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41.予期された「想定外」

「ガイシャ楠木圭吾は、路上で五条末男と殴り合いの喧嘩になった挙げ句、殺された。衆人環視の中での撲殺だ。また、村松の持ち込みだ。村・・・・。」

 ========== フィクションです ===========

 === 主な登場人物 ===

 眩目くらめ真吉・・・警視庁捜査一課刑事。巡査。

 大曲尚人・・・警視庁捜査一課刑事。巡査部長。

 開光かいこう蘭子・・・警視庁捜査一課課長、警部補。

 志摩敏夫・・・警視庁管理官。

 井関権蔵・・・警視庁鑑識課課長。

 秋野治夫・・・警視庁鑑識課課員。

 井関智子・・・警視庁鑑識課課員。井関の娘。


 辻瑛人・・・捜査一課辻班班長。

 蒔俊郎・・・警視庁捜査一課課員。辻班。

 村松みちる・・・警視庁捜査一課刑事。巡査部長。

 神道助六・・・捜査二課課長。警部補。蘭子と同期。

 新垣舞・・・捜査四課課長。警部補。


 =================================


 午後1時。捜査一課横の大会議室。『路上撲殺事件』本部。

 昼食の後、捜査会議が始まった。

 そして、志摩管理官が説明を始めた。

「ガイシャ楠木圭吾は、路上で五条末男と殴り合いの喧嘩になった挙げ句、殺された。衆人環視の中での撲殺だ。また、村松の持ち込みだ。村・・・・。」

 管理官は、言葉を失った。

「村松。着替えて来い。潜入用でなく、制服に。パン見せじゃないやつ。」蘭子は言った。

「あ。いっけなーい。」

 村松は、走って外に出た。

 替わって、神道が入ってきた。

「管理官。済みません。開光、済まん。囮やって貰ってたんだ。『特殊詐欺』の。」

 5分ほどで、スラックスの制服に着替えて、村松が入ってきた。

「ガイシャの楠木は、二課で追ってる詐欺グループの一人なんです。」と、神道が説明した。

「グループの、他の一人が私のお色気に負けて引き入れたんです。『オレオレ詐欺』でなく、『アタシアタシ詐欺』の役で。で、メンバーのリストをゲット。」と、村松は、ケロっとして言った。

「時代は変ったな。」と、井関が言った。

「で、井関さん、ガイシャの死因は?」

「間違いなく、撲殺。見物人大勢いる前で。ボクサー崩れだから、幾らガイシャがヤクザだと言っても、本気でやられたら、こうなります。」

「現場は、バス道で、側に建売住宅があります。何かニオイません?」

 大曲の言葉に、「失礼ね、大曲。新しいコロンにケチ付ける気?」と、村松は力んだ。

「村松。冗談は顔だぇにしろ。大曲、気になるなら、眩目と調べて来い。最近の入居者を念入りにな。」と蘭子が言うので、俺は大曲先輩と一緒に出た。


 午後3時。建売住宅ネオニューコート。

「先輩。ネオとニューって被ってません?」「ああ、センスないな。」

 大曲先輩は、バス停の近くの家氏家宅に喧嘩の様子を尋ねに行った。

 相変わらず、巧みな話術だ。蘭子が元カレの大曲先輩を追放しなかったのは、仕事が出来るのは事実だったからで、決して「イジメの為だけ」ではない。

「ところで、シン・アラタさんってご存じですか?最近越してきた、って聞いたんですが。」

「ああ。あの方ね。1軒置いてお隣さんに越して来たの。お隣は、3日前に、余所に越したみたい。バス停で挨拶したのよ。どうもね、お隣の国の方みたい。パット見判らないけど。」

「あなたが、喧嘩を見ていた時、野次馬に彼はいましたか?」

「・・・いなかったと思うわ。」

「ご協力感謝します。」

 大曲先輩は、氏家宅の隣の空き家を見ていた大曲先輩は、何かを見付けた。

「眩目。本部に連絡だ。」


 午後4時。井関達がやってきた。

「父さん、これ。」智子が差し出したのは、血が滲んだハンカチだった。

 そこへ、辻さん達がやって来た。

「大曲君、見つかったよ。事件当日、小型トラックとワゴン車が、この空き家に来たのを目撃した人がいた。時刻は、喧嘩の最中だ。」

 午後5時。捜査一課横の大会議室。『路上撲殺事件』本部。

 取り調べ室から蘭子が出てきた。

「落ちたよ。シン・アラタ宅の殺人もお前か?って聞いたら、泣き出した。小便垂らして。」

 最後のは余計な情報だと思ったが、真相が全部明るみに出た。

 通称シン・アラタは、荒田真。荒田はグループから抜けようとした温水善を折檻して殺してしまった。

 路上の喧嘩は、死体を運び出す為の陽動だった。ガイシャの楠木を五条は喧嘩する振りだけで良かったのに、やり過ぎた。

「蘭子。ありがと。これで芋づるね。そのグループ、反社と繋がっているのよ。」と、入ってきた新垣課長が言った。


 午後7時。眩目家。

 炊飯器が壊れたので、カップライスとカップ麺にした。

「真吉。何か言いたそうだな。」

「あのー村松って子、何か変。」

「ああ、ジェンダーだからな。」


 俺はフリーズした。

「どした?お湯かければいいのかな?」と、蘭子は真顔で言った。


 ―完―





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