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攻撃力ゼロから始める剣聖譚 ~幼馴染の皇女に捨てられ魔法学園に入学したら、魔王と契約することになった~  作者: 大崎 アイル
最終章 『剣聖』編

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208/211

208話 決戦のあと

 ――挑戦者の勝利です!!



 天使(マリエル)さんの喜びの声(アナウンス)が高らかに響いた。 


「ゆーくん!!」

 スミレが抱きついてきた。


「ユージン!」「ユウ!」

 少し遅れてサラやアイリも。


「はー……しんどかったー」

 エリーは槍を杖代わりに少しふらついている。


「エリー、ありがとう。助かったよ」

「ふふん、もっと感謝しなさい」

 俺がお礼を言うと、疲れを引っ込めいつもの不敵な笑みで笑う。


「あの……しかし、ユーサー王。彼女は魔王ですが……解放してしまってよかったのでしょうか?」

 第一騎士(クレア)さんが心配げにエリーに視線を向ける。


「あら? 貴女が私を捕まえるの?」

 エリーが挑発的な笑みを浮かべると、クレアさんはぶんぶんと首を横に振った。 


「うーむ、そうだな」

 ユーサー学園長は悩んでいるようで、あまり真剣ではないようにも見える。


(実際、魔王(エリー)を捕まえられる人なんていないからな……)


 さっきの赤い竜との戦いで群を抜いて強かったのは三人。


 精霊使いのロザリーさん。


 ユーサー学園長。


 そして、エリーだ。


「あー、もう動けない。やっぱ大精霊は私にはまだ無理だわー」

「ママ! この回復薬を飲んで!」

 少し離れた位置でロザリーさんが地面にパタンと倒れている。

 レベッカ先輩が介抱している。


「学園長……お身体は大丈夫ですか?」

「君こそ休んだほうがいい、メディアくん。無理をさせてしまったね」

「私よりもユーサー学園長のほうが……」

 メディア先輩がユーサー学園長の身体を案じている。


 よく見るとユーサー学園長はボロボロだ。

 さっきの湖の乙女の剣(エクスカリバー)とやらを扱うのに相当な無理をしたらしい。

 勇者じゃなきゃ扱えない聖剣を、魔法で無理やり力を引き出したらしいし。


「どうしたの? ユージン」

 エリーは「ん~」と大きく伸びをしている。


 疲れていはいそうだが、それだけだ。

 まだまだ余力が残ってそうだ。


「ねー、エリーさん。疲れたよーー」

「まったく情けないわねー」

 スミレがエリーに抱きついている。

 仲の良い師弟だ。 


 その時だった。




 ――挑戦者のみなさん、大義でした




 ぞくりとする、神聖な声が響く。


 声の主は……


「リータさん?」

 身体から黄金の霊気を放ち、瞳は七色に輝いている。

 

運命の女神(イリア)ちゃんが降臨してるわね」

 とエリーが呟くとサラがぎょっとした顔をして、慌てて跪いた。




 ――楽にしてかまいませんよ。しかし、この場では少し話しづらいですね




 とリータさんの口を通して、運命の女神様が呟いた瞬間景色が変わった。


 周囲が黄金の草原に囲まれている。


 ここは……。


天頂の塔(バベル)の100階層?」

 スミレの言う通りだった。


 リータさんが管理している100階層へと空間転移(テレポート)していた。


 俺やスミレだけでなく、ユーサー学園長、エリ―、ロザリーさん、クロード……赤い竜と戦った全員が転移したようだ。




 ――傷よ、癒えなさい。




 運命の女神様が呟くと、急に身体が軽くなった。

 

 見るとユーサー学園長やロザリーさんの傷がなくなっている。




 ――さて、改めて皆さんへお礼と恩賞について話したいですが、その前に皆さんが気にしていることをはっきりさせておいたほうがいいでしょうね。魔王エリーニュスさん。




「…………」

 運命の女神様からの名指しに、エリーの表情から笑みが消える。

 

「運命の女神様! エリーさんがいなければ今回の神の試練には勝てませんでした! だから、また地下牢に戻すのは……あんまりだと……」

 スミレが訴えるように言うのを、サラがハラハラした表情で見ている。


 出遅れたが、俺も同じ気持ちだった。


「運命の女神様。今回の神の試練の恩賞をもし貰えるなら、俺の分はエリーに渡したいです。どうか、寛大な処置を!」

 と言って頭を下げた。


 スミレもそれに倣ってか、頭を下げる。


「「「「「「「…………」」」」」」」」

 他の皆はそれを黙って見ている。


 運命の女神様の言葉を俺は静かに待った。


 


 ――ふふふ、慕われていますね、エリーニュスさん。ユージンくん、スミレさん。心配せずとも地下牢へ戻れなどとは言いませんよ。千年前は南の大陸を支配していた魔王だったとはいえ、実際は大魔王や他の魔王から南の大陸の民が虐げられぬよう、守っていたようですし。そもそも天頂の塔の地下牢に封印されていたのも()()望んででしょう。




「「「「「「「「「!?」」」」」」」」

 その言葉にエリー以外の全ての人が、驚きの表情になる。

 ユーサー学園長ですら知らなかったようだ。


「…………はぁ」

 エリーだけは「なんで言うかなー」と呟いて、ため息を吐いた。


 リータさんに降臨した運命の女神様は言葉を続ける。




 ――さきほど女神会議にて太陽の女神(アルテナ)様の承認をもらえました。エリーニュスさん。貴方の堕天はただ今をもって()()()()ます。どうぞ、天界へおかえりなさい。




 運命の女神様が告げた。



「……………………まじ?」

 エリーは驚きと複雑な表情で光に包まれる。


 そして、光が晴れたあとに純白の翼が背中から輝く魔王改め、大天使長に戻ったエリーが姿を現した。


■大切なお願い

『面白かった!』『続きが読みたい!』と思った読者様。

 ページ下の「ポイントを入れて作者を応援~」から、評価『★★★★★』をお願いします!


次回の更新は、来週の日曜日です。


■感想返し:

>そういえば期間限定とはいえ、魔王と契約しているアネモイの立場は今後大丈夫なんだろうか

 アネモイとの契約期間は数日で切れるので……



■作者コメント

 今回短くてすいません。

 完結まであと2,3回くらいになると思います(増えた)


■その他

 感想は全て読んでおりますが、返信する時が無く申し訳ありません


 更新状況やら、たまにネタバレをエックスでつぶやいてます。

 ご興味があれば、フォローしてくださいませ。


 大崎のアカウント: https://x.com/Isle_Osaki

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― 新着の感想 ―
あ、悪ぶってこっそり人情派らしい行動やってたのバラされた 挙句に天界復帰とかこれはエリーにとって重罰に等しいw
エリーさん戻っちゃった 恋人のユージンは魔王なんですけど 別れなきゃダメ? 再度堕天してユージンと暮らしそうでもありますけど
エリーにかわって地下牢にはいるのはユージン 魔王になったユージンです(ニッコリ)
感想一覧
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