第9話 町の行方は…
「よぉ、またあったな。」
俺は目を覚ました門番に声をかけた。
「こっこれは!?お前の仕業か!!」
「あぁ、まぁな。」
「あり得ない!こんなことできるなんて、それこそSS ランク級だぞ!?」
「ほらよ。」
そう言って俺は門番に能力板を見せた。
「な、何!?あり得ない!SS ランクだって!?そんなのこの町にもいないじゃないか。
まさかこいつ本当にあの森を無傷で抜けてきたのか!?」
「だからそうだと言ったのに…」
「す、すまなかった。今回の件は謝罪する。許してくれ!
この町での優遇券もやるから!」
「そう言ってもさあんた俺に何をした?
なぁ言ってみろよ。」
「くっ、だがあの時のお前は怪しすぎた。
そうするしか無かったんだ!」
「そうなのかい?町長?」
俺は初めからこの場に居させていた町長にそう訪ねた。
「いや、もう他の町で罪を犯していたならまだしもそうでないものを怪しいというだけで拘束する事は法で禁じられている。
牢屋に放り込むなどもっての他だ…
アングラざんねんだがお前は罪を犯した。それなりの罰を受けてもらうぞ。」
あれ、なんかだんだん話が進んでないか?
「おいおい町長。俺はそいつを生かす気無いんだか?
ってかこの町滅ぼそうとしてるんだが?」
「な、何?それは初耳だぞ!?
それは困る。この町の住人にも貴方に迷惑のないように言い聞かせます。そこのアングラも好きにして良いのでどうかお許し下さい。」
うーん。どうやら嘘は言っていないようだな。
この町の住人も俺に敵対する様子もないし、ここは許してやるか。
それにしてもアングラ可哀想だな。同情するよ許しはしないけど。
「分かった良いだろう。その条件を飲んでやる。その代わり国の造り方を教えろ。」
「国の造り方、ですか?造り方もなにも国と認めてくれた所からは国となりますし、国と認められていない所からは国とはなりません。」
そうなのか。以外と簡単だな。国を造るか。
「よし、じゃあ国造りますわ。あの森ってどの国のものでも無いよね?」
「まぁ、はい。」
「じゃあそこに造るわ。またね。」
そう言い町をほぼ元に戻し、アングラをつれて森に《ワープ》して消えたのだった。
読んで下さいましてありがとうございました。
続きます。