第50話④~カウンター・カウンター!!~
・桐山剣 HP1200:手札3枚 EG③
フォロワー:【スピーダーランサー】
・立海銃司 HP1600:手札3枚 EG⑤
フォロワー:【闇魔界の貴公子・べリアルロード】
――破壊、カウンター、そして敵をも圧倒するパワー!!
3つの威力を備えた銃司の赤青黒の3色デッキが剣を圧倒させていく。
このまま勝機も見えずに終わってしまうのだろうか……?
「うるせ、うるせぇッ!! 語り部までなんだ!!
まだゲームは始まったばっかやし、んな所で諦めてたらゲーム・ウォーリアーも2年目突入なんかしねぇんだぞ!?」
あ、そっか!! そういえばそうだった!!!
4月19日でこの小説も一周年を迎えることになります!!読者の皆さんいつも応援ありがとうございます!!! ※この回は2020年4月に更新したものです。
――だったら尚更剣には頑張って貰わないと! 頑張れー我らの主人公!!
「宣伝するのは勝手だが、その意気込みは大いに結構だ。貴様もこの一年、俺とリベンジするために様々なゲームに挑み、同胞と共に勝ち続け成長してきたのだろう?
――ならば貴様の【剣】の信念でもって、この俺を覆してみせろ!!!!」
貴方も宣伝フォローしてんじゃないですか銃司さん。
果たして剣が仲間と共に築き上げたゲームの実力を、一年の密度をどれ程銃司にぶつけてくれるのか!?
(落ち着け、考えろ俺……! 今の俺にすべきことはなんだ? 銃司を攻撃することじゃない。――まずあの雑用小悪魔を産み出す≪べリアルロード≫を先に倒す他は無いだろ!?)
戦闘ダメージを与えてユニットを産み出す、厄介な腐女子歓喜貴公子を倒さぬことには剣に希望は訪れない!
カード1枚の可能性を最大限に活かす剣ならきっと出来る!!
――――しかし、銃司の新たな一手が……
『ツールカード、【血の奉仕】!!』
◎――――――――――――――――――◎
◎ツールカード◎
【血の奉仕―ブラッド・サービス―】
属性:黒 EG:③
・効果:自分は発動コストとしてHP300支払う。
その後デッキからカードを2枚ドローする。
◎――――――――――――――――――◎
銃司はカード発動後、宙に浮かぶ誓約書のようなものを手にかざし、精気のようなオーラを吸い取られながらもカードを2枚引いた。
〔銃司 HP1600→1300 手札2→4枚〕
「……随分HPを削ってまでカードを引きたがるな銃司」
「考えが甘いぞ剣、HPとは即ちゲームにおける命! 金では変えられない最高位のチップに等しい!! 闘いの場に命を張れぬ者が勝機を掴み取れると思うな、それに失ったHPは奪い取るまでだ!!!」
おっと、更に続けて銃司がカードスキャンだ!!
『カスタムツールカード、【闇に繋ぐ奇縁】!!』
「そのカスタムツールカードを≪べリアルロード≫に装備!!」
◎――――――――――――――――――◎
◎カスタムツールカード◎
【闇に繋ぐ奇縁】属性:黒 EG:②
・効果:装備したユニットは攻撃で
ダメージを与える度、そのAPと同じ値で
プレイヤーのHPを回復する。
◎――――――――――――――――――◎
……ってちょっと待った? この効果、どっかで聞いたことがあるような……?
「俺の≪KIZUNA・ソウル≫と同じ効果だと!?」
桜とのバトルで使ったカスタムツールカードと能力がほぼ同じのカードだ!!
いや、唯一違うとすれば属性の色だ。剣のは『黄』そして銃司は『黒』、それは光と影の相対的立場に値する。
「何を驚いているのだ。闇に生きる悪魔はその闇と共に生きる同胞の絆を何よりも尊ぶものだ。
貴様もそうだろう? 仲間を第一に思い、我が身を捨てて守り戦う烈火の騎士よ――!!」
互いに『絆』を我が力に変えて、頂点を目指す者達だけが分かる奇妙な縁なのか……!?
「さぁ、その絆の力で喰らい尽くせ! ≪べリアルロード≫!!」
べリアルの2回目の攻撃、これは剣の≪スピーダーランサー≫では止められない! そのままダイレクトアタックされた!!
「く……!」
〔剣 HP1200→900〕
〔銃司 HP1300→1600〕
「≪闇に繋ぐ奇縁≫の効果で俺は300のHPを回復する。更に≪べリアルロード≫の効果! 2体目のブラックデビルを呼び起こす!!」
銃司の場にまたしてもユニットが増えた。しかしその小悪魔では攻撃は仕掛けてこない。剣のHPを絞って一気に仕掛ける戦法か。
そして丁度同時にカードドローの時間が訪れる!
《CARD DRAW》
「………………」
剣は引いたカードを確認した後、再び武器を構える体制に入った。
「………ふぅん」
銃司もこの様子に深読みをする。明らかにあの反応はカウンターを仕掛ける体勢か、或いは騙し撃つか。互いに硬直状態だ。
「――おぅどうしたよ、俺相手じゃ引き金も引きづらいか? いつまでも俺を半人前扱いしてたら倍返しで痛い目見るぜ!」
(先程まで焦っていた奴が急に挑発に乗り出したか、虚勢にしては堂々としすぎている。――今のドローカードで何か好機となるものを引いたか……?)
銃司が今の状況で警戒すべきは微小ユニットの殲滅……いや、≪べリアルロード≫をも撃退させるカードか。
今まで剣が『アメイジング』で使ってきたカードを思い返す銃司、そこからどんな対策を企んでいるのか――?
「貴様が何を仕掛けるかは知らんが……俺の邪魔をする輩は潰すまでだ!!!」
さぁ銃司が動いたッッ!!
『アクションカード、【悪魔のかがり火】!!』
◎――――――――――――――――――◎
◎アクションカード◎
【悪魔のかがり火】属性:赤 EG:②
・効果:相手プレイヤー及びユニットに
100ダメージを与える。
[リターンバック]:EG④
◎――――――――――――――――――◎
「貴様の盾となるユニットが消えればカウンターも出来まい!! その槍を向ける≪スピーダーランサー≫を焼き尽くしてくれるわ!!」
このままでは剣が一方的にやられてしまうぞ!?
「……お前も焦りすぎじゃねぇのか? 甘いぜ、銃司!!!」
『カウンター・レスポンス発動』
おぉっと! ここで剣が反撃に仕掛ける!!
『アクションカード、【守護天使の導き】!!』
◎――――――――――――――――――◎
◎アクションカード◎
【守護天使の導き】属性:黄 EG:④
・効果:自分のユニットを対象にする。
対象にしたユニットは30秒間[フライヤー]を得て、
AP/DP共に200アップする。
◎――――――――――――――――――◎
「時間は有限だが、これで俺の≪スピーダーランサー≫は翼の生えたエンジェルと化すぜ!!」
その言い分じゃ翼が折れないか心配だ。
「火力射程範囲を逃れたか……面白い!! ならば今一度、≪べリアルロード≫の攻撃を受けてみろ!!!」
べリアル3度目の攻撃が剣を襲う!!
「させるか、≪スピーダーランサー≫でブロック!!」
[フライヤー]能力が付加されたランサーでべリアルを空中ブロック! しかし!!
「させるものか!!!」
銃司がマグナム銃『ゼータマグナム』を構えて、必殺技コマンドを繰り出す!!
☆≪必殺技≫
『チャージバレット』EG:③ AP:500
ブロック・ダメージ低減不可の渾身の狙撃技!
「その翼諸とも撃ち落として、堕天使に成り下がるがいい!! 【チャージバレット】!!!!」
エクストリームバスターをクロスに構えて撃ち放つ高圧レーザー光線! ――その刹那にッッ!!!
『カウンター・レスポンス発動』
「させっかよ!!!!」
『アクションカード、【プロテクトシールド】!!』
◎――――――――――――――――――◎
◎アクションカード◎
【プロテクトシールド】属性:黄 EG:①
・効果:10秒間ユニットへのダメージを
0にさせるバリアを張る。
◎――――――――――――――――――◎
ユニット用ダメージ無効カードを繰り出す剣……
『カウンター・レスポンス発動』
「――!!?」
な……!? 銃司がまだ反撃に繰り出すのか!!?
『アクションカード、【スナップ・バレット】!!』
アクションカードの発動を無効にさせる≪スナップ・バレット≫2発目……!!
「……まだ歯向かうか?」
冷たい眼差しが剣の抗う心を凍てつかせる……
「カウンター・レスポンスは…………もう無い――!」
「――ならばレスポンスは解決だ! 貴様の盾を≪スナップ・バレット≫で打ち消し、俺は≪スピーダーランサー≫を撃つ!!」
非情なる流れ作業が淡々と進められ、剣の健闘虚しく、護衛の≪スピーダーランサー≫が破壊された。
「ユニット総員、そのまま剣目掛けて突っ込めェェェェ!!!」
そのまま≪べリアルロード≫率いるユニット集団が剣を攻撃しようと、べリアルの牙が剥かれようとした…………次の瞬間!!
――――ガシッ!!
「……!?」
剣はべリアルの牙を両腕でホールドさせ、攻撃を止めていた!!
『アクションカード…………』
「――銃司、確かに俺はカウンター・レスポンスは無いって言った! だが、俺はその上の……カウンターのカウンターは持ってるぜ!!!」
牙を押さえながら片手でブレスにセットしたカードをスキャンさせた!!
『――――【究極の盾・ミラーバースト】!!』
◎――――――――――――――――――◎
◎アクションカード◎
【究極の盾・ミラー・バースト】
属性:黄 EG:⑤
・効果…[トラップ]相手ユニット攻撃時
①相手のユニットが攻撃を仕掛けたとき、
相手フィールドに存在するユニット全てを破壊する。
◎――――――――――――――――――◎
「≪究極の盾・ミラー・バースト≫――!!! アメイジング界においてカウンターカードベスト5を連ねるレアカードだと……!??」
どっかで聞いたことある台詞だな。
しかも銃司が驚いた理由はそれだけではない。
(カウンターを撃つためのEGが足りない……!!)
そう、剣は銃司にわざとカウンターや必殺技で誘導させてEGを消費させた上で、とびっきりのカウンターを構えていたのだ!!
「そんじゃ、≪べリアルロード≫とバックの小悪魔ちゃんも皆纏めて……、吹っ飛べ!!!!」
聖なる巨大な盾がべリアルロードの攻撃を10倍返しで跳ね返し、その衝撃でユニット全員が吹き飛んでいった! 銃司もその衝撃で立っていられるのがやっとのところだ。
「……俺としたことが、こんな防陣も見破れずに判断を誤るとは――!!」
ここに来て初めて、銃司の顔が悔しさに歪んでいった。剣、渾身の反撃を見せ付けた!!
「――だから言ったじゃねぇかよ、俺を半人前扱いすると痛い目に会うってさ!
膨大な手札とEGを蓄えてりゃ絶対カウンターか除去を仕掛けてくると思ったが、ドンピシャだったぜ。ミラー・バーストを仕掛けるためにどうしても消費させたかったんだ!!」
この反撃が彼にとって大きな屈辱となったか、顔を伏せたまま動かない銃司。
「…………ふっ、ククククク――!!!」
いや、待て。銃司にまだ何かありそうだぞ!?
「……驚いたぞ。あのなまくら刀が一年の間に桜をも越え、そして俺が貴様に反撃を許すことになろうとは――!!」
「何や? 急に俺を煽てても何もあげねぇよ? 手加減も更々する気はない」
「要らん、手加減など俺の癪に触るだけだ。
しかしこの状況、更に俺が貴様を止めるほどの波を起こさん限りは覆せない事くらい分かっている。――だからこそ、この恍惚は止められん……!!!!」
プレイヤーは逆境を乗り越えて、また新しい自分へと成長していくが……銃司の場合はその逆境こそが、自分自身の最高の高揚、越えるときこそ満足する一瞬なのだ。
「面白い、素晴らしすぎるぞ! 桐山剣!!
己の魂の剣一本で、この立海の頂点である俺によくもここまで戦える!!!!
やはり貴様こそ、俺を満足させられる最高の好敵手に相応しい!!!!!」
「…………G-1グランプリでもそうだったけど、どーもお前に好敵手の拘りがあるつーか理解に苦しむぜ。まるで『俺を負けさせてくれ』なんて言ってるみたい。
――弟がこんなんじゃ、お前の兄貴はどんなんだったんだろうな」
桜との戦いで知ってから、銃司の兄『丈』の存在を醸す剣。
「……俺の兄は俺よりも想像を絶するほど強く、王に相応しいプレイヤーだ。俺はそんな亡き兄の夢であった『マスターオブプレイヤー』を代わって目指す為に、力を集め、この戦争を引き起こした」
「兄貴の敵討ちにってか? それで最高のゲームを求めるバトルマニアみたいな動機で戦争起こしたとか言うならホンマシバくぞ?」
別の戦争引き起こす気ですか、剣さん。
「……どうやら、貴様には一から説明せねばなるまいな。一般プレイヤーと我々プレイヤー貴族の価値観の違いを」
銃司は一旦カードスキャンブレスのボタンを押して、アメイジングの時間を一時停止した。
そして一旦フィールドを離れ、玉座の間のスペースに飾られた赤いリボルバー銃を取り出し戻ってきた。
「何や、そのでっけぇ銃は」
「立派だろう? だが、この銃は我々にとってはかなり曰く付きでね」
「……と言うと?」
「我々『立海遊戯戦団』の先代城主にして我が兄、立海 丈はな………
――――この銃で殺されたんだよ…………!!」
次回の更新は4月19日(日)!!
そしてその日は『極限遊戯戦記 ゲーム・ウォーリアー』連載開始から一周年を迎えます!!
これを記念して次回は2~3話連続更新のスペシャルでお送りします!!
お楽しみに!!!
そしてゲームの続きが気になる皆さん!是非ともブックマーク、感想、評価等も宜しくお願いします!!




