表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ただ、君だけをみつめて  作者: 新木 そら
83/136

83話  11月7日(2)

 

 玄関を開けて遥が姿を現した。

 ふぅ~、何だ遥か。


 遥は、スマホに文字を入力して送信してきた。


『遅かったですね、片瀬さん』


「うん、近道しようとしたら道を間違えちゃって」と、照れながら僕は言うと、『あらら~』と、遥も苦笑いして答えた。


「所で、車は家の前に置いといて良いのかな?」


『あっ、駐車場に入れて下さい。今、シャッターを開けてきますから』

 そう言って遥は、家の中にまた戻って行ったかと思うと、掘り込み式の駐車場のシャッターがひとりでにゆっくりと上がっていった。

 

 へぇ~、自動か。便利だな。と変な所に関心をしながら、その中に車を入れさしてもらった。

 車から降りて駐車場を出ようとした途端、その物陰から遥が急にパッと顔を出して僕を驚かせた。


「わっ!!」と僕が声を上げると、彼女は、「やったぁ~」と言う感じで、手を叩いて喜んでいた。


「もう、遥~」

 僕は胸を撫で下ろした。


『昨日のビックリキスのお返しです(笑) (#^.^#)』と、両手を頬に当てて照れながら答えた。


「はいはい。あっ、そうだこれ。手ぶらじゃなんだから」と、ケーキが入っている箱を彼女に手渡した。


『ありがとうございます。何が入ってるのか楽しみ~ ♪( ´▽`)』


 それから彼女に、「どうぞ~」と言われてその後を付いて行くと、20段ぐらいある階段を上ったその先に玄関があるみたいだった。


「駐車場に車を入れたけど、良いの?」


『はい、今はもう使ってないので』


「ふ~ん、所で遥の家って大きいね」


『そんな事ないですよ』


「そ、そう?でもまぁ、僕が住んでいるハイツに比べたらね」

 

 階段を上りきると、遥が玄関のドアを開けてくれた。


『どうぞ、上がって下さい』


「お邪魔します」と、そう言って僕は玄関に1歩足を踏み入れた時、彼女が僕の背後の誰かに手を振った。


 手を振る先に僕も目を向けると、見た事のある女性が階段を上がってきた。


『あっ、母です』

 

 お母さん?えっ、嘘。さっき道を尋ねた時の女性・・・だよな。


 その女性は、買い物をしてきた食料品を重たそうに両手に持ち、階段を1歩1歩踏みしめるように上って来た。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ