第20話 女3人男1人のハーレムパーティーでダンジョンに向かうまで
「話を変えるけど、ヨンナ婆さんとヤトスはどうなったの?」
アイラが質問する。
それは俺も気になっていた。
「司法取引は無事成立したよ。
ヨンナ婆さんには、当分は冒険者組合で働いてもらうことになった。
あの婆さん、死霊術の腕は相当だね。
おかげで良い具合に首輪をはめることができた。
孫のヤトスが成人するまでは、組合で働くつもりだとさ。
後は給料の問題だ」
オリーブさんは、からからと笑いながら言った。
まあ、良かったんじゃないかな。
デリーメにとって。
死霊街を抱えるデリーメには、死霊術師は必要な人材だ。
ヨンナ婆さん本人がどう考えているかは、また別の話になる。
「ヤトスはどうなるんですか?」
俺も質問した。
「孫も才能があるようだね。
ヤトスは、魔術師組合で学ぶことになりそうだ」
「良かったです」
北で死霊術師として迫害されるより、良いはずだ。
ヤトスは魔術師組合員として、俺の後輩になる。
今度、様子を見に行ってみよう。
そんなわけで、オリーブさんの報告はおおむね良い内容だった。
オリーブさんは、机で支払いの書類を書いていた。
金額を書く時に、一瞬イヤそうな顔をしたよ。
俺達3人は、並んで書類が出来上がるのを待っていた。
「オリーブさん! 大変です!」
ドアがノックされ、そのまま男が入ってきた。
「なんだ? こっちは仕事中なんだけど」
オリーブさんが顔を上げて答える。
「ダンジョンで黄地下竜虫の群れが出ました。
ゲートからも近い場所です。
救援の要請が来ています。
オリーブさんも参加をお願いします」
男は、早口で言い切った。
俺達は顔を見合わせる。
「地下竜虫って、強い魔物じゃないのか?」
俺はアイラに尋ねる。
「黄地下竜虫は小さいし、そこまで強くないわ。
でも、ゲートのそばで出るのは珍しい」
アイラが答えた。
そう言えば、さっきから騒がしい声がしていた。
窓から庭を見ると、バタバタと動いている冒険者達がいる。
かなり大変なことが起きてるようだ。
「『昼と夜の仲間』、あんた達もボサっとしてないで準備だよ。
これから救援でダンジョンだ!
装備は組合のを貸す」
オリーブさんが言った。
えっ?
「えー、今日はメイスを持ってきてないのにィー」
ヴィオラ。
「分かったわ、オリーブさん。
救援活動、地図屋アイラも協力する。
ヴィオラ、武器庫でなるべく重たい武器を探しましょう」
アイラ。
アイラとヴィオラが話している間に、俺も決断できた。
俺は『昼と夜の仲間』の治癒術師なのだ。
行かない選択肢はない。
「俺も行きます。医療用具と、できたら俺の分の革鎧も貸してください」
俺は言った。
「分かった。すぐ用意させる。
よし。前衛2人、地図屋が1人、治癒術師が1人。
臨時で作ったパーティーにしちゃ上出来だ!」
オリーブさんが言った。
そんなわけで俺達は、オリーブさん、アイラ、ヴィオラ、俺の4人パーティーで救援活動及び地下竜虫討伐に参加することになった。
ダンジョンでは、前衛のヴィオラが華麗にワームを叩きのめしたり、地図屋アイラが皆を誘導してたり、オリーブさんがバトルアックスで地下竜虫の首をぶった斬ったり、俺が治癒術で皆を治療したり、ワームを叩きのめした後で冒険者皆で打ち上げをやったり、そこでハーレムパーティーだと周りからからかわれれたり、うらやましいがられたり、報酬の分け前でケチな冒険者組合と揉めたりと色々あるのだが。
それはまた別の話であり、別の機会に語る。
オマケ企画まとめ
死霊術師を探せ
解答(登場順)
1人目 ジル・初級
2人目 怪談の語り手(冒険者組合職員)・初級
3人目 ヤトス・中級
4人目 あの男・初級
5人目 ヨンナ婆さん・上級
以上5人です。




