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一日の始まり

 初めまして。

 どうぞよろしくお願いいたします。


 電車から降りた。


 前期試験が終わったのが一週間前。張りつめていた緊張は一気に解≪ほぐ≫れて、試験前の自分が見たらすっとんできて殴りそうな怠惰な生活を送っている。それでも、いつも数人しか来ていない学校には毎日顔を出している。後期試験は面接で、結果こそ出ていないけれど、きっと失敗してるであろう僕はその面接の練習のために学校に行くのだ。


 三月になってから少し暖かくなって、歩いていると学生服を着ていたら暑いくらいだった。通学の時間帯が遅くなったことも関係しているんだろう。この前までは七時には家を出ていたのだ。それが今では八時前。

 この一時間弱の間に太陽のする仕事というのは、案外バカにできない。

 改札。歩道橋。色とりどりのブロックで舗装された道。

 いつも通りの道を、何を考えることもなく歩いていく。

 三年間の思い出を振り返ることもなければ、昨日会った友達との話を反芻するわけでもない。

 学校までの二十分弱の道のりは、僕にとっての空白だった。



 教室にはいつもの顔触れがそろっていた。そしていつものように挨拶を交わして、少し雑談をして、自分のことに取り掛かる。途中で昼食のパンを買ったから、今日はいつもより少し時間がかかったけれど、面接の対策までにはもう少し時間があった。

 僕は、面接対策専用に作ったノートをリュックから取り出して、シャーペンを握った。




今日もまた、いつも通りの時間が過ぎていく。

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