表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【GAMEWORLD ONLINE】極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー  作者: Kazu―慶―
第2章【G-1グランプリ予選】編
67/310

第16話①~謎のチップ~


疾風の如く駆け抜ける槍、しかしその刃に躊躇いを見せたときその魅力は一気に衰えていく。


パラディンの本気はこんな物ではないだろう!?

さぁ宇宙を飛び越え2nd STAGE、シューティングゲームの世界へ誘わん!!


第16話、オープン・ザ・ゲート!!!

 G−1グランプリ関西予選・1st STAGE(ファーストステージ)を終えた剣は、直ぐ様みのり達シャッフル・オールスターズの居る控え室へ駆けつけた。


「―――あ、剣くん帰って来た!」


 迎えた剣の表情はブラックヘロンの刺客との戦いを終えて、勝利した満足感に浸っていた。


「どうだった? 大会ゲームでNo.1取った感想は」

「もう最高ッッ、ごっつ気持ちえぇ!!」


 そう言って剣は槍一郎と肩組んで、仲間と恍惚の瞬間を分かち合う。

 1st STAGEゲーム『チャンバラ・ファイター』では、シャッフル・オールスターズは剣、槍一郎、豪樹の3人がNo.1を取っていた。



「ほんで、俺が戦ってた間はアイツらの動きはどうだった?」

「それが全然だ。会場内の管理室にも異常は見られないって聞いたし、何より不審人物らしき輩も居ないって報告があった」

 槍一郎だけではない、他のメンバーも「NO」と同じ答えが飛んできた。



「ところがギッチョン、俺は良いものを手にいれたぜ!」

 剣はゲーム終了後に拾った黒いマイクロチップを槍一郎に見せた。


「何だい、そのチップは……?」

「あんときフニャチン野郎とチャンバラ勝負した時に奴の竹刀ん中に入ってたチップ。胡散臭さ100%や」


 一見普通のマイクロチップだが、見かけで判断されてはいけない。白字で細かく『BH.Bat(ビーエイチバッチ)』と書かれていたチップには、改造コードを染み込ませた回路がぎっしり詰まっていた。


「こ、このチップだ! WGCでも問題になっていた『BH.Bat』……剣、これは大手柄だぞ!!」


「そんなに凄いチップなの?」

 みのりも横からマイクロチップをチラ見した。


「凄いもなにも、ブラックヘロンが不正行為を起こさせる大根元がこのチップだ。

 このチップを読み込めば最後、チート行為を起こしゲームバランスを大きく狂わせる。不正バグの塊みたいなものだ」

「かぁ~ッ、聞いただけでも恐ろしいこっちゃ!!」


 槍一郎は苦虫を噛み潰し、それを豪樹はわざとらしく身震いしてチップを見つめる。

 このチップ一つで、オフィシャルの面目を潰したと分かればその心境も理解出来るだろう。


「だったら早く管理の人に渡さないと!」

 レミは急かすように剣にチップを預けようと促そうとする。しかし……


「いや、待て! ――そいつは剣が持ってる方が良い」

「俺に?」

 どうやら槍一郎には、確信が一つあるような思わせ振りだった。


「どうも出来すぎてると思わないか? 前からBH.Batの存在は知りつつも、詳細が明らかになっていないことに。しかも剣以外誰もこのチップを見た人がいないと言うんだ。おかしいだろう?

 これは僕の予想なんだが……運営側は既にブラックヘロンに乗っ取られてるんじゃないかって思うんだ」


「……それって、WGC側が()()してるって訳か? お偉いさんがグルになってるとか」

「いやそうじゃないよ、剣。逆だ。社長や管理者がブラックヘロンに脅されている可能性も考えられる。」


「やりかねへんな。下手にチップを渡してブラックヘロンに知られたったら、WGCのお偉いさんの命は無いし、それこそワイらの作戦はオジャンや」と豪樹も釘を刺す。


「だからこのマイクロチップは剣が大事に保管すべきだ。本当の切り札は『切り札騎士』の君が持つに相応しいからね」

 そう言うと槍一郎は、再びBH.Batを剣に返した。


「まぁ確かに俺は『切り札騎士』やけど……槍ちゃんはどうなん?

 俺をヒーローのように魅せるのは勝手やが、お前だって少し見栄張る資格はあると思うで。槍ちゃんも俺と同じゲーム戦士なんやから」


「……僕はそんなに凄くはないよ。剣達のフォローで精一杯だ」槍一郎は目を反らしながら返す。しかし負けじと剣は背く槍一郎に正面向いて諭した。


「ゲームはお前にとって()()かもしれへんが……少しくらい楽しんでみなよ。俺ァお前の真面目な面を笑って崩すのが見たいんや」


 剣は隙を突いて茶化しながらも、そこには何処かしら納得の行かない何かが引っ掛かっている様だった。


(剣くん、やっぱり槍くんの事……)


 みのりには、その真意を悟られていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ