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【透視チート】会社をクビになった俺、ダンジョン配信でバズって人生逆転する【更新休止中】  作者: 音有五角
第四章

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道場破りへ、いざ出陣!

「……本当に行くのか?」


 影山の問いに、車を運転するユーマが答える。

 乗っている車は国産の普通に高い車で、某GT―○だ。


「おうよ! ごちゃごちゃ外野に言われるのは、お互いにうぜーだろ? だったら俺らで会った方が、色々とスッキリするぜ」


 昼。炎上してるし、道場破りしようぜ――などと言い出したのは、ユーマだ。

 影山は人見知りを発動して、断ろうとしたが、勢いに負けて車の助手席に乗せられた。


(元祖ガンブレードマスター、か)


 最初は断ったものの、神崎に会いに行くこと自体は楽しみでもある。

 ガンブレード使いの元祖……Aランクダンジョン突破、そしてSランクダンジョンからの生還。

 間違いなく実力者だ。

 ただ……1つ、懸念点がある。


(なぜユーマは、道場破りなどと言うのだろうか……)


 ユーマは騒動を面白がっている節がある。

 その証拠に、あともう1人――同伴している朝日に、カメラマンを頼んでいた。

 車内の会話の様子も、撮影している。


「神崎さんは今も現役の探索者と手合わせできるから、得られるものはあると思うよ」


「まあ……そうだな……」


 朝日の言葉に、影山はボソボソと相槌を打つ。

 運の良いことに道場はあまり遠くなく、30分ほどで到着した。

 近くのコインパーキングで車を停め、調べた住所へと向かう。

 街中、見えてきたのは黒く四角い2階建ての建物だ。

 出入口はガラスの引き扉であり、中はロッカールームと階段、観葉植物ぐらいしか見えない。

 しかし頑丈そうな黒い壁と扉があるので、その中がトレーニングルームということなのだろう。

 探索者を対象とした施設なので、ダンジョン産も取り入れられた強度の高い設備だ。


「おし、いくぜ! 朝日ちゃん、カメラ頼んだぜ」


「はい。えっと、ニキさん、大丈夫?」


 朝日の問い、影山はこくりと頷いた。


「まあ、うん」


 ユーマを先頭に、影山、カメラマンの朝日の順番で中へ入る。

 そして彼は黒の扉を、ガチャリと勢いよく開けた。


「おらぁ! 神崎 武蔵、ケリをつけにきたぞ、こらぁぁぁぁぁ!!!」


「ちょちょちょ、ちょっと、ユーマ!?」


 いよいよ面白がっているのが確定したユーマに、影山は慌てた。

 動画としてエンタメ意識し、プロレス感を出しているのだろうが、影山はそういうノリが苦手だ。

 エンタメじゃなくて、本当にケンカになったらどうするつもりなのだろうか、とか考えて不安になってしまう。


「んなっ!? なにごと……あ、あなた達は!?」


 道場内には2人、ガンブレードの模擬剣を持つ男がいた。

 1人は神崎 武蔵。

 もう1人は、高い身長のアイドルのように整った顔立ちをした、若いイケメンであった。

 声を上げたのは、イケメンの方である。


「む……」


 神崎はリアクションが薄く、小さく唸っただけだ。

 イケメンが模擬剣をアイテムボックスへ収納し、こちらへ近づいた。


「もしかして、ユーマさん、壁破壊ニキさんですか?」


「おう、そうだよ」


 ユーマが答えると――イケメンは、頭を勢いよく下げた。


「今回はすいませんでした! 師匠に壁破壊ニキさんの映像を見せ、企画を出したのは僕です! 申し訳ございません!」


 3人が固まる。

 ユーマはあれぇ、と小首を傾げた。


「なんかすげー真面目そうなのが出てきた……なんだよ、せっかく“壁破壊ニキ、因縁の元祖ガンブレードマスターのケンカを買う”ってタイトルで動画アップロードしようとしたのに――いでで、ニキ、脇腹をつねるな!」


「人のことをオモチャにするな」


 炎上した当事者同士のプロレス動画が伸びるのは知っているが、当然、影山はそんな動画の許可は出さない。

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