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第10話 上薬草の行き先と緊急出動

男爵領に来て14日目


 街に来て14日目の朝、格安宿屋1階の食堂で朝食


 パンが凄く美味しいです。

 剣聖さんの実家、侯爵家で食べたパンと変わらない、いえいえ、それ以上。

 宿屋併設食堂の朝食、小銀貨5枚で出てくるパンではありません。パンだけで小銀貨5枚以上だと思います。

 最初に出された時、このパンはと聞いたら、パン屋からの"お人好しの神へのお供物"だと言われました。

 お人好しの神ってと聞いたら、オイラの事だと。

 詳しくと聞いたら、婆さんが言い出したから分からんと言われたました。


----------


 格安宿屋のオヤジさんの独り言


「破格の対価で依頼をこなす=お人好し」

「人間離れした事を普通にこなす=神」


「生えてる場所は知られてたが誰も谷底に降りられず、十年以上、誰も採って来れなかった上薬草を、たったの1日で採って来て破格の値段で提供、それも2回」


「盗賊、討伐隊を編成してたら死者がでるのが避けられないと思われていたのを、商業ギルドから無報酬の依頼で受け、たった1人で盗賊達を殺さず捕らえて戻り、所有の権利が有る馬14頭を牧場へ預けると良いながら実情は提供」


「鹿を1人で罠では無い方法で捕らえて来て、半分を肉屋に無償提供、残りは知り合い達に焼き肉」


「鹿肉を獲って来ての焼き肉が大した事に感じ無い程の、上薬草採取に盗賊退治、それを、たったの2週間の間、若造は尋常では無い」


「この先、何をしでかすやら」


----------


 続いて"お供物"はと聞いたら、此方は話してくれてました。

 パン屋の娘さん、オイラが採ってきた上薬草を使った薬を飲んで元気になったお礼だと。


 数日前、親子の会話を盗み聞きした時、婆さんが上薬草を安く買い叩いたのはパン屋の娘さんがって言ってた。


 それなら薬屋婆さんが貰わないとって言ったら、パン屋が薬屋に持ってたら婆さんに、「お人好しの神へのお供物だと言って、格安宿屋のオヤジに渡せ」と、それでオイラが美味しいパンを食べてます。


 オヤジさんの話では、パン屋さんの娘さん数年前から調子が悪く、治すには上薬草で作った薬が必要だと言われてましたが、1服で金貨が数枚必要な値段だと知って諦めてたところ、婆さんが持って来た薬を飲んだら日に日に良くなり、今では店の手伝いをしているそうです。


 街には同じ症状の人が他にも2人、昨日、婆さんが薬を届けたそうです。


 数日前の上薬草10束で作った薬ですね。


 その手の無理難題なら幾らでも聞いちゃいますよって言ったら、平民が手を出せる額の薬では無く治った理由付けが大変だと。

 オイラが上薬草を採ってきたのを知ってるのは、薬屋婆さん、商業ギルドマスターの爺さん、東門の守衛隊長、領主さまに、格安宿屋のオヤジさんだけで広まらないようにしてるそうです。


 オイラ、最初からやらかしたんだと反省したら、オヤジさんに俺も若造はお人好しの神だと思ってるぞと言われちゃいました。


 ジュースを飲んで寛いでると格安宿屋の入り口に薬屋婆さん。

「若造居るか、ハァ・ハァ・ハァ・・・」


「婆さん、どうしたんですか」


「若造、解熱効果の有る薬草を採ってこい、至急だ」


 解熱効果のある薬草はスキル-収納の時間経過無しに入ってません。

 オイラは何も聞かずに格安宿屋を出て東門へ。



 街を出た所で、スキル-身体能力大向上とスキル-何でも感知を発動。

 大向上を発動するとお腹が減るんです、翌日、酷い筋肉痛になるんですが、薬屋婆さんの焦った顔を見たら躊躇してられません。



 30分後に薬屋へ

『婆さん、解熱薬草採ってきた』

 解熱薬草を渡すと。

 婆さん、洗った解熱薬草と正体不明な色々をすり鉢へ入れてゴリゴリ、煎じた解熱薬草を持って婆さんが自分の部屋へ。


 部屋の扉が開いたままなので中を覗いたら、ベットに寝かされている子供、苦しそうです。

 見守る親御さんは不安を隠せていません。


 お子さんの背後から怪しい影が見えます。


 スキル-鑑定を発動

 西門-街拡張地域、鍛冶屋の娘

 死霊に取り憑かれ、生命力25%


 病では無く死霊に取り憑かれ熱が、流石の婆さんの調合した薬でも、一時的に熱を下げるだけで治せないです。


 オイラに気付いて婆さん、親御さんを連れて部屋から出てきて。

「若造、鍛冶屋の娘を頼むよ」

『頼むって』

 婆さんが、無理矢理に親御さんを引っ張っていきます。

 部屋に入るオイラ、このままでは死霊に精気を全て取られてしまいます。


 婆さん、根本原因に気付いているのかな、オイラが治せると思ってるのかな、色々考えても苦しんでる鍛冶屋の娘さんは治らないので、スキル-浄化を発動、寝かされてる鍛冶屋の娘さんを覆うように光りが纏わり付き死霊が消え浄化完了です。


 さてオイラはどうしましょうか、"店に戻る"、"此処で看病"、二者択一と悩んでたら鍛冶屋の娘さんと視線が合い

『何か、欲しい物有りますか』

「お母さんとお父さんは」

『今、呼んできますね』

 "店に戻る"が選択されました。


 店で項垂れてる親御さんへ

『娘さんが呼んでますよ』

 慌てて親御さんが部屋へ向かいます。


「若造、容体は」

 死霊を浄化したから平気だとは言えない

『薬が効いてきたみたいです』

「薬ねえ」

 なんですか、その呆れた顔は。

「若造、同じような症状の子が鍛冶屋の近所に数名居るそうだから見に行ってこい」

 見に行けって、人数確認?それとも

『薬、配って来れば良いんですか』

「若造の能力を込めてから配れ」

 なんですかオイラの能力って、突っ込むのは止めときます。、

 鑑定で西門の街拡張地域とは知ってましたが街の地理に疎くて場所が分からない

『婆さん西門の街拡張地域、行き方が分からないです』

「東門に行く道を反対に真っ直ぐだよ」

 煎じた解熱薬草の残りを持って向かいました。


----------


 婆さんの独り言


「若造に、鍛冶屋とは言ったが西門の街拡張地域って言ったか、言って無い気がするが」


「行かせさえすれば、若造が苦しんでる子供達を見捨てるとは思えないから、教会の連中が浄化出来なかった死霊、なんとかするだろう」、


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 西門の街拡張地域

 薬配りを口実に死霊退治と根源調査です。


 スキル-何でも感知で死霊を、居ます、居ます。


 取り憑いていると思われる人が居る家々に、薬屋婆さんからだと言ってスキル-浄化の効果を付与した薬を配ります。

 薬屋婆さんが作った薬が凄いと評判になっても、オイラは配っただけだと言うつもりです。


 スキル-何でも感知で根源確認、死霊が多く集まっている丘が有りました。

 この丘、街作りの初期に強制労働で死んでいった人達が葬儀もせずに埋葬されたようです。


 薬を配り、根源確認も済んだので薬屋に戻りました。



 昼過ぎ、熱が下がった鍛冶屋の娘さん、おぶられて帰って行く前に、なぜか、親御さんに何度もお礼をされました。解熱薬草を採ってきたお礼かな?


「若造、昼も食わずご苦労さん」

 さっきから、オイラのお腹がク~~グ~~鳴ってます、なんと、婆さんがお茶に軽食をだしてくれました。

『解熱薬草の採取と、薬を配りに行っただけですから』

「解熱薬草は熱を下げるだけで病気を治す効力は無いんだよ。鍛冶屋には若造が浄化を掛けたんだと言っておいた」

 なんて事を言うんですか、浄化を掛けたって確定ですか、返答に

『・・・・・』

「ご苦労さん」

 答える言葉が見つからず、思わず

『大した事してないです』


 晩飯、宿屋の食堂で普段の3倍を食べるオイラを見て、オヤジさんは驚いてました。


 当然、深夜に根源の浄化を。



 翌日、

 オイラは筋肉痛で、ベットから起き上がるのが大変、機械仕掛けの歩きで共有浴場へ。



 お湯に浸かり

 腕、足をモミモミ、痛い身体もほぐれて

『あ~、ごくらく、ごくらく』



 昼前、街拡張地域の人々が薬屋へお礼をしに来ました。

「若造、責任とれ」

『なんの責任ですか』

「兎に角、帰ってもらえ」

『皆さん、お代は鍛冶屋さんから貰ってますから』

「私、払ってません」

 居たんですか空気読んで下さい。

「ただ、昨晩、丘が光輝いているのを見ました」

 しまった、人気の確認を疎かにして浄化を行った事を後悔。

 いや待て、ありがとう鍛冶屋さん

『薬は熱を下げただけで、病を治してくれたのは神さまですよ』

 皆さん、不信顔です。

「若造、自分で神だと宣言か」

 婆さん、何を言い出すんですか!

 お礼をどうすればと言い続ける皆さんに

『解熱薬は銀貨5枚です、あ!全部でですよ』

 それでは、少なすぎると皆さんが

『オイラは薬を配っただけですから』

 浄化のお礼ですと皆さんが

『浄化?知らないですよ、オイラは神官じゃないですから』

 教会の神官でも出来なかった浄化、神さなありがとう御座いますと皆さんが

『オイラの事を神さまて呼ばないで下さい』

 鍛冶屋さんが皆さんに何か声を掛けています。

 困り果てるオイラの前に、鍛冶屋さんが来て、深く深く頭をさげ、後ろの皆さんも合わせてお辞儀

「ありがとう御座いました、銀貨5枚です」

 皆さん帰って行きました。


----------


 帰って行った理由


 オイラが四苦八苦してる時に婆さんが、鍛冶屋さんに「お人好しの神の話しを聞いたこと無いか、機嫌を損ねる前に言い値のお布施枚払って皆を連れて帰りな」鍛冶屋さん、銀貨5枚を払い慌てて皆を連れて引き上げたんのが真実でした。


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 婆さんから

「オイ、お人好しの神、今日は店じまいだ、その金使って格安宿屋でお疲れ様会するぞ」

『婆さん、お疲れ様会って何のですか、それと、やめて下さいよお人好しの神って』

「若造が、教会の連中が小金貨50枚のお布施を要求しといて出来なかった死霊の浄化のだよ」

「お人好しの神、言われたく無ければ正当な報酬を要求しな」

『浄化とか知りませんよ、オイラが請求出来るのは解熱薬代だけですよ』

「若造、行くよ」


 お疲れ様会、銀貨5枚で支払いの足りない分はオヤジさんが泣くのが確定、昼からお疲れ様会、どんだけオヤジさんの出費になるやら。

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