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ただ、君だけをみつめて  作者: 新木 そら
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57話  初対面!!

 2人は目があったまま玄関先で対峙していた。

 亜季は、目の前の女の子が喋らないので、「何か?」と尋ねてみる。


 するとその女の子は、我に返ったのか、キョロキョロと辺りを見渡し、玄関に居る亜季に向って深く頭を下げ、その場から立ち去って行った。


「誰?」と、僕は亜季に聞いてみた。


「う~ん、家間違えたんじゃない?」


 布団に包まって、「ふ~ん」と生返事をすると、薬が効いてきたのか瞼が重たくなり、そのまま目をつぶると自然に眠りについた。


          

            *******************



 遥は片瀬の家に到着して呼び鈴を鳴らすと、知らない女の人が玄関から姿を現した。

 えっ!!と驚いて、家を間違えたと思い慌てて、頭を下げその場から立ち去って行った。


 あぁ~、ビックリしたぁ~。


 遥は、右手を胸の辺りに置いて深呼吸し、気分を落ち着かせようとした。


 あれ、おっかしいいなぁ。確か2階で合ってたはずなんだけど・・・。

 そう思い、1階にある郵便物入れの所で、名前と部屋番号を確かめに行った。


 え~と、片瀬さんは・・・。うん、やっぱりこの番号だよね。あれ、私隣の家の人のベルを鳴らしたのかなぁ?


 もう1度、2階に上がり部屋番号を確かめた。


 うん、この部屋で合ってる。


 もう1度、恐る恐る玄関にある呼び鈴を鳴らしてみる。

すると中から、「は~い」と、さっきの聞き覚えのある女の人の声が中から聞こえてきた。

 遥は固唾をのんで、待ち構える。

 玄関が開き、その女の人は「あら、さっきの」と声を掛けてきた。


 遥は咄嗟に、その女の人の前に片手を出して、「ちょっと待って」と口を動かした。

 その後、手にしたスマホに素早く文字を入力した。


『今声が出なくて、スマホの文字ですみません。あの~、ここは片瀬さんの家だと思うんですが・・・』


「そうよ」と、サラッと答えた。


『私は、遠藤 遥と言います。片瀬さんは・・・』


「え~と、洋室で寝てるわ。私は、用済みだから帰らされるとこ~」

 その女の人は、あっけらかんと答えた。


 えっ!!用済みって・・・!?

 明らかに驚いている遥に、「高科 亜季って言うんだけど、立ち話しもなんだから入って」


 遥は、亜季に誘われるがまま、軽くお辞儀をして、家の中に入って行った。



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