ん、でも怒らないと先程皆に申したので、これぐらいで抑える事にします……。
「で、どういう事ですか? 春を売る店に行きたいという事は?」
とにかく "わらわ" 自身も気を落ち着かせて、冷静に家臣達に尋ねました。
何故そのような気持ちになったのかと?
「えっ? と、申しますと、どう言う意味でしょうか、姫さま?」
バカな者一名程、訳解らない事を"わらわ" に尋ねてきました。
ううう……。女の "わらわ" の口からどうしても、ハッキリと言わせるつもりなのでしょうか?
この者は、本当に命がいらないのでしょうか?
そう思いつつ "わらわ" イライラしながら、再度口を開く事にしました。




