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五回コール


やっと押した発信ボタン。

でもコール音が耳に痛い。


一回…二回…三回…


五回目で切ろうと決めて、電源ボタンに手を伸ばす。


四回…ご…


『はい』


五回目のコールの代わりに聞こえてきたのは彼の声。


「何で出るの?」


口をついて出た言葉に自分で自分に呆れる。


こっちからかけておいて何を言ってるの、私。


慌てて謝ろうと口を開きかけた私を止めたのは他ならぬ彼の言葉だった。


『好きな人から電話きたら何が何でも出るよ、俺は』


…本当、馬鹿みたい。


今まで悩んでた私は何だったんだろ。

本当に馬鹿。


『ねぇ、今日は月が綺麗だよ』


泣きそうな私の耳に響く心地好い低音ボイス。


その声に誘われるまま、私はベランダに出た。


「本当…綺麗…」


夜空にぽっかりと浮かぶ満月。


その温かな月明かりに、今まで感じていた不安や哀しみが消えていくようだった。


『…でも俺は、あなたの笑顔がいいな』


「え?」


驚く私の耳に下からコツコツという靴音が届いた。


慌てて下を覗き込むと、携帯を片手に悪戯っ子のような笑みを浮かべるあなたがいた。


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