復讐者23馬車を助ける
街道を都市カーフまで後1日の所まで来た。
「あのー、この荷車のこと何ですが、乗り心地が「ストッープ、駄目よリリ、聞いては駄目」でもララ不思議に感じない」
「ルルも不思議に感じます」
そのやり取りを聞いたメルは、溜息を吐いてこう言った。
「リリ、ルル、捨てられたいなら聞いて見なさい、ララ、その時は私達全員が奴隷落ちですよ」
「メルさん、そんなに脅さなくていいよ、バレた時はバラした奴とそれを聞いた奴がこの世から消えるだけだから」と、俺は何でも無い様に、ナチュラルに脅し。
「シン兄、それだとシン兄が脅してるみたいだよ、でも本当だから発言に気を付けてね三姉妹の姐ちゃん」とコウの笑っていない、作り笑顔が怖い。
「「「サチさん助けて」」」
助けを求めたサチには、プイと横をむかれ、「私も口の軽い子は嫌いなの」と、アッサリ拒否された。
「「・・・」」
「ミウさん、た・・・助けは無いですね」
ミウはジト目で荷車に乗る三姉妹を見た後「はい、当然、無いですよ」と笑顔で言い。
その後に俺に「シンさん、荷車を村で手に入れたのに替えてください、乗り心地を悪くしてあげないとこの人達は分かりません」と言い、ミウに怒られた。
更に「シンさんは甘過ぎです!」とアンにまで怒られた。
「「「・・・・」」」
「分かったでしょ、あの方の優しさが、それにただ甘えては駄目よ、優しいけど、彼等に迷惑をかけた者まで情けをかける訳にはいかない方々なのですから」
「「「・・・はい」」」
それからは、疑問質問は話さなくなった。
(シンさん達だからね)で、心の中で無理矢理にでも納得する様にしたそうだ。
(それもどうかと思うが、まぁこの子達は口が軽そうだから今後もキツめでもいいか)
暫くは順調に進んだのだが、後ろの方から遠吠えが聞こえた。
『アド、後ろから馬車が四足歩行の魔獣に襲われながらこっちに来る、速度を落とさず俺達に擦り付けるようなら、俺が段差で車輪を壊して馬車を止める。
俺達を確認して止まる様なら助ける、後の交渉はアドにまかせる』
『了解だ』
『聞いてたな、戦闘準備、フォーメイション2、無理はするな』
「後ろから魔物が来る、各自戦闘準備だ」
「「「「「「了解」」」」」」
馬車は俺達の荷車を見えると停止して、戦闘を始めた。
(止まっちゃたか、助けるしか無いな、魔物は狼かな、数は30から35、大きい奴が居る、リーダーかな?、魔物が連携してる、こりゃあ助けなきゃ馬車の人達は全滅だな。
アッ、馬車の荷物を全部捨ててる、俺たちに馬車に乗せて逃がすつもりだ)
「コウ、お前はここでみんなを守れ、馬車が来てもここを動くなよ。
他は全員、本気で助けに行くぞ、アド、後の指揮は任せる」
全員が走り出すと大声でアドが指示を飛ばす、「俺とエリがボスを足止めする、サチ、エド、ミウ、アンは蹴散らせ、シンはケガ人を護ってやれ、各自の速さで突っ込め」
サチ、ミウ、アン、エド、エリ、アド、俺と足の速さの、順で援護にむかった。
止まっていた馬車が走り出しこちらに来たので、俺以外は馬車の脇をすり抜けて戦いの場に向かっていった。
side:馬車の女性
前にいた荷車の人達がこちらに来た、この馬車で逃げる様に伝えて、私も早く戦いに加わらないと、あのに馬車にのる子供達だけでも逃さなくっちゃ。
「私達はもう駄目、あなた達はこの馬車に子供達を乗せて逃げなさーい、
ちょっと、早く馬車に乗って、止まってー、私と御者を代わるのよー、私も戦いに加わるんだからー」
重武装の鎧を着た最後尾の人以外が馬車の横を走り抜けていく。
鎧の人が足を止め話しかけてきた。
「あなたはそのまま少し待っていて下さい、倒れているケガ人を馬車まで運んで来ます、ゲガ人を乗せたら仲間の所へ、そうすれば仲間が、馬車もケガ人も護ってくれます」
「ちょっと、待ちな・・・行っちゃった」
ウソ、重武装なのにあの速度で走れるの、私より速いじゃない。
先に行った人達も強い、ゲガ人の近くにいた魔物をもう倒してる。
アッ、さっきの子がもう2人を抱えて戻って来る。
「エッ、ウソ、速、2人抱えてもあの速さが出るの、あの声はまだ子供だよね?」
でもあんな速度で走ったら抱えられた2人に負担が、・・・あの子上半身が全くブレてない、あれで全力の速さじゃ無いってこと?、あの速度でまだ抱えた人を気遣う余裕があるってこと。
「何なのよあの子達は、大人もいたけど大半が子供だったよね?」
ケガ人を両脇に抱えて運んでる子の後ろからグラスウルフが追いかけて襲おうと追いかけてる。
「アッ、危な・・くは無かったわね」
背後から襲う魔物を2人を抱えたまま、振り返りもせずに倒した。
良く見えなかったけど土魔法のアースランスかしら、あの子もだけど加勢してくれてる人達は子供までみんな強い、全員がAランクぐらいの実力はありそうね。
「何にせよ、助かったー」
ケガ人を乗せて彼等の仲間の所まで連れて行き、ケガ人の手当てをしてる間に、戦闘は終わっていた。
side:アド
マジか、こいつらが強いのは分かっていたが、これで全戦闘力の2割の能力を使っていないなんて、嘘だろ〜。
「俺、Aランクの自信が無くなってくるな」
シンの奴、ケガ人を運ぶのに両手が塞がった状態で、どうやったのか背後から襲ったグラスウルフを仕留めやがった。
何をやったか見えなかったが、あいつは振り返る事なく魔法を頭に当てて倒せるのか。
「見なかった事にしよう、聞いたらまたエリの説教が始まるからな」
シンが戻ったらアッと言う間に終わったな、シンの魔道具から聞こえる指示通りに動いたら、近付くと仲間のグラスウルフを盾にして逃げるリーダーをあっさり追い込んで倒せた。
その後の殲滅は凄かった、こいつらの2割の力って、こいつらに会って訓練する前の俺より強いんじゃないか。
不味い、俺がこいつらの強さを他に話さない様に馬車の奴らと交渉するのか、腹が痛くなって来た。
俺、交渉が下手のにシンに意地張って頑張り過ぎた。
side:エリ
「あなた、あなたは口下手だから私が話します」(アドが交渉下手なのを、シンに話しておかないといけないわね)
「オッ、おう、任せた」(たっ助かった)
「お怪我はありませんか、回復薬をお売りできますが」
「お心遣い感謝します、こちらにも手持ちに有りますので大丈夫です。
加勢していただき助かりました、子供連れでしたので助けようとしましたが、逆に助けてもらえるとは思っていませんでした」
「助けようとして下さった方々を見殺しには出来ません、幸いこちらには楽に殲滅出来る力が有りましたから」
(少しだけ脅して敵対するなよと釘を刺す)
「本当、皆さん御強いですね」
「まぁ、今回の加勢の件は私共にも降りかかる事態でした、それを加勢して早く終わらせただけですから、気にしないでください、
処であなた方は冒険者ですか?」
「ハイ、冒険者です、馬車の御者だけが行商人で、この辺りもスタンビートの影響で街道にも魔物が集団で出る様になったので護衛として雇われました」
「行商人は1人なんですか?」
(やっぱり行商人がいたか、何とか口止めしないと)
「はい、私達が雇われた街に来るまでに魔物に殺されたそうです、カーフには亡くなった仲間の家族に遺品とお金を渡す為に行くそうですよ」
「なるほど、冒険者同士なら口止めは特に必要ありませんよね、私達はクランを立ち上げますので戦闘に関しては特に郊外をしないで下さい」
「成る程、他のクランからの妨害ですか、あなた方はダンジョンの攻略を目指すのですね」
「ええ、ですから貴族からの援助、依頼、引き抜きも困ります、ですから私達の事を他に話さない契約をして下さい、拒否するなら、それを攻撃とみなし戦う事になります」
「私達の冒険者パーティーは常識の範囲ですから問題ありません、契約を受理します」
「では、そこで盗み聞きしている行商人の方はどうするんですか?」(行商人は話し好きが多い、契約しないなら消すしか無い)
「1つ条件を出してもええ?」
「内容によります」
「あんた方のクランに入れて欲しいんだけど、入れてくれるんなら、契約を受け入れるわ」
「それでは交渉決裂ですよ」
「なんでや、クランに入れてくれるなら契約は受ける言うとるやろ」
「クランに入れろ、そうでなければ契約は受け入れない、と私達を脅してる事になります、つまり、敵対する、という事になります」
「なんや、屁理屈言うなあんた、あんたがリーダーと違うんやろ、リーダーと話させな」
「・・・、あくまで契約を先にしないと言う事ですね」
(この女性は駄目だ、契約を盾にクランに入る交渉をしようとしてる、最悪は殺すしか無い)
「エリさん、どうかしたの?、殺気が出てるわよ、アー、行商人が契約をゴネてるんだ、じゃー死んどく」
「エッ、カッ、呼吸が、クッ、出来、カッグウ」
(サチさんの威圧?、マズイ、本当に殺しちゃう)
「サチさん、ストップ、まだ駄目!、交渉中だから待って」
「ン?、分かったわ、そこのあなた、取り引きで脅すのは、殺される覚悟でやりなさい、次は威圧じゃ済まないわよ」
「ハー、ハー、ング、ハー、死ぬかと思った」
「あなた運がいいわ、リーダーなら威圧なんかしないで誰にも分からない様に消されてたわよ、あの方は敵対者に本当に容赦無いから、それでどうするの、契約するの、しないの」
「する以外に選択肢が無いやろ、巫山戯んな」
「エリさん、何騒いでるんですか?」
「この女性がクランに入れないと私達と契約しないって言うの、リーダーに確認してもらってもいい?」
「いいですよ、因みに、何で冒険者のクランなんかに入りたいんですか?」
「不当な扱いを受けるかもしれんのは分かってるん、だけどな、感があんたんトコ入れ言うてんや、そして、手伝えて言うねん」
「感?、言う?、声が聞こえるんですか?」
「せや、偶に聞こえるんや、これがまた、当たるんだわ」
(おい、神、聞こえるか、説明しろ)
(私以外の神と繋がった方かと、神がその者を気にいると繋げ助けます、今回はあなた方を気に入った契約の神辺りがその様な事を言ったのだと思います)
(分かった)
「分かりました、今からクランリーダーと話しましょう。
エリさん、アドさんの所に行って来ます。では後を付いて来て下さい」
シンに連れられた、行商人の女性はアドの元に行った。
(あの人、アドがリーダーだと完全に思わされてる)




