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【透視チート】会社をクビになった俺、ダンジョン配信でバズって人生逆転する  作者: 音有五角
第三章「新パーティー結成」

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リディアの実力

(後衛のヒーラーがいると、やっぱり戦闘での安定感が増すんだな)


 ユーマの配信を見ながら、影山はそんなことを思った。

 リディアは味方に回復やバフをかけて、戦闘のサポートをするタイプだ。

 影山が見る限りでは、そつなく役割をこなしているように見える。

 調べてみると、元は個人勢で登録者は1万人。

 所属しているパーティーが解散してしまったところを、ちょうどネオファンに拾われたという形のようだ。

 クールな性格のため、あまり配信向きではないようで、ルックスの高さとは裏腹に人気はイマイチ。

 やはり配信者は、よく喋る濃いキャラが伸びるようだ。

 壁破壊ニキ? 知らない子ですねぇ……。


「ガチガチになっている時はどうなるかと思ったが、助かるぜ。良いサポートサンキューな。おかげで大きなケガなく乗り切れる」


 ユーマが気さくにリディアへと声をかける。

 リディアの頬がほんのり赤く染まっていた。


「あ、ありがとうございます」


「これでヒーラー枠は埋まった感じか~。な、マモル先生」


 マモルはこくりと頷いた。


「そうだな。ただお嬢さん、緊張しすぎじゃないかい?」


「すいません。見られるの、苦手なので」


『可愛い』


『全然喋らないよね』


『表情硬いよ』


『ずっと無表情』


『配信なんやから喋ろう。オモロくないで』


『いや、探索者って本来、オモロさ必要ないんだけどね』


『エンタメだし、オモロくないやつはいらんよ』


『視聴者を楽しませるのも仕事やで。フォロワー増えれば、収入増えるんだし。そして金が増えれば高級な装備を揃えてより高みへ昇れるだろ? てか、そういうのが嫌なら、辞めるなり、個人勢になればいい。わざわざ大手のネオファンに入って、エンタメのエの字も心がけないなら、そいつはプロじゃないんよ』


『謎に顔真っ赤にして長文で草』


『及第点じゃない? サポート能力は優秀っぽいし』


『特徴ないなぁ。ギリギリって感じ』


『まあ、ヒーラーだから足手まといにはなりづらいよね』


『女いらん』


『ユーマにふさわしくない』


『なんかユーマのこと好きそう』


『下心でくんな』


『ネオファンも落ちたな。前はすごい奴しか契約できないところだったのに』


『上から目線の勘違いコメ多いなぁ』


『ベテランがパーティー新しく創設すると、コメ欄こうなるよね』


『あるある』


『みんな、ニコニココメントしようぜ!』


『古いってw』


 ユーマはガリガリ、と頭をかいた。


「良い感じに荒れてんなぁ、コメント……今日は早めに終わらせるとすっか」


「すまないな、ユーマくん」


「すいません……ユーマさん」


「いいってもんよ。ま、これから頑張っていこーぜ」


 微妙な雰囲気のまま、その日の配信は終わった。

 戦闘の内容は苦戦した場面がないので、良かったように思える。

 だが、配信としてはあまり良くない流れだ。

 ううむ、と影山は画面の前でうなる。


「新しくパーティーを作るというのは、大変なんだな……」


 配信が義務づけられている都合上、どうしても視聴者からの理解も得なくてはいけない。

 命がけの戦いに対して変な話だが、この世界のダンジョン探索はエンタメだ。

 実力があればいいじゃん、という単純な業界ではない。

 チャンネルが大きければ大きいほど、新たな変化に対して理解を得るのは難しくなる。

 ユーマチャンネルの前途は、雲行きの怪しいものとなっていた。

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