wikiっぽいもの~その4~
凱旋門賞を制し年度代表馬に輝いたステイファートム。ここまでのことをやってのけたこの馬を認めない競馬ファンなど、世界中を探してもいないだろう。
今後どのレースに出ても一番人気に近いことは違いない。そんな競馬ファンですら驚愕するローテが年末に発表された。それが海外のダートGⅠサウジカップである。
ロードクレイアス、ディープゼロス、ゼッフィルドらクラシックホース達。路線を同じくする中長距離の同期達が引退し、国内で残っているのはすでに格付けの済んだドゥラスチェソーレらのみ。
海外のGⅠも凱旋門賞を制しており、今年はドバイシーマクラシックからキングジョージ辺りの海外を主戦にするのではいう噂を跳ねのける豪快な一手だった。
ステイファートムの当初発表されたローテはGⅠサウジカップからGⅠドバイワールドカップへの転戦。そして初のマイル戦となるGⅠ安田記念であった。
ステイファートムの限界を、彼がどこまで行けるのか、その果てを見たいという個人馬主ならではの考えから現れたローテであることが容易に読み取れると当時話題になった。
しかしいくらステイファートムと言えども、競馬の世界というのはそう甘くはないことを教えてくれる結果が待っているのだった。
この日のサウジカップデーは日本が大いに沸いていた。GⅢネオムターフカップを中距離重賞戦線の常連ジェミニリストが、GⅢ1351ターフスプリントを二年前の桜花賞馬ルージュエルナが制する。
勢いそのままにGⅢレッドシーターフハンデキャップを二年前の菊花賞二着馬ダノンマカヒキッドが制し、GⅢサウジダービーをクルクルパーマが5馬身差の圧勝。
GⅢリアドダートスプリントは海外ダートマイルと日本のスプリントGⅠを制したサレグスが制し、サウジカップまでの日本馬が出走できる全てのレースを制していたのだ。
そしてメインレースとなるGⅠサウジカップは一番人気に前年度覇者グルグルバットと、初ダートながら凱旋門賞など芝での実績を買われて三番人気のステイファートムが控えている。
日本の芝とダートの最強馬が出走とあって既に確勝ムードが漂っていた。二番人気にBCクラシックでグルグルバットに敗れたアメリカ最強のドゥームネルトを筆頭にGⅠ7頭も控えていたが、世間の注目は二頭に絞られていた。
このレースで特に注目されていたのはステイファートムのダート適正だ。追い切りの動きから馬場の問題は見られなかったが、少し砂を被ることに戸惑いを覚えるしぐさを見せたことから初のブリンカーを着用しての参戦となっている。
レース展開はステイファートムが逃げを打つ展開となった。これは横川がステイファートムに余計な砂を被せるのを嫌ったからと言われている。
ステイファートム単騎の逃げとなったが、それでも楽に逃げさせはしないとステイファートムの刻むペースについていった結果展開はハイペースとなった。
最後の直線、悠々と先頭を走るステイファートム。後方から先に動いたのはドゥームネルトだ。依然として中団に構えるグルグルバットを内に切り込んで躱していく。
ステイファートムとの距離を3馬身から1馬身差まで一気に詰めにかかる。そしてその頃ようやく中団からグルグルバットも迫ってきた。しかし鞭の入ったステイファートムも負けじと再び差を広げるべく脚を伸ばす。
差が詰まらないドゥームネルトとは対照的にグルグルバットの真ん中からくる凄まじい末脚にステイファートムは捉えられ、そして……。
ステイファートムはグルグルバットに敗北を喫することとなった。最後に敗れたのは三年前の有馬記念であり、二年以上ぶりの敗北をステイファートムは味わう結果となった。
グルグルバットは今回の勝利でGⅠ11勝というコパノリッキーに並ぶ歴代最多タイの記録を樹立。ステイファートムの二着はこの偉業を完全に後押しする結果となってしまった。
その後、ステイファートムは予定していたGⅠドバイWCへの出走を取りやめて国内に帰国することが発表された。陣営が一ヶ月ではグルグルバットに勝てる算段が付かなかったというのが有力な説である。
そしてステイファートムの自走は、候補の一つとして挙げられていたGⅠ安田記念であった。ステイファートムにとっては初のマイル戦であり、距離の壁への挑戦となる。
しかし、マイラーたちもそう簡単に勝たせてくれる面子ではない。世界最強マイラーであるタガノフェイルドなき日本のマイル界を背負うべく、かなりのメンツが顔をそろえた。
GⅠ馬が史上最大となる11頭が集結。その中でも凱旋門賞を制した日本ナンバーワンホースのステイファートム。その全妹であり海外含むマイルGI3勝のカーテンコール。さらにその全弟であり、未だ4戦無敗のGI2勝馬ポインセチアが注目を集める形となる。
さらに二年前の覇者ナベリウス。大阪杯を制した皐月賞馬パフィオペディルム。去年の最優秀スプリンターサレグスなど、様々な路線から来た個性派ぞろいとなった。
そしてヴィクトリアマイル二着のオークス馬ペルフォツカに同じ世代の桜花賞馬ルージュエルナ。去年の秋華賞馬ペニーフォルトの牝馬路線からの刺客。
最後に去年のマイルチャンピオンC勝ち馬ミドルオブドリーム。そして三階級制覇を成し遂げた怪物シャドーフェイスなど、今か今かと待ち遠しいメンバーがそろい踏みとなる。
さらにオッズはなんとステイファートムが日本の芝レースで一番人気をとれないという異常事態が発生しており、凱旋門賞にサウジカップと続いて3戦連続となる。
一番人気はシャドーフェイス。二番人気はカーテンコール。ステイファートムは三番人気で、ポインセチアが四番人気。ここまでが一桁オッズとなっていてかつ一番人気のオッズも3.9倍と割れており、競馬ファンも頭を悩ませる混戦模様であった。
レース展開は前年同様にシャドーフェイスが先団を引っ張る形となった。前年度覇者としてやはりここは譲れなかったのだろう。ステイファートムは前に取り付き、ポインセチアは中団寄り、カーテンコールは後ろに位置を確保しする。
しかし序盤からシャドーフェイスがかかり、カーテンコールとポインセチアもかかり、さらにミドルオブドリームとペルフォツカもかかり、それに戸惑う形でステイファートムもかかってしまう波乱の予兆和感じさせる展開となった。
迎える中盤。ここで三歳マイル王ポインセチアが得意のまくりを披露する。あっという間にステイファートムを躱し一気に三番手につけた。
そして最後の直線。シャドーフェイスが堂々と先頭を走る。内からポインセチアが抜け出し、真ん中からステイファートム、大外からカーテンコールが飛んでくる。
残り200mを切った所でシャドーフェイスにポインセチアが並び、ステイファートムとカーテンコールを交えた四頭での争いとなった。そして二頭になる。
ステイファートムが残り200mを切ったところで抜け出しGⅠ8勝目かと思った直後、カーテンコールがものすごい脚で伸びてきたのだ。
内からポインセチアも懸命に差し替えそうとするが、100mを切ったところでステイファートムとカーテンコールの一騎打ち。
カーテンコールの追い込みにさすがのステイファートムも捕らえられたかというところでゴール版を通過する。首の上げ下げの結果はまさかの同着。
兄妹GⅠ1、2着は平地GⅠ史上初であり、そして同着でのGⅠ一着は史上二度目。非常にメモリアルな結果となった。
こうしてステイファートムは古馬マイルGⅠから超長距離GⅠを制し、日本競馬史上牡馬GⅠ勝利数最多タイ記録のGⅠ8勝目をあげる。どう考えても化け物である。
なお当時のGⅠ最多勝利数を保持しているのはGⅠ9勝を挙げた名牝アーモンドアイであったが、それもあと少しの猶予であった。それもこれも全部古馬GⅠだけで勝ち星をあげたファートムが悪い。
ロードクレイアスの父ロードクレセントですら菊花賞を制してGⅠ8勝をあげているのになんなんだこのUMAは……。
さて、安田記念を制したステイファートムは春のレースをこれで納め、秋へと備えることとなった。そして次走も同時に発表された。
それは海外、ダート王国アメリカでも最高峰に位置するGⅠレースで、各路線の頂点を決める競馬のお祭りでもある。
BCデー。その中でもメインレースを飾るのが、ステイファートムの次走として発表されたBCクラシックであった。このレースを制した日本馬は過去に一頭しかいない。
その名はグルグルバット。去年日本馬として初めてBCクラシックを制し、今年はサウジカップでステイファートムを倒しドバイワールドカップも制している。
さらに中東の高額レース二つを連覇したことで、世界の歴代最多獲得賞金馬としても名を刻む、日本が世界に誇る芝のステイファートムと双璧を成すダートの怪物であった。
ステイファートムの再びのダート挑戦に世界の競馬ファンが沸く。しかし発表されたのは直行ローテであり、主に国内からは疑問の声も届いた。
何故前哨戦を使わず直行なのかという声が多い。アメリカ競馬に慣れる必要性や安田記念からの期間の長さを憂う声だろう。しかしステイファートムは休み明けの札幌記念を快勝したり、初ダートでサウジカップ二着の実績からすぐにそんな雑音は消えたのだった。
さらに同じくカーテンコールとポインセチアの次走も発表され、ともに今まで走ってきたレースの距離から少し外れたレースであることも話題になったが、結果を見れば大正解だったので割愛する。
こうしてステイファートムとカーテンコール、ポインセチアのは三頭揃ってアメリカに乗り込むのだった。
さて、ステイファートムの出走するBCクラシックだが、一番人気はグルグルバットでも、もちろんステイファートムでもない。
一番人気に支持されたのは史上14頭目、21世紀では三頭目となるアメリカ三冠馬のアナザーレインである。グルグルバットが二番人気で、ドゥームネルト三番人気。ステイファートムは五番人気。四番人気はオーソレミオであった。
なおオーソレミオは今回が初ダートであり、未知に期待を込められたオッズである。またオーソレミオが欧州シーズンの後半にこのレースに出てきた理由はいろいろ語られている。
特に有力だったのが今年で引退することから地味な血統に箔を持たせるためダート適性を確かめただが、個人的にはステイファートムと再びリベンジする機会がここだったからを推していきたい。
少し本筋から外れたが、肝心のBCデーについて語っていこう。日本勢ではまずポインセチアがBCスプリントをハナ差で制し日本馬初制覇となった。横川勤にとってもこれがBC初制覇となっている。
そんな横川もステイファートム騎乗前は緊張しており、荻野調教師に励ましの激励を貰ってたと自伝には書かれていた。どんな言葉かは、二人だけの秘密だそうだ。
そしてメインレースとなるBCクラシック。世紀の一戦が幕を開けた。ステイファートムは前目につけその後ろにドゥームネルト。グルグルバットは中団に位置し、アナザーレインはグルグルバットの後ろにつけた。
今日はサウジカップで付けていたメンコが外れており、ステイファートムはこの休養期間で砂を被ることを克服していたのだ。
オーソレミオはいつも通りの後方に位置していたが、結論からいうと馬場が合わず大敗するので今後は割愛する。
レースは突如動きを見せる。グルグルバットが向こう正面で一気に先頭に並びかけたかと思いきや故障発生したのだ。ずるずると下がっていくグルグルバットだったが、外から上がっていったことで回りに馬がいなかったことで被害馬は出なかった。
そしてこの捲りは鞍上の指示ではなかったことから、グルグルバットが自ら異変を感じ取り被害が出ないように配慮したのではとも囁かれたが、しょせんは噂である。
グルグルバットがレースから脱落した状態で最後の直線を迎える。第四コーナーで一気に内から加速したアナザーレインがステイファートムに迫る。
だがステイファートムも先団の逃げ馬をあっという間に躱し先頭に立った。そのステイファートムの一馬身後ろに真ん中からドゥームネルト。さらに一馬身後ろに内からアナザーレインがいた。
アナザーレインがドゥームネルトを躱しステイファートムに並びかける。半馬身までその差が詰まるが、ステイファートムがゴールまで驚異の粘りを見せて、迫るアナザーレインに競り勝ち栄光のゴールを通過した。0
GⅠ9勝目。かの女王アーモンドアイに並ぶ日本競馬界の大記録にステイファートムが並んだ瞬間だった。さらにステイファートムは芝ダート海外GⅠ制覇の偉業を達成。まるで競馬を知らない素人が適当につけたような戦績である。
またBCクラシックを制したステイファートムとは対照的にグルグルバットは競争中止となったが、無事に命は助かりその後は種牡馬入りが発表された。
またグルグルバットが馬馬車に乗る直前、ステイファートムがグルグルバットに近づきなにかを話す仕草を見せたといわれているが本当かどうかは謎である。まぁステイファートムならやってても驚かないが。
さて、ステイファートムは今回の結果と今までの戦績を加味して日本馬初の古馬牡馬のエクリプス賞を受賞。アナザーレインは年度代表馬となった。
さらにカーテンコールがBCマイルを制覇し、横川勤はこの日だけでGⅠ三連勝。運命旅程一行とともにアメリカ競馬の歴史に名前を刻んだのだった。
さぁ、GⅠ日本歴代タイ記録を達成したステイファートムだが、さすがにダートも制した六歳牡馬であり、多くの競馬ファンがこれで引退だろうと考えていた。
しかしBCクラシック戦直後にステイファートムの今後についても発表され、その内容にまたまた世界中の競馬ファンは驚きに包まれるのだった。
ステイファートム、ラストランで有馬記念参戦決定。年末のグランプリに世界のステイファートム参戦が決定したのだ。さらに凱旋門賞の後BCクラシックにも出走したオーソレミオも一緒に参戦を表明。外国馬として初めての出走を果たしたのだった。
またオーソレミオはもちろん今回のレースにはこれが引退レースとなるドゥラスチェソーレも出走予定を出しており、実現すればGⅠ9勝馬、世界最高レーティングホース、三冠馬が激突するまさにお祭りのレースとなることが確定する。
そのニュースとともにバズったのがステイファートムの次走の決め方だ。今後の予定が書かれた紙三枚をステイファートム自身に選ばせるという斬新な手法と、それで引退有馬記念を引き当てる豪運に世界中が
笑いと驚きを見せた。
さて、肝心のステイファートム出走についてだが、今回も同様に怪我のリスクがーという人もいたがステイファートムは出走を決める。ドクターのメディカルテックも万全の状態で太鼓判をもらうほどだった。
しかし、ステイファートム陣営の顔つきは険しい。ステイファートムを長年見てきた名伯楽の荻野、そして主戦ジョッキーである横川勤は今までと違うステイファートムの様子に気づいていたからだ。
ラストランであることを悟ったステイファートムが、自身の競走馬人生としての終わりをうまく受け入れていない、消化しきれていないからだろうと語られている。
それでもその時はやってくる。稍重での開催となった有馬記念。GⅠ9勝ステイファートムを筆頭に三冠馬ドゥラスチェソーレ、世界最強オーソレミオ、二冠馬マイネルクラウン。
二歳王者サトノシュタイン、秋天馬サザンプール、暴れ馬バーストインパクト、中山巧者アスクオペラオーにダービー馬パスオブグローリー。
エリ女を制したオークス馬ペルフォツカ、菊花賞馬コンディルム。香港GⅠ2勝のドゥラブレイズとエアジクイーン。
大阪杯勝ち馬パフィオペディルムにドゥラスチェソーレの同期であるダノンマカヒキッドとジャパンカップ勝ち馬ワナビアヒーロー。
歴代最高頭数となったGⅠ馬13頭の贅沢すぎるメンバーがそろう中でもやっぱり一番人気を担うのはこの馬、ステイファートム2.8倍である。二番人気はホームのアドバンテージを買われてドゥラスチェソーレ。三番人気にオーソレミオであった。
さて、有馬記念がスタートすると同時に真っ先に飛び出す存在がいた。それがステイファートムである。ワナビアヒーローが出を主張するが内からステイファートムも譲らない。ステイファートムが先頭に立ち、完成とも悲鳴ともとれる叫びが響いた。
というのも三年前の有馬記念と年明け直後のサウジカップ。ステイファートムが見せた二度の逃げ戦法での勝率は0であったからだ。鞍上横川はステイファートムの気持ちの切り替えには気づいていたが、まさか逃げるとは……と当時を振り返っている。
ステイファートムの不調と復調。からのレース直前でのステイファートムの精神状態を加味した作戦変更。これを横川勤は瞬時に判断し、ステイファートムの気持ちに合わせる形で逃げることに徹したと語る。
ステイファートム先頭でレースは進む。中団にマイネルクラウンとドゥラスチェソーレ。後方にコンディルムとオーソレミオが並ぶ。
ホームストレッチをステイファートムが先頭で駆け抜ける。最初の1000m通過タイムは59.5。有馬記念にしては60秒を切る速いペースだった。
しかし先頭を取り切ったステイファートム横川勤はペースを緩めない。ステイファートムを意識した先団が続く形となり、レース史上類を見ないほどのタイムを記録する礎となったのだ。
逃げるステイファートムをいち早く警戒して、一番最初に動きを見せたのはオーソレミオ鞍上のラフランス・デットール……ではなく、暴れ馬バーストインパクトだった。
それに呼応してオーソレミオも動く。さらに菊花賞馬コンディルムも動いた。超ハイペースの中、さらにそのペースを乱しにかかる後続勢。それに中団グループも刺激される。
そんな中、唯一、ドゥラスチェソーレだけは動かず虎視眈々と勝利だけを見つめていた。三馬身リードを開いたステイファートムにマイネルクラウンが迫る。さらにドゥラスチェソーレを躱したオーソレミオを差を詰める。
しかし信じられないハイペース。さらに途中でのまくりもあってどの馬もスタミナはほとんど残っていなかった。そこで求められるのは……ひとえに自力である。
さぁ、そんな中最初に動いたオーソレミオ、己を信じ末脚に徹したドゥラスチェソーレ。そして己のペースを刻んだステイファートム。
必死に追う二頭。しかしステイファートムは驚異の粘りを見せる。最後の急坂を終え、それでも差はつまらない。歓声は徐々に感嘆へと変わる。
ステイファートムがオーソレミオとドゥラスチェソーレの二着争いをしり目に、最後までその影を踏ませることなく逃げ切って有終の美を飾って見せたのだ。
GⅠ10勝。長い日本競馬史上初となる大台での新記録樹立。こうして勝利の運命はステイファートムに微笑み……いや、ステイファートム自身で運命を掴んだのだろう。
しかも引退レースで最後に2分28秒7のレコードタイム樹立。最後の最後まで王者であり、長きにわたって君臨し続けた偉大なターフのアイドルは、大勢の馬に囲まれた後にウイニングランを終える。
色々な思いがこみ上げてきたし、乗るのもこれで最後だったのかと思うと寂しくなるとな、と噛みしめるように横川勤はターフ上のステイファートムとの騎乗に別れを告げる。
そして引退式はオーソレミオやドゥラスチェソーレはもちろん、サザンプールやペルフォツカ、ワナビアヒーローなど引退レースだった馬全頭が出演する豪華な式となった。
ステイファートムがターフを去り、競馬界は時代の節目を迎える。一個下のドゥラスチェソーレも去りこれといった王道路線のスターが不在となる年だが、それでもまた新しく人々に愛され、時代を作る名馬は生まれてくるだろう。
そしてその中にはステイファートムや、同じ時代を駆け抜けた名馬達の血を継いだ子たちがいるかもしれない。願わくば、すべての馬に幸せな引退後の馬生が待っていることを願うばかりである。
そしてこの年、ステイファートムはGⅠ安田記念一着、GⅠBCクラシック一着、GⅠ有馬記念一着。そしてGⅠサウジカップ二着の実績を残して史上初となる三年連続の年度代表馬に選出された。
以上でステイファートムの現役時代のウィキは終わり、次からは種牡馬時代と引退後の話が語られる。




