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第73話 尾張の悪役令嬢様との思い出(56)
「竹千代~、あんた~! いつアーシがあんたに転がってお腹を叩きがら寛いでもいいって言ったぁ~? あぁ~!」と。
《《尾張の悪役令嬢さま》》はいつも大の字で転がる俺の傍に着て──阿保は俺をのことを見下ろしながら荒々しく尋ね、最後は唸ってきたよ。
キャンキャン! とね。
だから俺はわかっちゃいるけど辞められないではないけれど。
いつもさ、吉姉さまに唸り、キャンキャンと吠えられる度にさ、凝りもしないで。
「えっ!」と驚嘆を漏らす日々を続けたよ。
いつも俺が食事の最中は、《《尾張の悪役令嬢さま》》は自分のサド気質を隠して、幼い俺の頭をヨシヨシと優しく、労わるように撫でてくれながら。
竹千代、可愛いね……。本当に子たぬきみたい……。ふっ、ふふふふふふ……。
幼くて可愛い、食べ頃の俺の容姿のことをいつも褒めてくれるから。
まあ、誰だって最初は自分が、その日の鍛錬と言う名の虐めの敗者だとしても、吉姉さまの悪癖……。他人を虐めることで抑えることが可能な性癖の体罰……折檻の方は許してもらえたと、誰でも普通に思う訳じゃない?




