第51話③~希望の盾と真の切り札~
【アメイジングゲーム状況】
・桐山剣 HP300:手札2枚 EG②
フォロワー:マテリアル【ストーンウォール】
カスタムツールカード【ハートフル・ホープシールド】
・立海銃司 HP1600:手札2枚 EG①
フォロワー:なし
絶望の淵に立たされた騎士・剣の前に、神聖なオーラを放つ純白の盾【ハートフル・ホープシールド】が現れた!!
盾が剣の手に握られたとき、右手に闘士の剣、左手に希望の盾が合わさる完全無欠の騎士へと変貌を遂げた桐山剣!
「なっ……?! 何だその盾は!!?」
銃司もこの盾の存在は初めて目の当たりにしたようだ。
そこで剣は何かピンと来たようで、劣勢にも関わらず急に銃司を煽り立てた。
「何だ銃司? この盾の事知らねぇのか! 知らねぇカードでいちいちビビってたら城主の名が廃るぜ。――さっさと俺を撃ってみろよッッ!!!!」
「おのれぇ……生意気なッ!!!!」
銃司は若干動揺しながらも、カスタムツール武器『ゼータマグナム』の必殺技コマンドを繰り出す!
銃口の奥に込めたるエネルギー弾をMAXチャージして放つ、【チャージバレット】だ!!
「消え失せろォォォオオオオッッ!!!!!!」
銃のエネルギーレーザーが交差する強烈な光線が剣目掛けて撃ち放たれた!!
必殺技のAPは500、このままだと剣はHPを0にされて終わるが……
「――――!!?」
銃司は発射後の砂煙の中で、剣が盾を構えて仁王立ちしていたのを確認した。
――その剣へのダメージは0!!
「バ、バカな!! 俺のチャージバレットを耐えただと!!?」
銃司は驚愕した。ブロックもダメージ低減も不可な必殺技を尽く受け止めた。仕留めるべきであった予定調和を覆される時ほどその衝撃は大きい。
「それだけじゃねぇぜ、銃司!! ――俺のHPを見てみろ!!!」
銃司はハッとして、ブレスのモニターに表示されている剣のHPの数値を確認した。
その値は……800!!!
(500も回復しているだと!? まさか……あの盾の効果なのか!!?)
銃司が驚く顔を見て、剣も得意気にドヤ顔を見せ付けた。
「……へっ! 驚いただろ!? これがこの≪ハートフル・ホープシールド≫の効果だ!
相手の攻撃、ユニット、更にカード効果で俺に受けるダメージを全て無効にして、その数値分HPを回復できる!!」
◎――――――――――――――――――◎
◎カスタムツールカード◎
【ハートフル・ホープシールド】
属性:黄 EG:④ DP1000
・効果:このカードが破壊されるまで、
プレイヤーやユニットへの攻撃、
カードによるダメージを全て0にして、
ダメージ分の数値分HPを回復させる。
◎――――――――――――――――――◎
「くっ……調子に乗るな剣!! 攻撃も出来ない盾を振りかざして、この状況を覆せると思うな!!!」
銃司の言うとおり、シールドの効果によりダメージを受ける心配は無くなったが、攻撃に特化した訳ではない。
剣と銃司の間には遠い距離を取っており、銃司のマグナム銃のような遠距離攻撃の出来るカードやユニットが無い限りは銃司にダメージを与えることが出来ない。
「貴族の領域に、俺みたいな平民は入れないって感じの言い草だな銃司。――だがそんなルール、カードには通用しねぇぜ!!」
剣、追撃のカードスキャン!
『アクションカード、【エリアインベーション】!!』
◎――――――――――――――――――◎
◎アクションカード◎
【エリアインベーション】
属性:無 EG:①
・効果:自分はフィールドの好きな場所へ
瞬間移動することが出来る。
◎――――――――――――――――――◎
(エリア侵攻カードだと……、まさか!!!)
銃司は剣の企みに感付いた様子だ。
「説明している暇は無い!!お邪魔するぜ!!!」
シュン――ッ!
剣は踏み込むようにカードの力で銃司のフィールドに瞬間移動・侵攻した!!
そして銃司目掛けて片手の『ファイティングブレード』を大いに振るう!!!
「ぐぉぉぉああああああ!!!!」
銃司は剣の成すがままに、ブレードの連続攻撃によって斬り刻まれていく!!
銃司は武器で反撃しようにも、≪ハートフル・ホープシールド≫の効果でダメージを与えられず、回復を許してしまう以上は何もすることが出来ない!
〔銃司 HP1100→1000→900〕
剣は銃司への雪辱を晴らすように、5連、6連と、カードの効果時間が許される限り剣はバッタバッタとぶった斬る。
そして最後の……10連斬!!!!
――――斬ッッッ
〔銃司 HP700→600〕
桐山剣、渾身の10連ヒット炸裂!!!
AP100×10=1000ダメージの斬撃を受けた銃司は、剣とのHPの差を大きく迫った!!
「見たか銃司!!! これが俺の騎士魂の力や!!!!」
リベンジを込めた剣の反撃に倒れ込んだ銃司、直ぐに起き上がり、剣の熱意のこもった表情を見て、彼もその心の火を着火させた。
「フ、フフ……やってくれたな好敵手め……あの窮地を盾1枚でここまで覆すとは。
―――ホントにやってくれたなァ、剣ィィ!!!!!」
クールな装いからガラリと変わり、眼を大きく見開かせて打ち秘めた感情をさらけ出した銃司。そう、あの狂気が垣間見えたかのように……!!
「おうよ! こんなもんじゃ俺も満足し足りねぇぜ、お前ももーちょい心の中掘り返して見せてみろや!!! 本気って奴をよ!!!!」
剣もそれに煽り立て、好敵手と共に感情のボルテージを上げていく。
「ならば、その本気をこのカード1枚に賭ける!! ドローッッ!!!」
互いにドロータイムによってデッキからカードを1枚引く。そして先手に引いた銃司はドローカードを見るなり――――
「ッッ!!!!」
カードに手応え、ありッッ!!!!!
「……素晴らしい、今のこの状況に相応しいカードだ――!! だがまずは、このユニットを出す」
銃司、ここはドローによって引かれたカードを手札に収め、まずは別のカードをスキャンさせた。
『ユニットカード、【ヘルズフレイムドラゴン】!!』
すると、フィールドの地下から噴煙を上げてドラゴンが招来された!
そのマグマにも似た業火を解き放つ龍は、その名の通り、地獄の炎の力を得たユニットだ!!
◎――――――――――――――――――◎
◎ユニットカード◎
【ヘルズフレイムドラゴン】EG:⑤
AP:300 DP:300 AS:10
属性 赤 ユニット/ドラゴン
・能力:[フライヤー]
①自分の他のユニットを墓地に送ることで、
フィールド上の相手のカードを1体破壊する。
◎――――――――――――――――――◎
しかしここで注目したいのは、銃司のフィールドには他のユニットは居ない為、今の状況ではこのユニットの効果は引き出せないこと。
もう一つは……
このユニットが、真の切り札ではないということ。それを剣は既に察していた。
(……アイツ何を企んでやがる……? こんな決定打にならないカードを今出す必要があるのか――!?
銃司が中途半端な事をやる筈が無いところを見ると……何か嫌な予感がするぜ――!!)
剣が察しているところで水を差す事に申し訳ありませんが……その『嫌な予感』は的中することになる。
「警戒しているな剣。この一連のゲームから見て、俺がこの程度のプレイで終わるとは到底思ってはいないからだろう?」
「…………」
剣は黙り込む所を見て、図星を突かれたであろう。
「……俺は中途半端な奴が大嫌いでね。何となく戦う奴や、威勢良く挑んだわりには叩き潰したら無様に泣き喚く奴など反吐が出る程にな。だが貴様は別だ。烈火の如き情熱の魂を持ち、実力もかけ備えたプレイヤーはそう居ない。だからこそ……
――――俺の切り札を出させた事を、唯一の好敵手として誇るがいい!!!!!」
銃司は先ほど引いたカードを今一度取り出して、カードスキャン!! EGは③!!!
『ツールカード、【進化】!!!!』
「≪進化≫……!!!?」
剣は未知のカードに驚愕せざるを得なかった。
◎――――――――――――――――――◎
◎ツールカード◎
【進化―EVOLUTION―】属性:無 EG:③
・効果:自分フィールド上のフォロワーを対象にして、[進化]させる。
◎――――――――――――――――――◎
単純明快、かつ不可解な“進化”というワード! その詳細は銃司自らが語る!!
「[進化]とは、1枚のカードの真の能力を目覚めさせる為に、カードそのものを変化させる能力!! 俺が進化させるのは≪ヘルズフレイムドラゴン≫だ!!!」
銃司が指定させるためのコマンドを打つと同時に、ドラゴンの全身にに眩い光が迸った!!
「さぁ刮目して見よ!! 地獄のマグマに魂を捧げし真紅の龍よ!!!
≪ヘルズ・クリムゾン・ドラゴン≫ッッ!!!!」
『【ヘルズフレイムドラゴン】、EVOLUTION………【ヘルズ・クリムゾンドラゴン】、SUMMON UP!!!!』
通常のコールアナウンスよりもハイテクノロジーな音声により進化されたドラゴン。
それは黒い殻から吹き出る真っ赤なマグマを内に秘め、悪魔のような大きな羽と、一つしかなかった首が三又の三本首に変貌を遂げた、まさに……地獄からの使い!!
執念の意を込めた【深紅超龍】が、地獄から舞い戻ってきた!!!
そして超龍の胸に輝く深紅の装甲には、微かながら亡き兄、立海丈の魂が宿っていた―――!!
次回の更新は5月1日(金)を予定しています!
お楽しみに!!
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