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第1話:変わらない日常

少し肌寒くなってきたこの季節。


そんな中、いつものように中学校に登校している男の子がいた。


紗江「おっはよー!聡史!」


と、いきなり背後から挨拶を仕掛けてきた女の子。


聡史「紗江・・・毎朝のことだけど・・・」


紗江の元気に圧倒されつつ、そう告げる聡史。


紗江「だって元気ないよりあった方がいいじゃない」


正論だと言わんばかりの紗江。


この二人は小さい頃からの知り合いで、いわゆる幼なじみというものである。


しかしながら、見る人によってはまるで姉弟のように見えてしまう二人であった。


ちなみに、聡史と紗江は同クラスである。


紗江「そうだ聡史。今日学校が終わったら遊びに来てよ。

新しいスポーツゲーム買ってもらったからさ、一緒にやろう!」


変わらない元気良さで、聡史を誘う紗江。


聡史的にはあまり乗り気ではなかったが、幼なじみであるからに紗江の性格はよくわかっていた。


聡史「わかったよ。一度家に戻ったら、お母さんに伝えてから行くよ」


例え断ったとしても、紗江は半ば強制的に自分を連れ出すことを聡史は理解していた。


紗江「やった!」


笑顔を見せて喜びを表現する紗江。


紗江「そうと決まれば、授業を早く終わらせて帰らないとね」


そう言いながら、辿り着いた二人が通っている聖凛北中学校の校門をくぐっていく紗江。


聡史「僕達が頑張っても授業が終わる時間は変わらないんだけどね・・・」


そう呟きながら紗江の後を追っていく聡史。


そんなこんなで今日の授業をこなしていった聡史と紗江。


そして、放課後・・・。


紗江「聡史!急いで帰るよ!」


と、聡史を急かさせる紗江。


聡史「わかってるから・・・って、袖は引っ張らないで」


紗江の勢いに完全に負けている聡史。


登校時にかかった時間よりも、早く下校していった紗江達。


聡史「家が隣って訳じゃないけど、本当に近所なんだよね・・・僕達」


呟くように言う聡史。


紗江「じゃあ、準備して待ってるから。早く来てね」


そう言って自宅へと入っていった紗江。


聡史「僕も早く帰って行かないとまた紗江に色々言われそうだな・・・」


そう思った聡史は駆け足で自宅へと向かうのであった。


しばらくして荒井家へとやって来た聡史。


沙織「あら、いらっしゃい。聡史君」


と、聡史を出迎えたのは紗江の母・沙織であった。


紗江「聡史!準備できてるよ〜早くっ」


そんな声が、二階から聞こえてきていた。


沙織「あの子ももっと女の子らしくすればいいのに・・・」


そんな事を呟く沙織。


聡史「それじゃおじゃまします」


一言告げて、紗江の待つ二階の紗江の部屋に向かった聡史。


紗江「準備出来てるよ!早くやろっ」


すでにテレビの前でコントローラを手に、スタンバイしている紗江。


聡史「本当にやりたいんだね・・・ところで何買ってもらったの?」


紗江の隣に座りながら尋ねる聡史。


そんな事を聞いてみている聡史ではあるが、幼なじみをやっていれば大体わかっていた。


紗江「格闘ゲームだよっ。追加キャラがいっぱいのやつなんだよ」


そんな話をしながらも、紗江はゲームを操作してキャラクター選択画面にまで進めていた。


それから空が暗くなり始めるまで、二人は楽しくゲームをやっていった。


沙織「紗江、もう時間よ」


と、母・沙織が下から声をかけてきた。


紗江「もっとやりたかったのに・・・」


ちょっと不満そうな表情を見せる紗江。


聡史「時間があればいつでも遊べるんだし・・・って、遊びに来たときは大体こんなやり取りばかりだもんね」


紗江「まぁ、確かに夜道は危ないしね。じゃあ、また明日だね」


聡史「うん。また明日」


聡史は紗江と沙織に挨拶をして、自宅へと帰っていったのだった。


そして、翌日。


聡史も紗江も、二人の家族も、学校のみんなも・・・。


いつもと変わらない日常が続いていくと思っていた。


だが、誰も知らないところで運命と言う名の歯車は回り出していくのであった。

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