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「僕の部屋は選ばれし場所?家具娘たちと過ごす不思議な日常と、ちょっと苦めのコーヒーを。」  作者: メガネ3353


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添い寝しなきゃ寝られないんですか?

「…………。」


目の前で、ネムが少し恥ずかしそうにシーツを握りしめ、こちらを見上げている。

ふわふわの髪と、柔らかな表情。

でも、その服装が──ちょっとおかしい。

いや、正確には「服」って言っていいのか?

ネムの着ているものは、ふわふわした布団のようなもので、

淡いパステルカラーの柄が入っていて、触ったら絶対に気持ちいいだろうと思わせる質感だった。


「……それ、布団なの?」


「はいっ……! 私、ベッドなので……ご主人様が寝る時は、私に包まれてもらわないと……!」

ちょっと誇らしげに胸を張るネム。

「えっと……つまり、私と……一緒に寝ないと、眠れない、みたいな……?」

頬を少し赤らめて、小さな声で言うその姿に、

俺は、もう頭を抱えたくなる気持ちでいっぱいだった。


「…………。」

寝ないと体が持たない。

けど、これ、どう考えても、普通じゃないだろ。

俺の「ベッド」が、女の子で、しかも「添い寝が必要」とか、

そんな状況、どう受け止めろっていうんだよ。


「ご、ご主人様……一緒に寝てくれますよね……?」

上目遣いで、そっと手を伸ばしてくるネム。

その柔らかなシーツのような服の端が、ふわりと揺れる。

ほんのりと石鹸のような、淡い甘い匂いが鼻をかすめた。


──その時。


「……っ。」

視線を感じて振り返ると、

シトリが膝を抱えて、じっとこちらを睨むような視線を送ってきていた。

リブリアは無言で腕を組み、じっと目を伏せ、

クッカは少しだけ微笑みながらも、手元の指をきゅっと絡めている。


──全員、微妙に、何かを言いたげな空気を纏っていた。

いや、怖いって。

めっちゃ気まずいって。


「し、しょうがないだろ! 寝なきゃいけないんだから!」

小さく声を上げて言い訳のように呟くと、

シトリがぷいっと顔を背け、

リブリアは「……節度を持ってください」と小さな声で呟き、

クッカは「……ごゆっくりどうぞ」と、微妙な笑みを浮かべた。


「……はぁ……。」

何だこの空気。

疲れた頭では処理しきれない。

でも──


「ご主人様、早く……こっちに来てください……。」

ネムの柔らかく温かな声に誘われて、

結局俺は、彼女の布団のような服の中に、そっと身を預けた。

ふわりと優しく包まれる感触が、体の奥まで染み込んでいく。

体温とぬくもり、甘い匂い。

そして──ほんの少し、恥ずかしさを含んだ小さな息遣い。


「……あったかいな。」

思わず漏れた言葉に、

「えへへ……よかった……」と、ネムが小さく笑った。


背後からは、じとっとした視線が突き刺さっている気がするけど──

もうどうにでもなれ、だ。

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