↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界廃村復興記  作者: 野薔薇 零雅
冬の村

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

67/67

初冬

 元王の奴隷契約をした二日後、僕はいつも通りに目を覚ますとヒヤリと寒さが肌に伝わるほど寒くなっている。


 どうやら村は初の冬に入ったようだ。


 これは保温性の高い布団にしないと風邪をひいてしまいそうだ。


 後で防寒対策の準備でもしておこう。


 朝の肌寒さで体をさすりながら部屋を出るとエリールが慌てた様子で僕のところに来た。


「大変よ練!」

「うわっ!どうしたんだよ?そんなに慌てて」

「あの二人が目を覚ましたのはいいんだけど、すぐに喧嘩が始まったの!」

「なんだって!?分かったすぐに行こう」

「えぇ」


 僕はエリールと共に二人がいる部屋へと向かった。


 二人の部屋前に着くと、その中からガタガタ、グラグラと音が聞こえてくる。


 これはただ事ではない。


 僕は意を決して部屋に入ると、案の定二人の元王はお互いの体を掴みあいながら殴り合っている。


「このガリガリ悪魔!貴様の角をへし折ってそのまま浣腸してやる!」

「なんだとこの野郎!!.お前の肥満腹をローソクの燃料にしてやろうか!?」

「なにをーーー!!!」


 かなりヒートアップしているようだ。


 目を覚ましたのはいいけど、他人の家で喧嘩をするのはやめてほしい。


「あのー・・・」


 僕は一旦落ち着かせようと声をかけた途端、二人が僕を見るなり駆け寄ってきてののしり始める。


「貴様のせいでみすぼらしい生活を送らなめればならないんだぞ!」

「おい!そこのクソガキ!お前のせいで魔王の座を引きずり下ろされたんだ!」

「「どう責任を取ってもらおうか!!!」」


 最後のセリフは息がぴったりなのね。


 あまりにも責任感がなくうるさかったので、僕はちょっとキレたので奴隷契約の特権を行使した。


 僕は二人の事を思い浮かびながら右手を強く握ると。


「うぎゃーーー!!!」

「ぐ、ぐわぁーーー!!!体が、体が熱い!!!」


 あれだけ偉そうな態度をした二人から悲痛な叫びが上がり、のたうち回る。


 それもそのはず二人は体に刻まれている血印から激しい痛みが襲ったのだ。


 その証拠に血印から灼熱のように熱が帯びてきている。


 これはラーブさんに少し教えてもらったことで、奴隷契約をしている人を思い浮び強く念じると体中に激痛を与えることができる。


 それをうまく使うことで服従させるのだという。


 僕はあまり使いたくはなかったが、これ以上暴れて殴りかかってきたら面倒だし、あれだけ言われたので、躊躇なく使ったわけだ。


 能力を使った後、二人は再び気を失ってしまった。


 少々やりすぎてしまった。


 これは反省。


 次回から能力の力加減を気をつけなきゃな。


 一応、エリールに回復魔法をかけてくれた。


 エリールによると少し休んだら目を覚ますようだ。


 このまま寝かせるとして、僕たちは朝ご飯を頂いた。


 朝ご飯を済ました後、特にやることが無いので、久しぶりに地区の見回りをすることにした。


 少し準備をし、外へと出た。


 まずはヤマト地区へと向かった。


 ヤマト地区の様子は変わりはないが、ヤマト地区の畑も休耕地になっている。


 幸い、保存食を用意させたので、しばらくは食料に困らない。


 僕はヤマト地区の縦長住居で歩いていると、聞き覚えのある声が聞こえてきた。


「あら、村長。おはようございます」


 僕に声をかけてきたのは月さんだ。


 月さんの隣には千夏ちゃんも一緒にいる。


「月さん。おはようございます」

「おはようございます。ほら、千夏も」

「おはようございます」

「おはよう。千夏ちゃん」


 僕は挨拶をした後、僕は月さんと雑談に入った。


「ところで村長は何をしに来たんですか?」

「今日は、特にやることが無かったので、ちょっと見回りを・・・」

「あらそうでしたか。村長も暇なのですね」

「ははは。そうですね」


 月さんのとげのある言葉に苦笑したが、本当にやることが無いので、そうとらえてしまうのも無理はない。


 すると、僕の表情を読み取った月さんは僕に声をかける。


「あ、村長すみません。つい、変なことを・・・」

「いやいや、暇なのは本当の事なので気にしないでください」

「そうですか」


 月さんは少し落ち着いたので、何か困ったことが無いのか聞いてみる。


「あっそうだ。月さん」

「はい?」

「何か困ったことはないでしょうか?」

「うーん。特にないわね」

「そうですか・・・」


 月さんお話では特にないようなので、このまま別れることにした。


「では、ぼくはここで。最近寒くなってきたので体調に気をつけてください」

「ありがとうございます。村長もお気をつけて」

「村長。ばいばーい」


 月さんと千夏ちゃんに別れの挨拶をした後、僕は人魚族とセイレーン族が住んでいるため池へと向かった。


 ため池に着くと、僕は代表のニテウネとエイラを呼んで、何か問題が無いかと聞いてみた。


 今のところは問題は無いが、ニテウネは臨月に入ったのでいつ出産してもおかしくない。


 なので、出産ができる環境を整えてほしいぐらいだ。


 その話を聞き、僕は出産できる環境を整えることを約束して、僕は二人に挨拶をした後、ため池から他の地区へと歩いた。


 その後も、ブランチ地区や民族地区等足へ運んだが、特に問題は無いと言われた。


 ただ、みんなが心配していたのは、この村に来て初めての冬なので、体調を崩さずに暮らせるかということだ。


 確かに急激に気温が下がってきたので、体調を崩す可能性はゼロではないので、後で防寒着や厚手の布団などを作って住民に配給をしておこう。


あと、まだ完成していない施設の建設や薪割りなど本格的に冬に入る前に準備などしなくてはいけないな。


 ふと気づけば、昼になっていたので、昼休憩でも入ることにしよう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。