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ただ、君だけをみつめて  作者: 新木 そら
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79話  思い出づくり

 次の日の朝、遥はお昼のお弁当を作ってドライブに出掛ける準備をしてくれていた。


僕も前の日から押し入れの奥に仕舞い込んでいた一眼レフのカメラを取り出し、久し振りに充電して専用の鞄にしまいこんだ。


 え~と、予備のバッテリーとメモリーも大丈夫。一応、この三脚も持って行こう。てか、このカメラを使うの3年振りだなぁ。

 

 そう思いながら僕は、カメラのファインダー越しから被写体である遥にレンズを向けた。


彼女は、エプロン姿で玉子焼の端っこの部分をお箸で挟み、落ちても大丈夫な様に左手で添えながら、「あ~ん」と言う顔をして近付いてきた。


 僕はすぐさま、「カシャ」と、シャッターのボタンを押した。

あらかじめポーズを取っている被写体も悪くはないけれど、どちらかと言えば、自然な感じで動いている者を撮る方が僕は好きだ。


 遥の「あ~ん」と言う仕草につられて、僕も口を「あ~ん」と開けた。


そのまま玉子焼きを入れてくれるのかと思いきや、卵焼きは無情にも、僕の口の直前で空を描いてUターンをした。

その行き先は、遥の口に半分だけ入って行き、美味しそうに笑みを浮かべて食べていた。


「えっ~!!、くれるんとちゃうんか~い!?」と、長谷川さんばりの関西弁でツッコミを入れると、彼女は笑って、もう半分の玉子焼きを僕に食べさしてくれた。


 彼女は、「どう?」と首を傾げたので、むしゃむしゃと味わいながら、左手の親指を立てて、「GOOD JOB」と答えた。


 準備が整い次第、遥の運転で高速道路を使って一路アウトレットを目指す事に。

途中、運転をしている遥の為に、以前ドライブ用として作った2人のお気に入りの曲が入ったCDを、車の中で再生をしてあげた。

時折、遥も口ずさんでいる。もちろん、声には出ていないけれど、横から見てて楽しそうに運転しているのが伝わってくる。

そんな彼女も流石に回数を重ねたからか、運転も大分さまになってきた。


 朝、準備で慌ただしかったから、アイスコーヒーと玉子焼の切れ端の更に半分だけしか口にしてなかった僕は、「キュルキュルキュル~」とお腹がさっきからひっきりなしに鳴っている。


「遥~、2キロ先のサービスエリアでランチタイムしよ~。アウトレットは、次の出口だから」


『は~い』と遥は答えた。


 少し早目の昼食。

ベンチに座ると遠くの方に僅かながら海を一望する事が出来た。

 青い空、白い雲、そして、遥の手作り弁当。外の景色を見ながら食べるのもさる事ながら、朝早くに起きて作ってくれた手の込んだお弁当は、彼女の気持ちが伝わってきて、何だか格別の味がした。


食べてる所や、サービスエリアで2人の写真に収めた後、僕等は車に乗り込んだ。


「さぁ、後もう少し。しゅっぱ~つ!!」と掛け声と共に、僕は車を発進させた。 





 

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