表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ただ、君だけをみつめて  作者: 新木 そら
PR
94/136

94話  やっぱり・・・


 バスと電車を乗り継いで教習所の最寄りの駅まで辿り着いた遥は、そこから教習所への送迎バスに乗り込もうと、捻挫した右足をかばいながら、帰宅帰りの人でごった返している合間を縫って改札口から出て来た。


 えっ~と、バスは~?あっ!!


 いつも停車している筈の送迎バスは、駅前のロータリーを回り、既に走り去って行くところだった。


 次来るのが15分後だから、どうしよう・・・。普通にここから歩いたら、10分位で行けるけど、この足じゃ・・・。思っている時間に着けそうにもないし。あっ、そうだ。まず、お母さんにもう1度メールしてみよ。若しかしたら、絵里の言ってる事じゃないかもしれないし。この時間だったら家に帰ってるはず。

 

 遥は手にしたスマホで、お母さんにメールを送信した。


『お母さん、ちょっと聞きたい事あるの』


 すると直ぐに、お母さんから返信が届いた。


「なぁ~に、遥。今日の晩ご飯の事?」


『ほら、昨日の夜、お父さんの事故の話しをしてくれたでしょ。その時亡くなった相手の方の名前、娘さんの名前を教えて教えてて欲しいんだけど』


「えっ、良いけど、どうしたのよ突然」


『いいから』


遥に急かされながらも、お母さんは、その時の出来事を思い出す様に、落ち着いてゆっくりとその人の名前をスマホに打ち込んだ。


「その人の名前は・・・高科 麻衣さんって言うのよ」


 送信されたメールの名前を、ただ呆然と見つめ、遥はその場で立ち尽くしていた。


 高科・・・麻衣さん・・・片瀬さんと、付き合ってた人だ・・・。


 遥のスマホにお母さんからのメールが届いたが、「ありがとう、お母さん」とひと言メールを送信して、スマホの電源をオフにした。


 暫くして、次の時間の送迎バスが時間通り駅に到着した。遥は送迎バスに乗り込み、不安を胸に抱きながら窓の外を見る。


 このまま、片瀬さんに会って何て言おう。昨日の帰り際の片瀬さんの様子からすると、若しかしたら・・・、いや、多分、この事をもう既に知ってるんだ。私のお父さんが、麻衣さんを・・・。


 遥の気持ちとは関係なく、送迎バスは時間通り教習所に到着した。

 

 右足を引きずりながら送迎バスからゆっくりと降りる。するとその時、職員用の駐車場から1台のバイクが颯爽と駆け出し、彼女の目の前を通り過ぎて行った。

 








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ