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2-42.全力を出せる相手

気まぐれトーカ。

※今回めっちゃ短いです… 申し訳ないです…。

次話はたぶん長くなると思いますΣ( ̄ロ ̄lll)


「―——————————もしよかったら僕と戦ってくれないか?」


薄っすらを笑みを浮かべたトールがアレクに模擬戦を挑む。その発言にアレクは固まった。



(…いやいや、そんな物騒な剣だして「僕と戦ってくれないか?」はないだろ)


トールがアレクに向ける魔剣からは凄まじい剣圧がアレクに襲い掛かっていた。アレクは突然、刃を向けられたことと、異様な魔力と剣圧を放つ魔剣を向けられたことによる条件反射で迎撃の構えを取ってしまったが、冷静になって考える。


自分の今の構えは納刀の構え。つまり居合斬りの構えだ。「この姿勢取ってるってことは戦いを受けたことになるんじゃね?」と思い、急いで構えを解いて普通にトールに話しかけることにする。



それにしても、あの豪華な装飾のされた鞘から抜き出された両手剣… 


―——————————間違いなく魔剣だ



それも古代遺跡から発掘された()()()()の一振だろう、なんで危険な代物(そんなもの)をトールが持ってんだ?


古の魔剣には意思を持つ剣も存在する。トールの持っているあの魔剣は間違いなくその(たぐい)だ。アイリスや俺が持っている魔剣とは違って、トールの持つ魔剣は発掘物の可能性が高い。古代遺跡から発掘された魔剣はまず間違いなく武器自身に自我か残留因子のような意思が籠っている。意思を持つ魔剣はかなり危険な武器で、武器自体が認めた者にしか力を貸さない類もあれば、所持者に何かしらの()()を求める類もある。


あの魔剣はヤバい、と俺の本能が警鐘を鳴らしている。


それにしても、ただ戦うだけならなぜ魔剣をわざわざ異空間収納から取り出したのだろうか?

俺とトールの面識はほとんどない。同じクラスであっても、まず話すことが無いのだ。


Sクラスには二つのグループに分かれているのだが、ぶっちゃけるとアレク派かアクアリア派のどっちかなのだ。アレク派はもちろん俺やアイリス、ランバートの三人だけだ。トールはもちろんアクアリア派、というよりアクアリアの取り巻きのような人達の仲間なのだ。


よってトールがアクアリア派に入っていない俺に敵対心や害意を持つことはあるかもしれないが、トールの眼からはそんな感情が読み取れない。


トールの眼は真面目そのものだ。


あの眼は俺をバカにしている眼でもないし、何か目的を持っている奴の眼だ。

まぁ目と表情が全然かみ合っていないが… むしろあの薄ら笑み意外と怖いぞ。



「なんで戦わないといけないのだ?」


「僕は君に興味がある。君の実力を知りたいんだ。 それだけでは納得してもらえないかな?」


「興味がある、実力を知りたい…ね…。 それなら普通に模擬戦なり決闘戦なりを申し込むべきじゃないのか? それとも…何か別の理由があるのか?」


「……僕と戦ってくれないか?」 


「別に戦うのは構わないが、その物騒な剣は必要ないだろ? 模擬戦用の武器で戦うのがマナーだろ。わざわざ真剣を取り出して戦う必要はないと思うんだが」


「…ただの模擬戦をしたいわけじゃないんだ。 君の全力を知りたいんだ」



…無茶苦茶言ってくれるな。だけど、何となく察した。

おそらくトールは全力で、それも殺す気で戦える相手を心の底から欲しているんだ。そしてその相手を本能的に俺だと決めつけた、というところか。だが、根拠が何一つない空想論だ。


だけど、大方あっている気がする。さっきからトールの纏う雰囲気や魔剣を持つ手に力が入っていくのが見える。あれは…師匠が見せる動作の一つだ。


戦いたくてうずうずしている。 そういう奴の動作とそっくりだよ。そして、なによりこういう奴は自分と戦ってくれるまで粘ってくるのだ。要するにねちっこいのだ。


アレクはため息一つしてから、アイリスとランバートが模擬戦しているグラウンドに降りる。突然観客席から降りてきたアレクにアイリスとランバートの模擬戦が止まるが、アレクはそれを気にせず訓練場に必ず設置されている模擬戦専用武器が置かれている武器立てから二本の木剣を取り出して一本を観客席にいるトール目掛けて投げる。


突然、木剣を投げ渡されたトールはアレクを睨みつける。


「…なんのつもりですか?」


「俺の実力を知りたいんだろ? なら別に真剣でやり合う必要はないだろう。とりあえず、その物騒な剣はしまっておけ」


「……分かりました。その代わりアレクさん、手は抜かないでくださいね。 全力で戦ってください」


「…わかった」


アレクとトールのやり取りを聞いていたアイリスとランバートが完全に静止してしまっている。そこにアレクが話しかけて事情を説明する。説明された二人は納得して審判を買って出てくれた。


トールが観客席からグラウンドに降り立ちグラウンドの中央に向かう。アレクもトールに続いて、グラウンドの中央に向かってトールと向かい合う。


「君と戦えることを、いつの日か…ずっと楽しみにしてたんだよ! さぁ全力で()り合おう!」


「……まぁ胸貸してやるから全力でこいよ」


トールのキラキラした眼差しが凄く不気味に見える。

なんでこんなことになったんだろうなぁ、と考えながらトールとの模擬戦が始まった。




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