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【GAMEWORLD ONLINE】極限遊戯戦記 ゲームウォーリアー  作者: Kazu―慶―
第1章【シャッフル・オールスターズ編】
28/310

第6話①~アミューズメントパーク・ギャラクシー~

さぁ『令和』になって最初の極限遊戯戦記!


心機一転、思う存分読んでください!

第6話へゲート・オープン!!

 

 ――――時は”超次元ゲーム時代“。

 古き良き時代の狭間に、最先端とゲームが蔓延るこの時代の大阪。

 そんな浪速の雰囲気漂う大阪の中で、特に賑を魅せる日本有数の規模の繁華街・オフィス街といえる大阪市北区は“梅田”。


 そんな梅田に、超次元ゲーム時代を象徴する巨大施設が建設されていた。

 それはゲーム一色の巨大アミューズメントパーク!

 約3年の月日を経て、ついにオープンすることになったのです! その名は――!?



「『GALAXY(ギャラクシー)』って言うんだってさ!!」



 むむっ、誰ですか! この小説の語り部である私、Mr.G(ミスター・ジー)よりも先に答え言っちゃう奴は!?


「何や、主人公の剣が答え言うちゃアカンのか。一片どついたろか?」


 ………続けてちょうだい。(全く、剣さんってば血の気多いんだから!)

 


「ま、そーゆーこっちゃ。せっかくオープンしたんやしさ、俺達もそのギャラクシーを覗いたろと思うてんやけど。どないする、みのり?」

「うん、賛成! つまり彼処の常連になれば、ゲームが上達するきっかけにもなって、私達のチームの知名度も上がるって訳ね!」


「流石、俺の成り上がりプランを良く分かってらっしゃる! 今日がそのオープンセレモニーの最中だってさ。早速行ってみようぜ!」



 剣とみのりが住んでいるのは、大阪のシンボル・通天閣の近くに位置する浪速区。

 二人は近所の『動物園前』という御堂筋線の駅を使い、梅田駅まで直行。駅と隣接して建設されたギャラクシーへと向かうのだった。


 ◇◇◇


 駅の東口へと抜けていくと、横断歩道の前に立ちはだかる絶壁……と言ってもおかしくない巨大施設。

 銀座のデパートか、或いはイオ◯モールかというくらいの横幅のアミューズメントパークだ。


「ここが『ギャラクシー』なのね!」

「せやで。ここのメインオーナーが松坂茂之(まつざかしげゆき)さんっていってさ。俺がガキの頃に近所で駄菓子屋を営んでたんだ」


「え? 剣くん、そんな偉い人のお知り合いなの!?」


「松坂さんと知り合いなのはおじいちゃんの方かな。よくビジネス相談してたし。

 ゲーム文化が盛んになった所を敏感にとらえたプロジェクトとして、駄菓子屋から出世コース一直線で長い時間をかけてオープンしたのがこのギャラクシーや。俺もワクワクしてるぜ!」


 人と人との縁は、時に思いがけないイベントに発展することがあります。

 剣の祖父・矛幻と、ギャラクシーのオーナー・松坂とは超次元ゲーム時代の黎明期から長い付き合いがあった。駄菓子屋時代から松坂と面識のあった剣も、矛幻の孫という事で良く店のゲーム筐体をタダで遊ばせてくれたんだとか。そんな松坂と剣とは、数年ぶりの再会となるのです。


 ◇◇◇


 剣とみのりがギャラクシーへ来店するならば、早速に一階のロビー内にてマスコミやら取材陣の記者さんやらでごった返している。

 そんな彼らのカメラフラッシュをたかれながら質問に答える背広の男。彼こそがギャラクシーのメインオーナー、『松坂茂之』(46)であります。



「本日は超巨大アミューズメントパーク『ギャラクシー』のオープニングセレモニーにお集まり頂き、誠にありがとうございます!

 本施設では地下1階~7階まで計8つのエリアを設備した、全プレイヤーの為の特大施設となっております。

 それでは各所ずつご案内いたしましょう!!」


 中ではマスコミ達だけではなく、現役のプレイヤー達やらお客さんやらもギャラクシーのオープンに駆けつけていた。松坂のご案内によって、地下1階へと先導される人々。勿論剣とみのりもその流れに沿って進んでいく。


 地下1階はゲームソフト、玩具などの販売ショップが築地市場の如く勢揃い。売るだけでなくお試しプレイも出来るから嬉しい対応だ。


「凄ーい! ゲームワールドオンラインのプレイヤー・バザールみたい!!」


「ギャラクシーのコンセプトで『現実のゲームワールド』を目指して、プレイヤーのニーズとか本家に出せないものを一生懸命考えてて、相当苦労したみたいやけど。努力が実ってここまで来たんだ、松坂さん相当嬉しそうだよ」

 剣とみのりはゲームの品揃えを見ながら、『ギャラクシー』の中をどんどん探索する。


 最先端のゲームソフトやボードゲーム、プレイヤー補助のゲーミンググッズなど品揃えに申し分無い。更に更に――


「……!」


 剣は立ち並ぶライナップの片隅にて、懐かしい雰囲気のするコーナーに目が行き、眼を輝かせた。それはどんなコーナーなのかと尋ねる前に、他の皆が次の階に進むのを見て剣は泣く泣くそのコーナーを跡にした。


 1階がロビー。そしてゲームワールドへ繋ぐエリアリンクが設置されている。ここからゲートを出現させて、各エリアへ直接転送することも出来る。

 ここから上の階はアミューズメントの専売特許、アーケードゲームのオンパレードだ。


 2階が最先端VRを駆使したテレビゲーム。


 3階がアスレチック、サバイバルゲームの体感型ゲーム。


 4階はカジノやボードゲームが出来るアナログゲーム。


 変わって5階はカラオケ、ボウリングといったスポーツが主流の階となっている。


 そして残りの6階、最上7階がリラクゼーション。シャワーやらマッサージチェアでゆったり出来る他インターネットやマンガも読める個室やカフェ屋台がある。

 漫画喫茶や娯楽施設まで融合してしまったかのような設定となっていた。


「ギャラクシーでは最大24時間を限度として、時間指定料金で2階~7階までのエリアを時間の許す限り、自由に利用が出来ます。

 また地下1階で買い物のみ行う事や、エリアリンクでゲームワールドに向かうなど、お客様やプレイヤーに合わせたニーズに応えられるようサービスも豊富です!」


 はぁ~、実際にこんなアミューズメントがあったら最高だろうなぁ〜。と思わせるような松坂オーナーのPRは、大絶賛の中で無事に終了。

 正式オープンを今か今かと待ち侘びていたお客さん達は、オープニング終了と共に一気に吸い込まれるようにギャラクシーの中へと向かい、心行くまで遊ぶのだった。


 ◇◇◇


 オープニングセレモニーを一段落終えて、剣達は松坂オーナーに会いにスタッフ室に向かう。松坂の知り合いという呈で二人は関係者専用の会議室に入れたのだが、多少はご都合展開の賜物である。


「―――松坂さん!」


 対する松坂オーナー、オープニングセレモニーの緊張も解けて休憩中の所での客人に一瞬戸惑ったが、学生である事と微小な既視感で直ぐに気持ちを切り替える。そして剣を見つめながら尋ねた。


「おや……? 君は確か、桐山さんとこのお孫さんだったかな?」

「はい、桐山剣です! お久しぶりです松坂さん!」


 礼儀正しく相槌を打つ剣の名を聞いて直ぐに松坂オーナーは思い出した。数年ぶりの御対面に自然と笑顔が溢れていく。


「やっぱりそうか! いやぁ久しぶりだね剣君、大きくなったなぁ~!!」

「俺が良ぅ行ってた駄菓子屋を閉めてから全然会えへんで気になってたんすよ。覚えててくれたんですね」


 幼い頃からの親しさ故か、剣は自分を認知してくれたと同時に一気に距離を縮めつつ、敬語も交えながら松坂オーナーと話す。それなりの常識は弁えていた。


「当たり前じゃないか! 矛幻さんは私にとっての恩師でもあるからね。あの人の助力無くしてギャラクシーは実現しなかったと言っても過言じゃない」

「へぇ〜、おじいちゃんってホンマお天道様みたいな偉い事してんやな」


 剣の知らない所で、人の為に助言を授けていた桐山矛幻。改めて剣は、そんな偉大な祖父を持てた事を心の中で光栄に思うのだった。


「そこの女の子は……?」


「あぁ、俺の親友の……」

「河合みのりです。あ、ごめんなさい。お休みの所お邪魔しちゃって……」


 みのりはお辞儀までしながらご丁寧なご挨拶。更には強引な面会に対する謝罪も兼ねての一礼。剣の数十倍は礼儀正しいお嬢さんである。


(俺、何で数行も経たん間に語り部に比較されとんねん)


「いやいやお気遣い有難う。寧ろ君たちが来てくれたお陰で元気も出てきたよ。良いお友達を持ったじゃないか、剣君?」

「はい。俺の自慢の親友です」


 松坂オーナーに褒めれられては、剣も満更ではない様子。対してみのりは多忙にベタ褒めでやや赤面だ。


「ところで、君たちがわざわざ私に出向くという事は、何か頼みたいことがあって来たと見た。矛幻さんが困っている事でもあったのかね?」

「あ、いや、おじいちゃんの事じゃないんです。実は―――」


 ◇◇◇


 剣は、自分が本気で最強のゲーム戦士になる為に、ギャラクシーの最先端施設を用いて力を貸して欲しい事。

 そんな目標に至るまでに、剣が友を失っていた事やゲームから疎遠していた経緯などを全て松坂オーナーに打ち明けた。


「…………成る程。剣君は並ならぬ想いでゲームに強くなろうとしているんだね」


「俺が最強のゲーム戦士になるためには、そして銃司(アイツ)に勝つためには、俺自身がゲームに全力で向かわなきゃいけないんです。過去を捨てる覚悟で強くならな、俺を支えてくれたおじいちゃんやみのりに申し訳が立たなくなる……!」

「剣くん……」


 剣のゲームに対する意志は硬い。落ちぶれていた頃から支えてきた祖父と、ゲームの情熱を再燃させたきっかけを作った親友の期待の為に強くなることを熱望する。


 しかし、幼少期から彼の成長を見守ってきた松坂オーナーにとっては、過酷な環境によって変化した剣の心から()()()()()が際立って見えていた。


「……君たちの決意は本気である事は重々承知したよ。しかしね、その期待を折らせて申し訳ないが、私の力では剣君たちの助力になるのは難しいと思っている」


「な……何でですの!? こんなにゲーミングセットやら筐体やら揃ってるのに!」

「何か理由でもあるのですか……?」


 突然の協力拒否に狼狽える剣とみのり。そこで松坂は長年のキャリアを圧に変えて、彼らに現実をピシャリと突きつけた。


「ならばハッキリと言おう。剣君はこれから、”幼い頃から持っていたもの“を取り戻さない限り、これ以上のゲーム戦士としての強さは得られない!」




「――――”幼い頃から持っていたもの“……??」




 このヒントは、桐山剣にどのような課題を意味するのでしょうか?

 ゲーム時代の実力主義社会に欠如した心理。剣ら若き挑戦者に足りないもの。果たして如何に……?

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