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ただ、君だけをみつめて  作者: 新木 そら
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29話  1泊2日旅行(17)~ひそひそ話し編(1)~

 その頃、先にログハウスから出ていた長谷川、相原、高野の3人は、玄関先のテーブルの椅子に座り、顔を近付けてヒソヒソと何やら話しをしている最中だった。


「絵里ちゃん。片瀬さんと遥ちゃん、朝、何かおかしくなかった?」

 相原は、いぶかしげに高野さんに尋ねてみた。


「う~ん、私も何か怪しいなって思ってたんです、実は」


「2人がどないしてん」と、長谷川さんも会話に参加して来た。


「どないしてんと言われると、そこはちょっと~、ねぇ!?」


 相原もはっきりした事が言えず、曖昧に答え、高野さんに助けを求めた。


 相原のアイコンタクトに高野さんは全てを察し、昨日の夜の出来事について覚えている限りの話しを始めた。


「実は昨日の夜、遥が部屋から出て行ったきり、中々戻って来なかったんですよ」


「確か、外の風に当たりに行ったら、星空が綺麗でとか言ってたけど」

 朝の遠藤さんとの会話を思い出しながら、相原も答えた。


「私はてっきり遥が食べ過ぎで、それでお腹の調子が悪くなって、お手洗いでも行ってるのかなって思ってたんです。時間が経っても中々帰ってこないから心配で、お手洗いを見に行ったんですけど誰も居なくて。で、玄関を見に行ったら遥の靴が無くて、あ~、外に行ったんだなって」


「そう、それ!!そこが問題なんだけど。その時1人で見てたのかな?」

 そう言って相原は、人差指を高野さんに向けた。


「1人じゃなかったら、誰なんですか?」


「昨日の夜、片瀬さんは、ず~~と部屋に居てました?長谷川さん」

 相原は、長谷川に尋ねた。


「居てたと思うけど・・・、うん?あっ、いや、ちょっと待てよ」


「どうしたんですか?何か思い当たる節でもあるんですか?」

 ここがキーポイントだ。さあ言え、全て言ってしまえと、心の中で小悪魔の相原が囁いた。


「そう言えばやなぁ、寝ている時に片瀬が、『ちょっと出掛けてきます』とかなんとか言っていたようなぁ」

 長谷川さんは、顎に手を置いて考える素振りをした。


「これは、確信に近付いてきたわね」

 相原は、ニヤリと笑みがこぼれた。




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