完全空気になっていった友達が哀れでしょうがない。
「トゥ、トゥンク…」
「は?」
「酷い…………」
私の名前は梶原麻兎‼︎今日から高校一年生☆
さぁーてこんな私にも恋人とかできるのかなぁ?
タッタッタ、ドンッ
「キャッ」
「大丈夫かい?」
差し出された手を取り立ち上がると手を貸してくれた人の顔がよく見えた。
金髪碧眼の美少…………美青年。
「あ、あなたはもしかして…………」
「ん?もしかして君…」
そしてここから恋が…………
始まらなーい
「えっと、美音先輩ですよね?」
「そうだ。でも、美音っていうのは兄ちゃんいるし、将吾でいいよ」
「あ、じゃあ私の事は麻兎様と…………」
「ああ、ん?え⁉︎」
この先輩はお姉ちゃんの好きな人の弟で一年生の時一緒のクラスで、二年生も同じとか…………
「えーと、麻兎さん?」
「様と言いなさい(高飛車ぽく)とは言いません。普通に麻兎っていう呼んでください」
「え、うんok」
この先輩からかうと面白いし可愛いな。ショタも好きだぞ。
「えーと、そういえば弟の方は男バスに入るらしいですよ」
「へぇー……どんな奴なんだ?」
「とてもいい子で可愛らしい子です」
この先輩、言葉が顔に出ているぞ…………?
女ぽいって事か?みたいな顔してんじゃん。
「もちろん男ですよ」
「え!ああ、そうだよな。普通は」
ん?なんだその普通はという意味深発言……
「お姉ちゃんとはどうなんですか?」
「どうって…………普通だよ…」
「あっれぇそうなんですかぁ?」
「急に口調変わるな…。そうだよ」
ふーん…あっやしぃ
「お前も顔に出やす過ぎ…」
なぜにデコピン⁉︎
「痛いんですけどぉ!!!!!!!!!!!こんなか弱い乙女に何て事を…」
「か弱い…⁉︎お前がか弱かったら俺は病弱すぎるよ…」
「失礼ですね‼︎お姉ちゃんにいいつけてやる‼︎」
そう言ってスタスタと歩いて行くと空気になっていた友人が
「あれって、有名な美音将吾先輩でしょ?」
「へーそう」
「まったく麻兎ちゃんはそういうのに疎いんだね‼︎」
「うぃー」
友達が女の子なんだから…………とまるで姉や母親みたいな事を言ってくる。お前は私の保護者か!!!!!!!!!!!
「あれれぇ?もしかしてあなた麻由ちゃんの兄弟?」
可愛らしい女の子…………夏休みにあった恐怖の女の子が話しかけてきた。
「覚えてませんか?高原先輩?」
「ん…………?麻兎ちゃん?」
「そうです‼︎」
「かんわいいいいいいいいいいいいいいぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!」
女の子が私に向かって突進してきたのでそれをひらりとかわす。
「麻由ちゃんの妹は可愛いねぇ」
「ありがとうございます。それじゃあもう、時間なので」
「バイバーイ」
遠目から見たら可愛い女の子。性格はおっさんぽい。
絶対この先輩とは関わらない方がいい。
私はそう心に刻みつけた。
「ねぇ……」
完全空気な友達。




