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ただ、君だけをみつめて  作者: 新木 そら
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17話  1泊2日旅行(5)~ログハウス編~


 どのくらい運転しただろう。車の中では、相変わらず長谷川節と相原節がけたたましかったが、長い旅路にもようやく今日の疲れを癒してくれるログハウスの場所まで無事辿り着く事が出来た。


 しかし、この施設の広い駐車場であっても殆ど埋まっており、唯一2ヶ所だけが空いていたので、すぐさまそこに車を止めて荷物を降ろし、ログハウスを管理している事務所まで足を運んだ。

すると、ちらほらと何組かの浴衣姿のカップルや、浴衣を着た子供の家族連れも歩いていた。


 僕はてっきり、山の中の所々にログハウスがあるのかと想像していたのだけれど、そこには、人口に作られた大きな池や、辺り一面、綺麗に整備されている芝生にポツンポツンとログハウスがあり、その前でバーベキュー中のグループや、ちっちゃい子供達がキャッキャ、キャッキャと走り回っている光景が目に入った。


 へぇ〜、 清潔感のある、今風な感じだなぁ。


 管理事務所に到着すると、受付には、お腹回りが膨よかなぽっちゃりとした50代後半の男性が対応してくれた。


「大人5名で予約してた、長谷川様ですね。それじゃあ、この受付の場所から出て、左に真っ直ぐ行くと、大体150メートルくらい行った所ですかね。キツツキと言うログハウスがありますので、そちらに行って下さい」

 

 引き続きこの施設に関する説明と、諸注意を5分少々聞いてから鍵を手渡された。


「あの〜、1つ聞いても良いですか?何人か浴衣を着てる人を見かてんけど、今日、ここで花火大会でもありますの?」と、長谷川さんがよそゆきの喋り方で受付の人に話し掛けた。


「あ〜、ここじゃないんです。今日、向日葵畑行きました?あの近くに、河川敷がありまして、そこで花火大会があるんです。10分か15分くらいやったかな。ちょうど皆様が行かれるキツツキのちょっと奥に行った所に、小高い山がありまして、そこからこの街が一望出来るとこがあるんです。そこから皆さん、特に地元の人が穴場として見に来られます」


「そらええわぁ。バーベキューが終わったら見に行こか~」


 僕達5人は、向日葵畑の迷路で歩き疲れたのか、重い足取りでそのログハウスまで辿り着き、僕と長谷川さんは、玄関で座り込んだ。でも女性陣は元気だ。中の建物の造りを見ようと、相原と高野さん、そして遠藤さんまでもが我先へと部屋の中を見て回った。


「ねえねえ、長谷川さん、片瀬さん」と、2階に居る相原が顔を覗かせて話し掛けてきた。


「どないしてん、相原」と、長谷川さんは廊下で寝ころびながら、相原に声を掛けた。


「1階は、4畳半ぐらいの広さの部屋が3部屋ありましてですね、2階は屋根裏部屋になっています」


「どうや、まあまあええやろ」

 長谷川さんは、自慢げに答えた。


 取り敢えず、玄関から入って右側の部屋が僕と長谷川さん、その左側が遠藤さんと高野さん、そして、真ん中の部屋が相原と決まった。


 少し休憩してから僕達は、日が暮れる前にバーベキューの準備をすべく、僕と長谷川さんで炭に火をおこし、女の子達は野菜や肉等の材料を簡単に調理してくれた。


 いつの間にか、昼間、こうこうと照らしていた太陽と違って、オレンジ色の夕日が雲の合間から顔を覗かせ、見ている人全てに安らぎを与えてくれているかの様な幻想的な光を放っていた。

 

「ほんま今日は、お疲れさんでした。ほんじゃあ、肉とか焼ける前に、先ずはビールで乾杯でもしよっか。ほな、かんぱ~い!」

 

 長谷川さんの乾杯の掛け声に、僕達は手に持っていた紙コップをお互いに合わせ、その後は、飲んだり食べたりと、楽しいひと時を過ごした。


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