照明の選び方、大事だよね
数日後、届いた小さな段ボールを手に、
俺はため息をつきながらリビングの真ん中に立っていた。
「……高っ……。」
小さなラベルには「高演色LED電球(Ra97)」の文字と、
その下にちらりと見える、1個でこの値段!? という数字が。
「……本当にこれで良くなるんですか?」
クッカが不安そうに覗き込み、
ネムが「ご主人様、無駄遣いにならないかな……」と心配そうに呟く。
リブリアは「演色性……大事……」と小さな声でメモ帳に書き込んでいる。
シトリは「電球ってそんなに種類あるんですねぇ!」と妙に楽しそうだ。
そして、ルミナリアは──
少し不安げに、でもどこか期待するように、
「……これで、少しは皆様のお役に立てますでしょうか……。」と、
いつもの優雅な微笑みを作ろうとしながら、視線を伏せていた。
「……よし、つけるか。」
電球を手に、ルミナリアの前に立つ。
「えっと、どこに……?」と戸惑っていると、
ルミナリアがそっと自分の髪飾りを外し、
「……こちらに。」と差し出した。
「……そこかい。」
思わずツッコミを漏らしながらも、
そっと電球を嵌め込む。
ルミナリアの髪飾りの中心に、
小さな高演色LEDが光を放ち始めた。
「おお……!」
照らし出されたテーブルの上のサラダは、
瑞々しい緑と赤がはっきりと映え、
クッカの顔にふわっと笑みが戻る。
「これなら、美味しそうに見えます……!」
リブリアの本の文字も、
前よりくっきりと浮かび上がり、
「……読みやすいです。」と小さく呟く声が聞こえた。
ネムは「ご主人様、おやすみなさい……♡」と、
光の優しさに包まれて、ふわっと笑顔を見せる。
ルミナリアは、そっと自分の髪飾りを撫でながら、
「……少しだけ、力を抑えてみますわね。」と、
柔らかな光を部屋に広げてくれた。
⸻
「…………。」
俺は、ほっと息をつきながら、
ふと心の中でぼそりと呟いた。
──大切な照明の選び方について学べたな。
「え、そういうまとめ方……?」
思わず自分でツッコミを入れながら、
部屋に漂う、ほのかな安堵の空気を感じた。




