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サイキック・オブ・ザ・デッド  作者: ぴっさま
二章 家族を探して
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第56話 モーターホーム

僕たちは倒れている米倉達をそのままに、休んでいたビルを後にした。

早く北上してしまえばもう会う事も無いだろう。

没収した拳銃も返すつもりはない。


僕たちはその後、2日かけて東京を抜けてさいたま市に入る事が出来た。

まだサーチの矢印は相変わらず北を指し示している。


これは僕の勘なんだけどパパの目的地は栃木のような気がしている。

というのも家族旅行で栃木県の旅館とかキャンプ場とか牧場などに、何回も訪れていたからだ。


栃木は農業も盛んなので、人の少ない農村辺りで受け入れてくれるところを探しているのかも知れない。

僕たちと合流した時にまだ定着前だったら、食料は僕が出せるのでしばらくは人の少ない高地に引きこもってしまうのもありかも。


美久ちゃんは体力が無いので、半分くらいは僕が背負っての移動だ。

車があればいいのになと思ったけど、僕はそれである事を思いつくのだった。





ーーーーー





夕方になって人気の無い広めの場所を見つけると、僕はある物を取り寄せた。

モーターホームと言われている超大型のキャンピングカーだ。


その中でもより豪華で性能が良い物をピックアップした。


「これってバスなの?」

「大っきい車!」

「大きいですね。まさかキャンピングカーですか?」


みんなは凄く大きいキャンピングカーを見て驚いている。


「光司君当たりだよ! これはかなり大型でモーターホームとも言われるキャンピングカーなんだ。前に動画でじっくり見たことがあって、中にはベッドとかシャワールームもあるよ! 今日はこれで夜を過ごそうよ。感染者対策にもなるしね!」


中に入ってみるとかなり広く感じた。

パパに万が一があるかもと言う事で、運転はもちろんさせてもらえなかったけど簡単な車の扱い方は知っている僕はエンジンを掛けてみた。


少なく無い音がしてエンジンが掛かるが、さすがに高級車だけあって音は静かだ。

車内に明かりが灯るけど消す事も出来るし、カーテンを閉める事でなるべく目立たないようには出来るだろう。


油圧式のスライドシステムを使用すると車内のスペースがさらに広くなる。

まさに家と言っても良いかも知れない。


運転席と助手席の他、大型のテレビ、四人座れるダイニングテーブルとソファー、キッチンには流しと冷蔵庫とIHコンロとオーブンと電子レンジ、少し奥にトイレと洗面台とシャワールーム、最後尾にはキングサイズのベッドと寝室用のブルーレイとテレビ、ウォークインクローゼット、ドラム型洗濯乾燥機まである。


そして屋根にはソーラーパネルがあって、太陽光発動まで出来るようだ。

驚く事に燃料やタンクの水などの消耗品は、最初から満タンにされてる様だ。

普通は入っていないと思うんだけど、ここにも白蛇さんの優しさを感じた。


「凄ーい! シャワーで髪や身体を綺麗に洗える!」

「うん。やったね明日奈お姉ちゃん! 久しぶりのシャワー!」

「奥のベッドとかも凄いですね。これで移動も出来るって凄いですよ!」


やはり女性陣はシャワーが使えるのが凄く嬉しい様子だった。

これまでは濡れタオルで身体を拭くしか無かったからだ。


「うん。運転はした事無いので無理だと思うけど、設備はそのまま使えそうだね。バスタオルとかも用意するよ。シャンプーとかリンスは明日奈さん選んでもらえる?」


「もちろんいいよ! 楽しみ〜!」


……


シャワールームで各自汗を流した僕たちは、車内のダイニングで夕食を食べる。

今日は僕の大好きな○ーメン○ョップのラーメンだ。

みんなで美味しいを連呼しながら食べた。


満足な夕食後、奥のベッドは大きいので美久ちゃんと明日奈さん、ソファーを展開するベッドは光司君に寝てもらって、僕はダイニングを収納して使えるベッドで寝る事にした。


僕たちはこのモーターホームと言われるキャンピングカーを夜間は毎日アイテムボックスから出して、簡易的な拠点にしてしまおうと決めるのだった。


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