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ただ、君だけをみつめて  作者: 新木 そら
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70話  良い感じ!!

 ふぅ~、やっとついたぁ~。

 

 2輪教習は別として、普段4輪教習だとあんまり歩かないので、久し振りに歩くと足が疲れるなぁ。 

 

 洋室でゴロ~ンと寝転がると、遥が僕の側に座ってスマホに文字を入力した。


『片瀬さん、寝転がると起きれなくなりますよ。さぁ、晩ご飯の仕上げに移りましょう』


「お慈悲を~、このまま寝かして下さい」と言って遥に背を向けると、彼女は僕の腕を引っ張って起こそうとした。


「う、うん、分かったから、ちょ、ちょっと待って」と上半身を起こすと、彼女も僕が立ち上がると思ったんだろう、引っ張っていた腕を離すと、僕はわざと寝転んだ振りをした。


 すると彼女は僕のお尻を、「パンッ」と中々の強い力で叩いてきた。


「はい、すみません」と言った僕は、苦笑いしながら上半身を起こすと、「今度は立ち上がるまで話しませんからね」と言いたげに、口元に笑みを見せて僕の腕を引っ張り続けた。


 それから僕等は分担しあって、下ごしらえをしていた材料で料理の仕上げをしてしまい、出来た料理をテーブルまで運んだ。


 お互い向かい合って座り手を合わして、「いただきます」と言った後、遥は、僕のひと口目を食べるのを見守っていた。


『味はどうですか?』と心配そうに見ていると、僕は左手の親指を立てて、「めっちゃくちゃ、美味しい」と食レポみたいにオーバーリアクション風に言ったからか、彼女はホッとした表情に変わり、『でしょ(笑)』とひと言言って食べ始めた。


 いつもは、仕事から帰って1人寂しくテレビを見ながらご飯を食べてるけど、遥が美味しそうに食べる顔を見ながら向かい合って食べる食事はいつも以上に美味しく思えた。


 食べ終えてから僕は、「ご馳走様でした~」と言った後、腕を伸ばして、「ゴロ~ン」と横になったので、遥に、『食べた後、直ぐに寝転んだら牛になりますよ~』と言われた。

 

 僕はすかさず、「お腹いっぱいだブゥ~」と答えると、『それは、豚です』とすぐさまツッコミを入れてきた。


 うん、何か良い感じ~。と僕は心の中でそう思った。


 食後のコーヒーを飲みながら、2人ソファに座ってテレビを見ながら穏やかな時間を彼女と一緒に過ごした。







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