変な声出すな!
「……これ、ほんとに取っていいんだよな?」
目の前のリブリアが、ほんのり赤くなった頬で、こくりと小さく頷いた。
制服のストライプ模様に並ぶ無数のタイトルの中から、目的の本を見つけた俺は、
ゆっくりと手を伸ばした。
指先が、スカートの端あたりに書かれた『実例から学ぶ市場分析』の文字に触れる。
──その瞬間。
「っ……♡」
リブリアの肩が小さく震え、短い吐息が漏れた。
耳の先まで真っ赤になり、
「は、はい……どうぞ、ご主人様……」と小さな声で呟く。
「……いや、これ、マジで変な感じだろ……。」
思わず心の中で呟いた。
目の前の女の子から、本を取り出す。
しかも、スカートのあたりに手を伸ばして、じっと見つめながら──
これ、完全にアウトじゃないのか?
でも、必要なんだ。
資料が必要なんだ。
仕事なんだ。
意を決して、ゆっくりと指をかけ──本の背表紙を引き抜く。
「っ……あぁ……♡」
「こ、こらっ!変な声出すな!!」
思わずツッコミが飛び出した。
リブリアは顔を両手で隠し、肩を震わせながら「す、すみません……」と小さな声で呟く。
でも、彼女の太もものあたりはほんのり赤くなっていて、
肌が薄く震えているのが分かった。
「……はぁ……。」
深くため息をつく俺の背中に、また刺さるような視線が突き刺さる。
振り返ると、シトリがじっと睨むようにこちらを見つめていて、
クッカは小さく笑みを浮かべながらも、どこか冷めた目をしていて、
ネムは「ご主人様、えっちですねぇ~」と笑いながら、
でも声のトーンは妙に低くて、寒気がした。
「……どうしろって言うんだよ……。」
資料を手に、俺はぐったりとその場に座り込んだ。
もう勘弁してくれ、マジで。




