二日目 邂逅と再会
三日ほど聞いた泣き声が近くに聞こえる
「!?」
視線の先には銀髪で体格的には中学生くらいに見える少女がいた。顔も服もこの世の物とは思えないほど綺麗で、蒼色の眼も潤んでいた所為もあってか宝石の様に見えた。
「……やっと起きた」
少女は涙目で少し嬉しそう呟いた。
「黒色はちょっと背伸びしすぎなんじゃないかな」
気絶する前の事を思い出しておもわず声に出てしまった。少女が顔を赤らめている。
「……変態」
あははーと笑ってごまかしてみる。多分ごまかせてはいないが。
「とりあえず名前聞いてもいいかな?俺は太秦剛。剛って呼んで」
よろしく。と手を差し出してみる
「トリエステ・ウーディネです」
よろしくお願いします。といいながらあぐらで座っている俺に向かってハグをしてきた。ひらひらとした薄い服が肌の柔らかさ直接伝えて来る。
「俺、君の恥ずかしいって感覚がよくわかんない……」
「?」
ガチャッ
「「!?」」
急に鍵が開く。
「大丈夫ですか!?」
俺がバイト辞めた原因の女子高生が可愛いパンダのパジャマでだらしない恰好の大家と一緒にいた。
「「「「……」」」」
一同無言とはこの事だろう。
少女の眼にはまだ涙が残っていて。中年の俺と抱き合っている。
女子高生と大家さんの目にはどう映っているのか聞くまでも無い。
女子高生はポカーンとしていたが大家さんは真顔のままスッと携帯を取り出した。
「事情を説明させて下さい!!」
「ふぅそういう事ですか」
女子高生は安心したように胸をなでおろす。
「私は相生愛っていいます。あなたは?」
「トリエステ・ウーディネです」
ウーディネと愛の二人が並んだら銀と黒の長い髪がコントラストみたいでとても綺麗だ。
「うーん呼びづらいからうーちゃんでいい?私の事は愛って呼んで」
「うーちゃん?」
ちょっと首を横にかしげたが、ウーディネはすぐに頷いた。
すぐに愛とウーディネは仲良くなっている。こういうコミュ力を見ると女子高生は別世界の生き物みたいだ。
「おい」
俺のうしろで立っていたグラマラスな大家が棘のある声で話かけてくる。
「何ですか」
「上の階の床ぶっ壊したのお前か?」
「ここって古いから床抜けたんじゃないですか」
「んな訳あるか。また錬金術だろ」
適当な事言ってみたがお見通しらしい。
俺の錬金術には必ず欠点がある。あの大量の札束も後日見返したらジンバブエドルで水増しされていた。正味十万円ぐらいだったろう、それでも大金だが。
「後で直しとけよ」
「はい……」
「あの!!」
愛と話していたウーディネが大きな声をだし皆を見回す
「手伝って欲しい事があるんです!」




