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2-47.アクアリアの疑問

キィイイイ↑↑マグレットー↓カッ↑↑↑(´▽`*)


(;゜Д゜)!? まだやってたの…!?

(´▽`*)ネタの使いまわし☆彡

(。-`ω-)もう… しらねぇ。勝手にやれ。



―————————————コンコンッ



第一校舎の三階にこの学園の生徒たちの憧れであり、目指すべきトップたちが集う生徒会執行部の特別研究室兼生徒会室がある。


大きな二枚扉で、鷲のレリーフや並木模様などが彫られており、扉上には『生徒会執行部』という看板が置かれている豪華な装飾のされた扉を一人の女子生徒がノックをする。



—————————————どうぞー!



中から女性の声で入室を許可される。


「失礼します」


その言葉に反応して一人の女子生徒が生徒会室へと入る。


生徒会室の中には大きな執務用の机が奥に置かれており、手前にソファーが一つのテーブルを囲むように設置されている、とても豪華な作りだ。


奥の机に一人の女子生徒が座っており、その手前に設置されているソファーに二人の男子生徒が腰を掛けている。


「————セシリア会長 今日はご報告があってきました」


「……なにかあったの? リアちゃん」


生徒会室に入ったのは、今季首席で学園に入学したアクアリア=フォン=アスラエルであった。彼女は普段こんな険しい表情をするような子ではなく、もっと笑顔溢れる穏やかな子なのだが、今日のアクアリアはどこか辛気臭い哀愁を放っている。


それを感じたセシリア会長、アクアリアの実の姉であるセシリアはすぐに何かあったのだと気づき、アクアリアに優しく声を掛ける。


「そうだぜリア… 何があったのか話してみろ!」


「…………(カリカリカリカリッ)」


ソファーに座っていた赤髪の男子生徒、副会長であるアルフレッドと、ひたすら一心不乱に何か書類を映している丸眼鏡に灰色髪の男子生徒、書記であるバニスター=フォン=リルクヴィストである。


バニスター書記は普段は凄く無口で見るからにガリ勉のような人だけど、これでも校内序列第8位の実力者なのだ。実力者なのに、普段はずっと書記の仕事である書類作業を一心不乱にしている。と、いうよりアルフレッド副会長がまったく仕事が出来ないので、代わりにしている感じだ。


この様子だと…彼は話に入ってこないだろうな、とアクアリアは思う。


アクアリアはセシリアに誘導されるまま、ソファーに座る。


「実は…———————————————」


アクアリアは今日の戦闘訓練の実技授業で起きたことを事細かにセシリアとアルフレッドに説明した。トールが定期会議でアレクが生徒会執行部に加入することに不満を持っていたこと、それを今日の実技でアレク自身に不満をぶつける形で模擬戦を挑んだこと、その模擬戦が死闘になったこと。それを全て事細かにセシリアとアルフレッドの二人に話していく。


始めの二人は「あぁ…そうなりましたか」「おぉ…やるじゃん!」など軽い感想を述べるだけだが、ある一点のアクアリアの言葉から二人の表情が一変した。


魔剣を開放したトールを相手に、圧倒的力で勝利したアレクの話だ。


二人は知っているのだ。


トールの魔剣がどれだけ危険な代物なのか、それも実際に身をもって()()しているのだ。



―—————————————ヴァーミリアン家 嫡男魔剣暴走事故

世間的には『万雷の火曜日』と呼ばれている悲劇の日だ。


幸いにも死者は出なかったが、多くの怪我人が出た魔剣暴走事故だ。ヴァーミリアン家次期当主である嫡男が魔剣の制御訓練をしていたところ、嫡男が魔剣に封じ込まれていた雷獣魔《麒麟(フールフール)》に取り付かれ、暴走してしまったのだ。嫡男の精神を乗っ取った雷獣魔は天候を支配し、万をも超える雷を地上に向けて落としたのだ。人々が逃げ纏う中、暴走する魔剣の前に立ち塞がり、暴走を止めたのが現在の『剣聖』。



二人はその事件の被害者なのだ。

実際に暴走する嫡男に襲われそうになったところを『剣聖』によって助けられた経緯がある。だからこそ二人は、今アクアリアの言っていることが信じられたなかったのだ。


「……強いことは分かっていましたが、正直そこまで強いとは思ってませんでした」


アクアリアは嘘を言う子じゃない、そんなことを一番知っているからこそ今話していることは真実なのだと受け止めることが出来ていた。それでも、頭の中ではいまだに信じられずにいた。それはアルフレッドも同じなようで普段決して見せることのないような険しい表情で何も置かれていない机上を睨んでいた。


「わかったリア… 報告してくれてありがとうね」


「あ、セシリア姉さん 実は報告したいのはそのことではなくて… 実はトールくんとアレクくんが停学処分になってしまったんです」


「「…はぁあああー!?」」「…ッ!?」


アクアリアの言葉にずっと沈黙を貫いていて只管筆を動かしていたバニスターの手も止まる。


「ちょ、ちょっとまってっ! なんで停学処分!? 実技の担当教諭ってジョナ先生よね? 模擬戦はあくまで対戦者同士の同意で行われるものよ!すべて生徒の責任として片づけられるこの学園において停学処分はよっぽどのことなのよ!? それがどうして適応されるのよ!?」


「あ、えっと… 確かジョナ先生は『第三条:模擬戦規定違反』って言ってましたけど…」


その言葉を聞いてセシリアが首を傾げる。


『学園規則:模擬戦規定』

模擬戦とは対戦者同士の同意によって行われるモノではある。しかし、模擬戦を行う場合は双方の認め納得する審判を付けることを義務付ける。


『第三条:模擬戦規定違反』

・模擬戦の審判の権限

一条:審判の者が『審判及びどちらかの対戦者の命の危険がある』『模擬戦の試合続行不可能』と判断した場合、審判はその模擬戦を止めることが出来る。


生徒同士の模擬戦が殺し合いに発展しない為の規則であるが、あまり使われることない規則でもある。そしてなにより、この規則が適応されるのは審判のみなのだ。


トールとアレクの模擬戦の審判はランバート=セグウェイという方が引き受けていたはずだ。その審判であるランバートが静止を言ったのなら、この規則違反は適応されるが、教諭であるジョナ先生はあくまで観客なのだ。その権限は意味がないはずなのだ。


「リア、ジョナ先生はその前になにか言ってなかった? その規則を適応するには審判交代か代行の必要があるはず…」


アクアリアはセシリアの言葉を聞いて模擬戦のことを思い返す。あ、そういえば…


「実技監督権利とかいう権利をジョナ先生が言ってました!」


その言葉にセシリアとアルフレッド、バニスターが「あぁ…」と納得の声を発する。


この権利はいわゆる実技教師の権利なのだ。その担当する実技授業内で行われた全ての試合の権利を持っている監督としての権利なのだ。


「ごめんだけどリア… その停学処分は取り消すことはできないわ。 確かに重たすぎる罰だとは思うのだけど、どうすることもできないわ…」


「あぁそうだな。 まぁ停学が明ければまた復帰できるんだし… それに二週間なんてあっという間だあっという間! そう気を落とすことはないぜ、リア!」


「そうですわよ、リア! トールくんの停学を取り消したいのは分かるけど、さすがに今回ばかりは無理だと割り切って諦めるのよ!」


「そういえばリアはトールと()()してるんだっけ? いやぁトールのような弟なら、俺は大歓迎だぜ!毎日戦えそうでよ! それにアレクって奴とマジで戦ってみたくなってきた!あぁ早く停学明けねぇかなぁ! 早く生徒会室に来て俺と戦ってくれないかな!?」


「アルったら… あなたの頭の中はそういうことしか考えてないのですか…?大体アルは――――――――――」


何時ものアルフレッドの発言に説教を始めるセシリア。それを見て、アクアリアは「違うの! そのことを言いたいんじゃないのよ!」と思ったが、口に出さなかった。


(違うの… 違うのよ…! 私が思っているのは停学の(そんな)ことじゃない。 確かにトニーくんと私は婚約してるって噂はあるけど、あの噂は()()()()なの! そのことで一時ミルともちょっとした喧嘩仕掛けたのに…っ! それに私には――――――)


(ってそうじゃない! 本当に相談したいのは… アレクくんのことなの! あの魔力は異常だったの! いや魔力じゃない…! 私が相談したいのはアレクくんの態度よ! アレクくんは… ずっと… ずっと私を避けてるみたいなの…)




アクアリアはアレクという青年に不思議と何かを感じていたのだ。




入学する前に見たメルキド騒動… いや、もっと前のメルキドに向かう馬車での魔物暴走に襲われた時の白髪の少年。


きっとアレクくんが白髪の少年だ!同一人物だ!


だけど本人に確信をしようと探りを入れてみたけど、違った。


まるで私のこう言うだろう、と予測したような言いまわして言いくるめられてしまった。私は昔から口が弱い。いつもコウくんに何かと口では負けるし、言いくるめられる! ほんとムカツク!だけど、コウくんのことどうしても憎めなかったな…。腐れ縁の幼馴染ってよく言うけど… 私はそうは思わなかったな…。


って何考えてるの私っ!?


そういえばアレクくんって… どこか私のことを避けてる感じが…いや、何か壁のようなものを感じる。


思い切って話しかけても、普通に話してくれる。

だけど…どこか心ここにあらずのような感じがする。


普通に話しかければ答えてくれる。

だけど、踏み込んだことは話してくれないし、はぐらかされる。


まるで何かを恐れているような感じがする。



(それに… アレクくん…なんだかコウくんに似てる気がする… 雰囲気とかしぐさが…)



普段の彼からは、そんなことまったく感じない。


だけど、頭の片隅に思い描いてしまう。


もしかしてアレクくんはコウくんじゃないのか、って。


そして何より今日の模擬戦を見て確信したこと… 


それはアレクくんとコウくんのクセが似ている。


コウくんのあのセリフ… サザーンとの決闘戦で見せた「飽きた」という如何にもかっこつけのセリフに、今日の模擬戦で見せたあのカッコつけ鎌しい言い回しのセリフ。 


まるでコウくんの大好きだった某不良教師アニメの教師のような口調を真似しているコウくんそっくりだった。まるで調子に乗っているときにコウくんがよく言っていたセリフにそっくりだった。



……って何考えるんだろう、私。



そんなこと、ありえないのに…。



アレクくんとコウくんが似てるのはただの偶然。

そう、きっとこれは偶然。

ただの私の思い込み。

そうだよ、ただの思い込みだ。



(だってコウくんが異世界(この世界)にいるはずないもの。)




だけど、もしコウくんがこの世界に来てくれたら――――――――――――――――




アクアリアはバカなことだ、とばかりに、この思考を振り払うように頭をブンブンッと横に振って頭から消し去る。目の前ではいまだにセシリアとアルフレッドが言い合いをしており、バニスター書記が我関せずで書類仕事をしている。


うん!いつもの日常(光景)だ。


そろそろ二人の言い合いを止めないと!と思いながらも、さも楽しそうに二人の言い合いを眺めるアクアリアであった。








たくさんのご感想頂きありがとうございます!

気づいたら三件も感想が届いてました!


本当にありがとうございますっ!

これからも、頑張って執筆しますので暇つぶし程度読んで下さい(´▽`*)

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