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130階層をクリア。
都合3日で達成できたのは、本当に早くなったと思う。
得たのはリヴィアの心のかけら。
30%→35%になったようだ。
140階層クリアまで都合4日。
リヴィアが35%→40%に。
イヴもすっかり慣れたが、相変わらずハグは要求してくる。
く・・・可愛い。
150階層までクリアで都合5日。
リヴィアが45%に。
160階層クリアで、都合6日。
そしてリヴィアが50%・・・
カッと目を見開いたリヴィアが、つかつかつか、と俺に詰め寄ると、
「てめえ、よくも」
掴み掛かってくる・・・
ガッ
イヴが張った結界が、リヴィアを突き飛ばす。
「何をしてるの、リヴィアさん!」
「落ち着け、嬢ちゃん。別に殴ろうって訳じゃねえ。ただ、散々やらかしてくれた御礼をしようとしただけだ」
「どんな事情があろうと、ショーイチに危害を加えるのは許さない!」
うーむ・・・ルナが流してくれたから安心してたけど、やっぱり怒ってるのかな・・・そりゃそうか・・・
「まー、消えかけてた俺を助けてくれたのは感謝してるぜ?さっきのは別に攻撃しようとしわけじゃなく、そのままキスをしてだな」
「ショーイチに手を出すなああああ!」
さっきよりも強い障壁を張るイヴ。
髪の毛を逆立ててる。
「しかしなあ・・・嬢ちゃん。こんな世界だぜ。男1人に、女3人。男は分け合うべきだと思わないか?」
「思うけど・・・思うけど!」
更に障壁を強めるイヴ。
ここまで強い障壁張れたのか。
「分かった分かった、とりあえず今は手を出さねえよ」
イヴの頭をぽんぽん、と触るリヴィア。
・・・?!
「え・・・」
イヴも戸惑った声を出す。
イヴがいるのは俺の後ろ。
つまり、結界のこっち側。
リヴィアは、結界を無視して、一瞬でこっちに移動して見せたのだ。
「やはり凄い魔法ですね・・・私の魔法が児戯に見えてしまいます」
ルナが感心したように言う。
リヴィアが、俺の方を向き、お辞儀のポーズを取って言う。
「改めて自己紹介しておくぜ、ショーイチ。俺の名はリヴィア。竜王にして、世界を統べる存在・・・になろうとした者。最期の記憶がないのだが・・・そのあたりは他の奴が補足してくれるのかな?」
イヴ、そしてルナを見て言うリヴィア。
ルナが口を開く。
「・・・史上最悪の魔王、リヴィア。君臨期間はたったの2日。妹の手によってその命を落とす」
「2日で、史上最悪、なのか?」
俺が尋ねると、
「そうですね・・・もしそれが3日になっていれば、この世界はなくなっていたと言われています」
「おいおい・・・俺は何したんだよ?」
リヴィアが興味深そうに聞く。
「文字通り、世界の破壊、です。そもそも、リヴィアさんは、魔王になる前も侵略を繰り返し、多数の被害を出していたのですが・・・元々持っていた規格外の力に加え、魔王継承で力が爆発的に増えた結果、世界を破壊できるブレスを撃てるようになったそうです・・・試射・終末の灯火、試しに撃ったそれで、世界の半分が消えました。中央大陸は丸ごと消滅。そこにいた人々、文化、全てが一瞬で消え・・・そこには虚空、世界がなくなった後が残りました。世界が流れ落ちないように隔離、徐々に修復を続けていましたが・・・300年後である、私達の時代にも、まだ収束は見えませんでした」
「うん・・・私の時代、ルナさんから50年後、リヴィアさんからは350年後、まだ修復の目処は立ってなかったよ」
イヴが補足する。
「魔王リヴィアは、次の一撃を世界の中心に撃ち込み破壊する為、力を蓄える眠りに就きました。その夜明け、妹の手により・・・」
「妹・・・ミスリールか・・・」
「竜王ミスリール、私の時代でも現役の竜王ですね。世界の救世主と言われています」
イヴが目をつぶり、呟く。
「・・・撃ってみたかったなあ、終末の灯火」
「・・・撃っちゃ駄目な奴じゃないかなあ・・・それ。まあ、それが撃たれてたら俺はこうやってここに召喚される事はなかったけど・・・」
俺はみんなを見回し、
「でも、みんなに会えて、良かったとは思ってる。日本にいた頃より、楽しく過ごせてるよ」
イヴがぷくーっと頬を膨らます。
その頬にキスをして、
「勿論、イヴと出会えて幸せだよ」
「うー・・・」
照れと自己嫌悪が混じった空気を纏いながら、イヴが抱きついてきた。
頭を撫でてやる。
「それより、外に出てお風呂と飯にしようぜ!今日はみんなで入ろう!」
リヴィアが嬉しそうに叫んだ。
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IM:約1.7千億→約6.3兆
Lv:2,090→3,150
その他:
みんな?
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