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ただ、君だけをみつめて  作者: 新木 そら
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31話  1泊2日旅行(19)~ガラス工房編(1)~

 僕が玄関から出ると、遥もその直ぐ後から続いて出て来た。

 

 皆が揃った所で、チェックアウトをするため受付に向かっている途中、相原と高野さんは、長谷川さんにアイコンタクトをして、「昨日の夜の事聞いて聞いて」と言わんばかりにサインを送った。


 それに応じた長谷川さんは、小さく頷くとニヤケタ顔をして僕の側に近付き、肩に手を回してきたかと思うとガシッと力強く掴んで引き寄せられた。


「な、なんですか、長谷川さん」

 焦った僕は、長谷川さんから身をよじって離れようとするも逃げられない。


 すると長谷川さんは、ある質問を投げ掛けてきた。


「なぁ、片瀬。お前と遠藤さん、昨日夜どっか行ってたんか」


「え、あ、はい。蛍を見に・・・」

 な、なになに・・・。


「他に誰か見に来ていた人は・・・おったんかなぁ」

 

 か、顔近い近い

 

 体格の良い長谷川さんにニヤケフェイスで5センチの所まで顔を近付かれると、き、きもい。


「い、いや、誰も・・・」


「と、言う事は、あれか、片瀬君。暗がりの中、遠藤さんと2人っきりでチョメチョ・・・」と言い掛けた所で、相原が「ゴホツ、ゴホツ」と、突然せきばらいをした。


 長谷川さんはそれを聞いた後、我に返って言葉を言い改めた。


「あっ、いゃ~、告白したりなんかしちゃたのかなぁ」 


 長谷川さんは、相変わらずだなぁ・・・。


 僕は遥に目配せすると、彼女もはにかみながら微笑んで「うん」と頷いた。


「さぁ、白状しろ、片瀬。ほれほれ」

 

 そう言って、僕の脇腹を何度も何度もつついてくるので、観念して、昨日の夜の出来事をかいつまんで正直に話しをした。


「はい、昨日の夜、お互い気持ちを打ち明けました」


「ほんまか~、そりゃあ、おめっとさんやったなぁ」


 大声で祝福してくれた長谷川さんは、がはははは~と、けたたましく笑うもんだから、直ぐに相原と高野さんにも疑惑から確信へと変わり、2人は遥に「良かったねぇ」と言って祝福をしてくれた。


 受付まで辿り着くと、長谷川さんが対応してくれた。


 その間、僕と相原は受付の横に置かれていたログハウス周辺の観光地コーナーに居たのだけれど、何種類かのチラシが置かれているその中の1つにガラス工芸館という紙を見つけ、相原がそれを手に取ってジィ~と見ていた。


「吹きガラスや、サンドブラスト、風鈴やお皿に絵付けの体験か~、うん!?」


 こ、これは使える。


「片瀬さん、こっちこっち、ちょっと来て」

 相原の呼び掛けに僕は側まで近付いた。


「なに?相原」


「これ見て下さい、これ」と、相原から紙を手渡された。


「ガラス工芸の体験?」


 へぇ~、テレビで吹きガラスをしている所を見た事があるけど、この近くで体験出来るんだ。


「ねぇねぇ、片瀬さん。吹きガラスでコップを作って、遥ちゃんにプレゼントとして渡してあげたらどうです?」


「えっ、これから?」


「だって、誕生日プレゼント、まだ渡していないんでしょ」


 確かに。


「既製品より、やっぱり手作りっしょ」

 僕の意見も聞かず相原は、親指を立ててニッコリ笑い、「決まり」と言って勝手に決められてしまった。










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