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ただ、君だけをみつめて  作者: 新木 そら
53/136

53話  ご飯、おごってね♡

「どうしたも、こうしたもないわよ。もう、こっちがビックリしたんだから」

 僕が布団に入って寝ている側で、麻衣の妹である亜季ちゃんが声を荒げて座っいた。


「うん、分かったから、あんまり大きな声出さないでよ」


 話しを聞く所によると、亜季ちゃんは夜勤明けで来てくれたらしい。


「そう言えば、今日片瀬さん、仕事休みだったはず。突然押し掛けて、モーニングでもご馳走になろうかなぁ~」


 僕の家に着いた亜季は、何回か呼び鈴を鳴らしたけど、僕が出て来る気配もなく、「もぅ、何~、居留守なわけ」と思いつつ、何気に玄関のノブを回してみると、鍵がかかっていなかったらしい。


「おぉ~、何て不用心な」

 彼女は、そ~と静かに玄関を開けて見る。


「お邪魔しますよ~。可愛い~、可愛い~亜季ちゃんが来ましたよ~」と、ささやく声で恐る恐る中の様子を覗いて見ると、洋室から僕の足だけが見えていた。


 妙な胸騒ぎを感じながら、中に入って行く。

「電気も消さずに、布団で寝なきゃ・・・。えっ、片瀬さん!!」


 咄嗟に仰向けで倒れている僕の首を触ると、身体が熱い。


「熱が高い。片瀬さん、分かる?片瀬さん?」

 亜季は、僕の耳元で名前を呼びながら、意識があるかどうかを確かめた。

 僕は、無意識で「やぁ」と弱弱しく言ったらしいが、当の本人は全く気付いていない。

 その後彼女は、僕を布団まで移動させ、汗で濡れていた身体をタオルで拭き、服を着替えさせてくれた。


 亜季は、「・・・と言うわけ」、とここ迄の経緯を全て話してくれた。


 彼女の話しを聞いた僕は、布団の中を覗いて見た。

 

 本当だ、服がパジャマ姿に変わってる。


 僕はまさかと思い、ハッとなってパジャマのズボンの腰のゴムを引っ張って、中の下着を確かめて見る。


確か、昨日履いていたパンツとは・・・。


 布団の中から亜季の方に目を移すと、彼女は僕を見て、ピースサインをして見せた。

 

 何たる不覚。


「じゃあ、今度ご飯おごってね」と、彼女はにっこりと微笑んだ。

 

 さすが、麻衣の妹だ。


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