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復讐者9サチ視点安全地帯の外での波乱

 

 sideサチ


  次の日。


 それぞれの戦闘スタイルに合わせた鉄製の武器と、狩った動物の皮で作った俗に言う旅人の服を着て、安全地帯を出る為にある転送装置、形は鳥居に似た様な物を通り外に出た、出口にも同じ物があり神の許可を得た者だけが入ると転送されるみたい。


「これが安全地帯の外か、この森は標高が高く冬は豪雪地帯でこの辺は獣タイプの魔物しか居ない筈だ」


「先ずは森の大きさを把握できる高さまで山を登り、森の全体を確認した後に山伝いに移動して、山に目的の物があるか調べながら、山裾伝いに森の探索をしましょう」


「そうしてもらえると助かる」

「分かりました」

「了解」


 山に登り始め暫くして、私とミウが殺気を感じて止まると同時に、シンとコウの索敵に魔物らしい反応が有ったのか、先頭を歩くシンからみんなにそのまま動くなとの合図が来た。


「4匹隠れてるな、山の上から岩に隠れてこちらの様子を伺ってるな」

「オレの感知にも引っかかった、岩陰から体温を上げてるから狙うために緊張しながら岩の隙間からこっちを見てる奴が、確かにいるね」


 この位置関係は危険ね、状況的に私達がかなり不利になる、このまま進むのは不味いわ、

 敵は上から攻撃できるから攻撃力と攻撃が届く距離が違い過ぎる、

 それを見越しての待ち伏せって事は魔物って意外に頭が良いのね、

 今回は私達は気付いたから引き返せば問題無いけど、気付かなければ死んでるわね。


「どうする?、地の利はあちらに有るわよ」


「アッ、3匹が石を拾いやがった、

 この距離から攻撃出来そうなのかよ、やっぱり貰った知識は文字だけの本みたいなもんだな、実戦の参考にするのには危険な事がこれでハッキリした。

 どうするかな?、これ以上行くと投石で攻撃されるしなー、ミウはどう?行ける?」


「私のレーザーは岩が邪魔で使えません、あの距離と高低差だと弓矢も山なりに射っても届きませんよ」


「そうだよなー」


 シンの後少し進めば攻撃が来ると言う意味の言葉と、遠距離攻撃の頼みの綱のミウの遠距離攻撃も使えないと言う言葉で、引き返す事を提案しようとした時。


「仕方がない、まだテスト段階だがコウ、アレのサポート機能を使うぞ、アレを試すには丁度いい」


「虫のコントロールはどうする?」


「こっちで全部を試しにやってみる」


 トンボ型のゴーレムがシンの収納から出され、隠れて投石するタイミングを計っていると思われる魔物の方へと飛んで行く。


 シンの腕に鉄の杭の様な物が両手の手稿に2本ずつ魔法を使い付けられた。


(何をするつもりなの?、あの距離に攻撃を隠れてる魔物に届かせるには山なりに全力で撃たないと届かない、全力だと制御が甘くなるから岩陰に隠れてる奴を上から狙ってもマグレでもなければ当たらないわよ、

 範囲攻撃武器?、違うアレはだだの鉄の杭だわ、打ち出した杭を全力発射した後に制御して当てる策があるのかしら?)


 暫くして、ロボットの様な声が聞こえてきた。


「テイサツ、カンリョウ、ターゲット、ロックオン、ハッシャタイセイ」

(えっ、何の声?)


 するとシンが足を開き腰を落として腕を前に突き出して「発射」と言うと。


「ハッシャキョカ、ジュダク」と、また声が聞こえ、鉄の杭が凄い速さで斜め上に撃ち出された。


「セイギョ。・・・メイチュウ、カクニン。・・・タイショウ、シボウ。サポート、シュウリョウ」


「エッ?、やっつけたの?、あの距離を4発全部ん急所に当てたの?、鉄の杭はかなり山なりに飛んでったのに4発全部が命中したの?、 ・・・・さっきの声は何!、まさかまた世に出せない様な物を作ったんじゃないでしょうね!」


(頭イター、またやらかしたよ、この2人)


 2人に問いただすと2人が背中に背負っているリュックの様な物がサポート用ゴーレムで虫ゴーレムの制御や魔法の制御の補助や、振動や熱を感知して辺りの警戒や索敵を自動で行なったりする物でいずれは全員の鎧に組み込む予定の物らしい。


 因みに今は音声だが、鎧にしたら兜に骨伝導装置を付けて外に声は聞こえない仕様にするつもりだそうだ。


 私は目頭を押さえながら聞いてみた。

「へー、そうなんだー、確かに凄いけど普段使いは出来る物なのかな?」


「普段使い?、そんなの出来る訳がないだろー。


 こんなのを神から与えられた召喚術式を自分達の都合で周りの被害なんか御構い無しでやる奴らが見たら、周りの国を支配する為の戦争に必ず利用するだろうな。


 まぁ、今更だよ、各国にいるゴーレムマスターはそれを見越して、ゴーレムは秘匿技術を隠すために振動自壊装置をみんな標準装備してる、

 俺とコウが生み出した全てのゴーレムにも捕獲された時用に付いてるぞ、人型なんか一般の10倍の数の超振動自壊装置が至る所に付いているよ、

 腕が切り離されたら周りに被害は無いが内部の構造は全て粉々になる様になっているから秘密はバレないから大丈夫だ」


 私が頭を抱えていると、ミウがシンに私が一番答えを聞きたくない質問をしてしまった。


「誰かに見られるのは大丈夫なんですか?」


(あっ、聞いちゃった)


「ミウのレーザー並みに誰かに知られたら厄介は物だな、俺とコウとサチも結局は同類になったな」


(ん?)

「私も秘匿する様な物が何か有ったっけ?」


「サチさんや、気功を魔法使いに使ったり、闘気を出して戦う人が魔法で水を操ったり、アイテムボックスから水だしたりしたらー」

「間違い無く秘密を聞き出そうとするわね、ハ〜〜、私も秘密持ちかー、面倒になったわー」

「正解!」


「早く倒した魔物を収納して冒険を続けようよー」


「そうね、話しは帰ってからにして探索を続けましょう」


 コウに急かされるように探索を続けた。山を登り森を一望できる高さから見た処、森はかなりの広さが有り、中央山脈 [中心に俺達がいた安全地帯が有る] に沿って途切れる事なく森に山脈は囲まれていた。


 話し合いの結果、山裾伝いに鉱石を探しつつ森を散策しようっ事になったわ。














 


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