第49話③~一瞬の一太刀、そして反撃!!~
――アメイジング開始からまだ10秒しか経っていない。そんな中で両者のエースカードが既にフィールドに飛び交うことになろうとは……!!
――穂香のエースカード、≪オーク・インカネーション≫。
――片や槍一郎のエースカード、≪ライトクリスタル・ドラゴン≫。
これらが相対するということは、1秒でも早く決着を着けたい両者の意思に反応した結果なのだろうか。
現在両者共にHPは不動、しかし槍一郎はカードコンボの影響で早くも手札は0。
ノーハンド状態でここからどう展開していくのか、特と読んでいこう。
「――ん~………」
音速の如くカード展開をしていった槍一郎。しかし前述の通り手札が無い状態では、無闇に行動がしずらい。
≪ライトクリスタル・ドラゴン≫を出した所で一旦動きを止めて、ドロータイムまで様子を伺った。
(迂闊だったかな……早いうちに手札0は危険すぎる。でも≪オーク・インカネーション≫が出た時点でドラゴンを出さないことには防ぎようが無かったし、ここはドローで手札補充を狙わないと……)
カードゲームにおいて、手札が0になるということは丸腰と同様に危険。相手に悟られない手を無くすことは警戒も解れ、安心感を与えてしまうからだ。
《CARD DRAW》
(……よし! 丁度いい所でドロータイムだ!!)
だからこそ、1枚の手札とて大事に使わねばならないのだ。二人の手に宿る1枚のカード。
30秒毎のドロータイムによって手札が4枚になった穂香の手札。≪オーク・インカネーション≫のAP/DPは400、槍一郎のドラゴンと同じになった。
……だが、穂香はまだカードは出さない。オークのステータス温存故か。一方の槍一郎は、
「そのままツールカードをスキャン!」
『ツールカード、【精神集中】!』
◎――――――――――――――――――◎
◎ツールカード◎
【精神集中】属性:青 EG:③
・効果:自分の手札を3枚ドローする。
◎――――――――――――――――――◎
ご存知カード補充の決定版!槍一郎の速攻デッキのネックを補う為のドローカードはちゃんと用意してあった。
「ここでカード補充してきましたか……」
――こういう事なのだ。
槍一郎が手札にカードを加えた事によって、いつ何処でユニットかアクションカードでカウンターを掛けてくるか分からない。
流石の穂香も警戒せざるを得ない、手札はホントに大事な一手である。
(槍一郎さんのドラゴンは戦闘以外はダメージも破壊もされない防御力を持つ、私の武器で攻撃しても無効にされる……
――今は足元の≪マナ・グラス≫でEGを補給しなくては……)
――だが穂香が思考している、その最中!
『アクションカード、【ビハインド・ムーブ】!!』
「――ッ!?」
槍一郎が≪オーク・インカネーション≫の背後に瞬間移動していた!!
◎――――――――――――――――――◎
◎アクションカード◎
【ビハインド・ムーブ】
属性:青 EG:①
・効果:自分は相手プレイヤー、
もしくは相手フォロワーの背後に瞬間移動させる。
◎――――――――――――――――――◎
「考えている暇は無いぞ!」
そう言うと槍一郎は即座にトライデントで攻撃を繰り出す!
〔穂香 HP1950→1800〕
AP150のダメージを与えて、瞬時に自分フィールドに戻った槍一郎は更なるアクションを……! トライデントを構え【必殺技】を繰り出す!!
「トライデント必殺技発動! 『突風丸』!!」
◎トライデント必殺技◎
【突風丸】属性:青 EG:③
・効果:フィールド終点まで一直線にAP300ダメージを繰り出す。(この攻撃はプレイヤー、フォロワーを貫通する)
風を切り裂く、真空の一閃『突風丸』!
そのターゲットは≪オーク・インカネーション≫! このまま行けばオークは破壊される!!
「我が身を盾にしても無駄だ! この真空はユニットもプレイヤーも貫くぞ!!」
「ならば……こうするまでです!!」
穂香、ブレスを起動させて『カウンター・レスポンス』発動! カウンターのカードスキャン!
『アクションカード、【インビジブル】!』
◎――――――――――――――――――◎
◎アクションカード◎
【インビジブル】属性:青 EG:①
・効果:プレイヤー、ユニットの攻撃を
10秒間無効化させる。
◎――――――――――――――――――◎
オークは透明化した事で突風丸の真空をすり抜けてダメージを無効にさせた!!
「……やっぱり一筋縄じゃいかないか!」
槍一郎もこの事は想定してたのだろうか。これで穂香の手札は3枚、オークの力は減少された。
だが刹那な展開はまだ終わってはいなかった!!
「『マジェスティック』必殺技発動!!」
「な……マズイ!」
槍一郎は突風丸を撃った直後で隙が出来ていた! 穂香の必殺技は……
「受けてみなさい!!【エレメントマジック】!!!」
◎マジェスティック必殺技◎
【エレメントマジック】属性:無
・効果:プレイヤーまたはユニット1体に蓄積EG×50の遠方魔法ダメージを与える。
なんと穂香のEGは≪マナ・グラス≫の影響により、MAXで10!
50×10ということは、ダメージは500!!
槍一郎、このダメージを受けてしまうのか!?
「そんなわけないだろう!」
『アクションカード、【シラハドリ・ストライク】!!』
◎――――――――――――――――――◎
◎アクションカード◎
【シラハドリ・ストライク】EG:②
・効果:[カウンター]相手の必殺技発動時
①相手の必殺技でダメージを与えられる時、
そのダメージを0にし1マス分100×3の
ダメージを相手に与える。
◎――――――――――――――――――◎
必殺技直撃まで紙一重、カードの効果で穂香の魔導弾を手で受け止め、相殺した!!
「御返しだッッ!!!!」
やられたらやり返す、倍返し!
シラハドリ・ストライクの3連斬撃が穂香を直撃!!
「きゃあああ!!」
3発とも直撃した穂香のHPは1500まで減少、ファーストヒットは槍一郎が先制した!!
「……中々やりますね、槍一郎さん」
「そっちもやるじゃないか、穂香ちゃん」
戦いの最中で互いを認めあい、いつの間にか絆を深めあうのが、ゲームの醍醐味と言うが……
どうやら、彼らも例外では無いようだ。
「――よし、今度はこっちから………」
槍一郎が続けて攻撃を仕掛けようとしたその時。
『――おやおや! 随分盛り上がっているじゃないか!!』
フィールドに響き渡る程に闇に満ちたような男の声がゲームの最中に遮る。――――てか誰!?
「お、お父様………!!」
『御初にお目にかかる、天野槍一郎君。私は大森賢士朗。
――――この戦争の黒幕だ……!!』
うわぁ……物凄く厄介なのが来ちゃったよちょっと!!
ゲームに支障が出ないかな、大丈夫かなぁ……!?
『聞こえてるぞ、稚拙以下の地の文担当』
――――ギクゥ!!
次回の更新は3月27日(金)を予定しています!
お楽しみに!!
そしてブックマーク、感想、評価等もお待ちしております!!




