最終章 新しい約束
それから、数週間が経った。
ひかるとアリヤは、いつものコンビニへ向かっていた。
「ねえ、ひかる」
「何?」
「今日は何を買うの?」
「プリン!」
アリヤが笑った。
「また?」
「だって、おいしいんだもん!」
二人は楽しそうに笑い合った。
その後ろを、セラとレオンが見守っていた。
「平和ね」
セラが微笑む。
「ああ」
レオンは空を見上げた。
「今度こそ、本当に」
そのとき、ひかるが振り返った。
「レオン!」
「何?」
「カインさん、元気?」
レオンは微笑んだ。
「ああ。今は、自分の過去と向き合いながら、少しずつ前に進んでいるよ」
「そっか!」
ひかるは嬉しそうに笑った。
アリヤも指輪を見つめた。
祖母の指輪は、以前のように温かな金色の光を取り戻していた。
「……おばあちゃん」
アリヤは小さく呟いた。
「私、また一つ、大切なことを学んだよ」
誰かを助けたいと思うこと。
誰かを失って悲しいと思うこと。
それは、弱さではない。
けれど、その想いのために自分を傷つける必要もない。
アリヤは指輪を握りしめた。
「……これからも、ちゃんと生きるね」
ひかるが振り返る。
「アリヤ、行こう!」
「うん!」
二人は並んで歩き始めた。
その背中を、セラとレオンが優しく見守っていた。
そして、少し離れた教会の屋根の上。
一人の青年が、夕焼けの空を見つめていた。
カインだった。
その背には、白と黒が混ざった翼が広がっている。
「……レオン」
カインは小さく呟いた。
「今度は、私も誰かを守れるだろうか」
風が吹いた。
遠くから、子どもたちの笑い声が聞こえる。
カインは静かに微笑んだ。
「……いつか、きっと」
夕焼けの空に、一枚の白い羽根が舞い上がった。
それは、新しい希望の始まりだった。
――完――
ご視聴ありがとうございました。3章もあります。^_^




