3-16/43 強くなるために ・ 聖騎士
先週?今週?投稿できなかったんで、日曜零時に間に合うように頑張るかもです。
絶対ではないです。
「それでは、僕から簡単にこれからすることをお話しします。今から言うことを、すべて期間内にこなしてください。それが、生きるための条件です」
「はい、絶対に」
「決心がついたようですね。では、よく聞いてください。
リースさん。
あなたは結界魔法を封印してください。元のあなたは結界など使いませんでしたよ。あなたには光属性に頼らなくても、五属性を扱える力があります。その腕輪を使ってね。
ですから、基本属性である、火、水、土、風を合わせた【白魔法】を使えるようになること。これが、絶対条件です。
フリティアさん。
あなたの戦斧の扱いは衰えていません。あの人が教えたことはできています。しかし、それだけではいけないんです。そこで、獣人族という思い込みを無くしましょう。あなたは、火属性魔法を使うことができます。やはり、腕輪を使いますね。ですが、獣人族の身体能力に、世界トップレベルの魔法があれば、王城の勇者を軽く超えることができます。
この火属性魔法、リースさんと同じように使っていましたからね。あの人のこと、僕のことを信じてもらえれば、できないことはないでしょう。
シャティさん。
あなたはまず、マスターと精霊を契約しに行ってください。エルフにとっての精霊はどの種族よりも大きな意味を持ちます。ですから、精霊がいないと話になりません。最低でも上級精霊です。
しかし、ここで精霊を扱うという考え方ではだめですよ。エルフはずっと精霊たちと共存してきたのです。つまり、絶対的な信頼の受ける友と考えることです。そうすれば、精霊はあなたに信頼をおき、最大限の力を示してくれるでしょう。
(これがすべてできれば、生きることはできる。そして、三人ができるようになることもわかっている。死神様が言っているのだから。最大の難点はゼロ様がどうするかということ。ゼロ様は、三人の安全のため【神の戦士】になられた。だから、三人が魔王と戦うことに反対するかもしれないし、怒りを表すかもしれない。ただ、受け入れることは難しいだろう。それだけの覚悟で、戦っているのだ。その戦う意味をなくすような行為は、俺なら受け入れられないな)」
「分かりました。ガブリエルさんを信じます。結界魔法を封印します」
「…リースさん。本当に封印するんですか?リースさんの結界魔法は、非常に有用なものです。それを封印してしまうのは、もったいないのではないですか?」
そう、結界魔法を封印することは正直怖い。
私のすべてを、この手で無くしてしまうようで…。
でも、光属性魔法に頼りすぎてはいけない。
それは、日々感じていたことでもあり、防御しかできない結界では、いけないということもわかっている。
生きるための選択は、間違ってはいけない。
「フリティアさん、僕はもったいないとは思いません。確かに、リースさんの結界は非常に強力ですよ、通常ならね。シャティさんなら、分かるんじゃないですかね。リースさんの結界魔法の欠点が」
「…ん。結界は、すごい。でも、無理がある。ガブリエルさんが、通ったみたいに…。結界と、逆の魔力の流れで、破られた…。それに、相手は、闇魔法だから…」
「そうです。本当にその目は誇るべきですよ」
「ん、ありがとう…」
シャティちゃんは、ガブリエルさんにそう言われて嬉しそう。
魔眼を褒める人なんて、これまでいなかっただろうし、私たちも魔眼がどう見えているのかわからない。
だから、その力を理解している人に、褒められるのは、嬉しいだろう。
たぶん、あの人も褒めたんだろうね…。
「すみません。私の考えが甘かったようです」
「いや、いいんですよ。ただ、現状にとらわれないことも、大事ですから」
「はい…」
「さあ、時間がありません。マスターはシャティさんを連れて行ってください。期間は、七日で」
「分かってるわ。本当にギリギリね」
「すみませんね。僕の命もかかっているんで」
「まあ、そうね。シャティ、行くわよ」
「ん…」
何の魔法かわからないが、風を見に纏い、宙に浮かぶ。
「シャティ、見えるんだから、できるわよね?」
「…もちろん」
シャティちゃんも同じように、風を見に纏う。
これは…魔法ではない。
魔法というよりは、風を操っている。
恐らく、エルフにしかできない風の使い方…。
「行くわよ」
「ん…」
そのまま、風に乗り飛んでいく。
魔法の新しい面を、見せつけられ、衝撃的だった。
「それじゃあ、僕たちも始めましょう」
「はい」
「お願いします」
~???side聖騎士~
王城のどこかにある、限られたものしか知らない、極秘の部屋。
そこには、一人の騎士がいた。
全身を銀色の鎧で覆っており、顔も確認することはできない。
ただ、その目だけが、赤く光っている。
背丈は二メートルほどの大男。
背には何が書いているかわからない文字が並ぶ、大剣を。
腰には同じような文字の短剣をつけている。
この男こそ、聖騎士第三位アレス。
聖騎士は基本聖剣を使うものの、この男、第一位、第二位に関しては、この世界の文字ではない武器を使う。
それは、神からの些細な贈り物。
聖騎士の正体、それは歴代騎士団の中で、武神に認められたものたち。
認められた、といっても、人間として、一生を戦いに注いできた者たちを、寿命をなくし戦い続けることができるようにしたというもの。
元は、国のために命を授けた者たち。
その者たちの望みは、今も変わらない。
故に、この国の騎士として、生き続けている。
全身を鎧で覆っているのは、すでに人の姿ではないから。
老化を防ぐことまでは、ない。
あくまでも人間として生きるため、それ以上の能力は授けられることはない。
他の国はないのかという疑問があるが、聖騎士は魔族から人々を守るために生きているため、必然的にこの国に集まってくる。
これは、武神が聖騎士たちに課した条件。
対人戦の禁止も含まれている。
神々の思考は誰にも分らない。




